43 / 50
発掘探検①
しおりを挟む
「うわあ!すっごい!こんなに大きな卵は初めて見た!」
心から嬉しそうに声を上げていたのは、ユータだった。
化石の発掘の為、ユータはチヨコ山に来ていた。ここは多数の化石が発掘できるスポットとして有名な場所だ。
そこで発掘を始めたユータだったが、程なくして自分の顔より大きな卵を発掘する事に成功したのだった。
「おおおお!すごい!こんなに大きな卵は見たことがない!・・・!!わぁ!!」
両手で卵を掲げ、下から覗き込むように見ていたユータだったが、あまりの重さによろけてしまう。そのまま手に持っていた卵の化石を落としてしまった。
運悪くユータがいた場所はなだらかな坂の1番上にいた為、卵はコロコロと下に向かって転がっていってしまった。
「まっ、待って!待ってーーー!!」
必死に追いかけて行くユータだが、卵はどこにも引っかかる事なくコロコロと転がって行ってしまう。
必死に追いかけるユータの目に卵が洞窟の中へと転がって行くのが見えた。
「そっちに行っちゃダメだよー!!」
だが、止まる事なく転がって行く卵。ユータは必死で追いかけ、そのまま卵と一緒に洞窟へと入っていった。
どれほど追いかけたか。薄暗い洞窟を微かな光だけを頼りに追いかけていると、急に先が明るくなった。
洞窟の出口まで走ると、その先は沢山の草が生い茂る森だった。
「卵はどこへ行ったかな・・・?」
不安げに辺りをキョロキョロとして探すと一際大きな葉っぱに引っかかり動きを止めた卵を見つけた。
ユータは見つけた事に喜び飛び跳ねるように卵の元まで走った。
「よかった!見つけたぁ~!」
ユータが卵を持ったその時だった。
パキッ・・・パキッ・・・
割れるような音がしたと思うと、卵にヒビが入ったのだった。そのヒビはどんどんと大きくなっていき、パカッと卵が割れてしまう。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!割れちゃった~・・・はぁ。」
せっかく傷のない状態で見つけた化石だったが、真っ二つに割れてしまい落ち込むユータ。しかし、割れた卵の中からぴょこんと飛び出してくるものがいた。
それは、ギョロギョロとした丸い目に茶色い硬そうな皮膚に両腕の下には翼が生え、飛び出た口元には小さな牙が覗いていた。
「・・・・・これは・・・?化石から・・・恐竜が・・・生まれた?大発見だ!!!」
発掘した化石から恐竜が生まれた!その事実に驚き興奮が隠せないユータだった。
ピギャアと鳴き声を上げて、ユータの顔を覗き込んでくる生まれたばかりの恐竜はとても可愛かった。
そんな風に喜んでいる時だった。
グギャァァァァオオウウ!!
林の向こう側から聞いたこのない、地面に響くような鳴き声が聞こえてきた。
声のした方を向くと空から大きな恐竜がユータ目がけて飛んできているのが見えた。
慌てて、身をかがめ頭を守るように両手で庇うと地面に倒れ込んだ。
ユータの体を掠めるように降下してきた恐竜は、再び上昇していく。
恐る恐る顔を上げ、空を確認すると降下して来た恐竜の足には目の前で生まれたばかりであった小さな恐竜が掴まれていた。
卵があった場所を確認すると、そこには卵の化石の殻しか残されていなかった。
「今の・・・プテラノドンだった・・・。え?生きてる恐竜がいるの?」
改めて周りを見回すとそこは、化石を発掘しにきていたチヨコ山の風景とは違っていた。上空には先程のプテラノドンが飛び、遠くに見える場所では様々な小型の恐竜が走っているのを確認できた。
「ここ・・・どこ・・・?」
なんだか、違う場所に迷い込んでしまったユータだった。
つづく
心から嬉しそうに声を上げていたのは、ユータだった。
化石の発掘の為、ユータはチヨコ山に来ていた。ここは多数の化石が発掘できるスポットとして有名な場所だ。
そこで発掘を始めたユータだったが、程なくして自分の顔より大きな卵を発掘する事に成功したのだった。
「おおおお!すごい!こんなに大きな卵は見たことがない!・・・!!わぁ!!」
両手で卵を掲げ、下から覗き込むように見ていたユータだったが、あまりの重さによろけてしまう。そのまま手に持っていた卵の化石を落としてしまった。
運悪くユータがいた場所はなだらかな坂の1番上にいた為、卵はコロコロと下に向かって転がっていってしまった。
「まっ、待って!待ってーーー!!」
必死に追いかけて行くユータだが、卵はどこにも引っかかる事なくコロコロと転がって行ってしまう。
必死に追いかけるユータの目に卵が洞窟の中へと転がって行くのが見えた。
「そっちに行っちゃダメだよー!!」
だが、止まる事なく転がって行く卵。ユータは必死で追いかけ、そのまま卵と一緒に洞窟へと入っていった。
どれほど追いかけたか。薄暗い洞窟を微かな光だけを頼りに追いかけていると、急に先が明るくなった。
洞窟の出口まで走ると、その先は沢山の草が生い茂る森だった。
「卵はどこへ行ったかな・・・?」
不安げに辺りをキョロキョロとして探すと一際大きな葉っぱに引っかかり動きを止めた卵を見つけた。
ユータは見つけた事に喜び飛び跳ねるように卵の元まで走った。
「よかった!見つけたぁ~!」
ユータが卵を持ったその時だった。
パキッ・・・パキッ・・・
割れるような音がしたと思うと、卵にヒビが入ったのだった。そのヒビはどんどんと大きくなっていき、パカッと卵が割れてしまう。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!割れちゃった~・・・はぁ。」
せっかく傷のない状態で見つけた化石だったが、真っ二つに割れてしまい落ち込むユータ。しかし、割れた卵の中からぴょこんと飛び出してくるものがいた。
それは、ギョロギョロとした丸い目に茶色い硬そうな皮膚に両腕の下には翼が生え、飛び出た口元には小さな牙が覗いていた。
「・・・・・これは・・・?化石から・・・恐竜が・・・生まれた?大発見だ!!!」
発掘した化石から恐竜が生まれた!その事実に驚き興奮が隠せないユータだった。
ピギャアと鳴き声を上げて、ユータの顔を覗き込んでくる生まれたばかりの恐竜はとても可愛かった。
そんな風に喜んでいる時だった。
グギャァァァァオオウウ!!
林の向こう側から聞いたこのない、地面に響くような鳴き声が聞こえてきた。
声のした方を向くと空から大きな恐竜がユータ目がけて飛んできているのが見えた。
慌てて、身をかがめ頭を守るように両手で庇うと地面に倒れ込んだ。
ユータの体を掠めるように降下してきた恐竜は、再び上昇していく。
恐る恐る顔を上げ、空を確認すると降下して来た恐竜の足には目の前で生まれたばかりであった小さな恐竜が掴まれていた。
卵があった場所を確認すると、そこには卵の化石の殻しか残されていなかった。
「今の・・・プテラノドンだった・・・。え?生きてる恐竜がいるの?」
改めて周りを見回すとそこは、化石を発掘しにきていたチヨコ山の風景とは違っていた。上空には先程のプテラノドンが飛び、遠くに見える場所では様々な小型の恐竜が走っているのを確認できた。
「ここ・・・どこ・・・?」
なんだか、違う場所に迷い込んでしまったユータだった。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
イケメンエリートは愛妻の下僕になりたがる(イケメンエリートシリーズ第四弾)
便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある
IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC”
謎多き噂の飛び交う外資系一流企業
日本内外のイケメンエリートが
集まる男のみの会社
そのイケメンエリート軍団のキャップ的存在
唯一の既婚者、中山トオルの意外なお話
中山加恋(20歳)
二十歳でトオルの妻になる
何不自由ない新婚生活だが若さゆえ好奇心旺盛
中山トオル(32歳)
17歳の加恋に一目ぼれ
加恋の二十歳の誕生日に強引に結婚する
加恋を愛し過ぎるあまりたまに壊れる
会社では群を抜くほどの超エリートが、
愛してやまない加恋ちゃんに
振り回されたり落ち込まされたり…
そんなイケメンエリートの
ちょっと切なくて笑えるお話
一国一城の主を目指す!〜渇望の日々を超えて。
リョウ
ファンタジー
何者かになりたかった。
だが現世でその願いは叶わず、男は敗北感と悲嘆を胸に沈んでいた。
そんな彼の前に現れたのは、一柱の女神。
導かれるまま異世界へ転移した男は、新たにレイと名乗り、剣も魔法も身分もない底辺から成り上がることを決意する。
冒険者として生きる術を学び、魔法を覚え、剣を磨き、人と裏社会を見極めながら、レイは少しずつ力を蓄えていく。
目指すのは、ただ生き延びることではない。
一国一城の主となり、この世界で“何者か”になること。
渇望を燃料に、知恵と執念で上へ上へと這い上がる、ファンタジー成り上がり譚。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
#密売じゃありません!ミツバイギフトで最高に美味しい果物作ったら、領主令息が夫になった件について
国府知里
ファンタジー
「がんばっても報われなかったあなたに」“スローライフ成り上がりファンタジー”
人生に疲れ果てた北村めぐみは、目覚めると異世界の農村で少女グレイスとして転生していた。この世界では6歳で神から“ギフト”を授かるという。グレイスが得た謎の力「ミツバイ」は、果物を蜜のように甘くするという奇跡の力だった!村を、領地を、やがて王国までも変えていく果樹栽培の物語がいま始まる――。美味しさが未来を育てる、異世界農業×スローライフ・ファンタジー!
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる