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発掘探検①
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「うわあ!すっごい!こんなに大きな卵は初めて見た!」
心から嬉しそうに声を上げていたのは、ユータだった。
化石の発掘の為、ユータはチヨコ山に来ていた。ここは多数の化石が発掘できるスポットとして有名な場所だ。
そこで発掘を始めたユータだったが、程なくして自分の顔より大きな卵を発掘する事に成功したのだった。
「おおおお!すごい!こんなに大きな卵は見たことがない!・・・!!わぁ!!」
両手で卵を掲げ、下から覗き込むように見ていたユータだったが、あまりの重さによろけてしまう。そのまま手に持っていた卵の化石を落としてしまった。
運悪くユータがいた場所はなだらかな坂の1番上にいた為、卵はコロコロと下に向かって転がっていってしまった。
「まっ、待って!待ってーーー!!」
必死に追いかけて行くユータだが、卵はどこにも引っかかる事なくコロコロと転がって行ってしまう。
必死に追いかけるユータの目に卵が洞窟の中へと転がって行くのが見えた。
「そっちに行っちゃダメだよー!!」
だが、止まる事なく転がって行く卵。ユータは必死で追いかけ、そのまま卵と一緒に洞窟へと入っていった。
どれほど追いかけたか。薄暗い洞窟を微かな光だけを頼りに追いかけていると、急に先が明るくなった。
洞窟の出口まで走ると、その先は沢山の草が生い茂る森だった。
「卵はどこへ行ったかな・・・?」
不安げに辺りをキョロキョロとして探すと一際大きな葉っぱに引っかかり動きを止めた卵を見つけた。
ユータは見つけた事に喜び飛び跳ねるように卵の元まで走った。
「よかった!見つけたぁ~!」
ユータが卵を持ったその時だった。
パキッ・・・パキッ・・・
割れるような音がしたと思うと、卵にヒビが入ったのだった。そのヒビはどんどんと大きくなっていき、パカッと卵が割れてしまう。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!割れちゃった~・・・はぁ。」
せっかく傷のない状態で見つけた化石だったが、真っ二つに割れてしまい落ち込むユータ。しかし、割れた卵の中からぴょこんと飛び出してくるものがいた。
それは、ギョロギョロとした丸い目に茶色い硬そうな皮膚に両腕の下には翼が生え、飛び出た口元には小さな牙が覗いていた。
「・・・・・これは・・・?化石から・・・恐竜が・・・生まれた?大発見だ!!!」
発掘した化石から恐竜が生まれた!その事実に驚き興奮が隠せないユータだった。
ピギャアと鳴き声を上げて、ユータの顔を覗き込んでくる生まれたばかりの恐竜はとても可愛かった。
そんな風に喜んでいる時だった。
グギャァァァァオオウウ!!
林の向こう側から聞いたこのない、地面に響くような鳴き声が聞こえてきた。
声のした方を向くと空から大きな恐竜がユータ目がけて飛んできているのが見えた。
慌てて、身をかがめ頭を守るように両手で庇うと地面に倒れ込んだ。
ユータの体を掠めるように降下してきた恐竜は、再び上昇していく。
恐る恐る顔を上げ、空を確認すると降下して来た恐竜の足には目の前で生まれたばかりであった小さな恐竜が掴まれていた。
卵があった場所を確認すると、そこには卵の化石の殻しか残されていなかった。
「今の・・・プテラノドンだった・・・。え?生きてる恐竜がいるの?」
改めて周りを見回すとそこは、化石を発掘しにきていたチヨコ山の風景とは違っていた。上空には先程のプテラノドンが飛び、遠くに見える場所では様々な小型の恐竜が走っているのを確認できた。
「ここ・・・どこ・・・?」
なんだか、違う場所に迷い込んでしまったユータだった。
つづく
心から嬉しそうに声を上げていたのは、ユータだった。
化石の発掘の為、ユータはチヨコ山に来ていた。ここは多数の化石が発掘できるスポットとして有名な場所だ。
そこで発掘を始めたユータだったが、程なくして自分の顔より大きな卵を発掘する事に成功したのだった。
「おおおお!すごい!こんなに大きな卵は見たことがない!・・・!!わぁ!!」
両手で卵を掲げ、下から覗き込むように見ていたユータだったが、あまりの重さによろけてしまう。そのまま手に持っていた卵の化石を落としてしまった。
運悪くユータがいた場所はなだらかな坂の1番上にいた為、卵はコロコロと下に向かって転がっていってしまった。
「まっ、待って!待ってーーー!!」
必死に追いかけて行くユータだが、卵はどこにも引っかかる事なくコロコロと転がって行ってしまう。
必死に追いかけるユータの目に卵が洞窟の中へと転がって行くのが見えた。
「そっちに行っちゃダメだよー!!」
だが、止まる事なく転がって行く卵。ユータは必死で追いかけ、そのまま卵と一緒に洞窟へと入っていった。
どれほど追いかけたか。薄暗い洞窟を微かな光だけを頼りに追いかけていると、急に先が明るくなった。
洞窟の出口まで走ると、その先は沢山の草が生い茂る森だった。
「卵はどこへ行ったかな・・・?」
不安げに辺りをキョロキョロとして探すと一際大きな葉っぱに引っかかり動きを止めた卵を見つけた。
ユータは見つけた事に喜び飛び跳ねるように卵の元まで走った。
「よかった!見つけたぁ~!」
ユータが卵を持ったその時だった。
パキッ・・・パキッ・・・
割れるような音がしたと思うと、卵にヒビが入ったのだった。そのヒビはどんどんと大きくなっていき、パカッと卵が割れてしまう。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!割れちゃった~・・・はぁ。」
せっかく傷のない状態で見つけた化石だったが、真っ二つに割れてしまい落ち込むユータ。しかし、割れた卵の中からぴょこんと飛び出してくるものがいた。
それは、ギョロギョロとした丸い目に茶色い硬そうな皮膚に両腕の下には翼が生え、飛び出た口元には小さな牙が覗いていた。
「・・・・・これは・・・?化石から・・・恐竜が・・・生まれた?大発見だ!!!」
発掘した化石から恐竜が生まれた!その事実に驚き興奮が隠せないユータだった。
ピギャアと鳴き声を上げて、ユータの顔を覗き込んでくる生まれたばかりの恐竜はとても可愛かった。
そんな風に喜んでいる時だった。
グギャァァァァオオウウ!!
林の向こう側から聞いたこのない、地面に響くような鳴き声が聞こえてきた。
声のした方を向くと空から大きな恐竜がユータ目がけて飛んできているのが見えた。
慌てて、身をかがめ頭を守るように両手で庇うと地面に倒れ込んだ。
ユータの体を掠めるように降下してきた恐竜は、再び上昇していく。
恐る恐る顔を上げ、空を確認すると降下して来た恐竜の足には目の前で生まれたばかりであった小さな恐竜が掴まれていた。
卵があった場所を確認すると、そこには卵の化石の殻しか残されていなかった。
「今の・・・プテラノドンだった・・・。え?生きてる恐竜がいるの?」
改めて周りを見回すとそこは、化石を発掘しにきていたチヨコ山の風景とは違っていた。上空には先程のプテラノドンが飛び、遠くに見える場所では様々な小型の恐竜が走っているのを確認できた。
「ここ・・・どこ・・・?」
なんだか、違う場所に迷い込んでしまったユータだった。
つづく
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