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第五話 二人旅
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初めての二人旅だった。
それも異世界でだ。
「まるでゲームみたいだな?」
「げーむ?でも、ここは現実だよ?陸も僕も死ん
だらやり直しのきかない…現実なんだ」
「そう……だったな…」
「だからここからは慎重に行こう」
「あぁ…」
誠治が真面目ぶっていたので余計にこっちが緊張
してしまう。
帝国の外へ出ればそこは魔物がうろうろとしてい
るという。
油断はできないのだ。
「勇者パーティーと言ってもさぁー俺ら二人じゃ
ん?普通は戦士や僧侶がいるんじゃねーの?」
俺としては可愛いお姉さんが一緒に行動してく
れると、すっごく嬉しい。
そんな事を考えながら行くと、寂れた教会が見え
て来たのだった。
そして女性の悲鳴が耳に聞こえてきた。
「おい、あそこっ!」
「うん、行こう!」
俺の指さす先にいたのはコボルトの群れだった。
教会の窓を破り中に入ろうとしていた。
すかさず魔法で足元に転ばすと誠治が止めを刺し
ていく。
目の前までくると、ボロボロの教会は見た目だけ
で、実際は古びたように見える魔法がかけられて
いただけだった。
頑強な壁に囲まれた空間は、中に強力な術師がい
る事を示していた。
「おーい、もう大丈夫だぞー」
俺の声に反応したのか、中からこっそりと顔を出
す子供が見えた。
「大丈夫かい?外にいた魔物は僕たちが退治した
からね」
優しげな声で話かける誠治を見ると、女の子は扉
を思いっきり開け放つと、中へと誘っていた。
「ここは……」
「あなた達は……」
「僕たちは勇者の誠治と、魔術師の陸。襲われて
いたようだったから、助けに来たんだ」
誠治は勇者らしく、『助けに来た』と強調したの
だった。
中に身を寄せていたのは、神官服の女性と魔術師
のローブを羽織った男性だった。
だが、男性は魔力の消耗が激しく今にも倒れそう
だった。
「大丈夫ですか?」
「私は大丈夫だ。だが、このままここにいても危
ないだろう。せめてみんなを隣町まで連れて行
く事ができたのなら……」
「それなら一緒に行けばいいのでは?」
誠治の言葉に男性は首を振った。
「もう、私の魔力は尽きるでしょう。そうなれば
ここの結界を守る事はできません。それに……
私はもう長くは持ちますまい。どうか、彼の方
をお連れください。この国の聖女であられる、
レイネ様を……どうか無事にお連れください…」
神官姿の女性の事を聖女と言っていた。
これは、普通なら勇者パーティーに入る予感しか
なかった。
俺は、誠治が答える前に、すぐに了承したのだっ
た。
「分かった、俺たちが無事隣町まで送り届ける。
安心してくれ」
「ありがとうございます、ありがとうございます」
そう言って、彼は息を引き取ったのだった。
たぶん、もう限界をとうに過ぎていたのだろう。
それでも、必死に魔力を絞り出していたのか、力尽
きると、一気に老化していった。
まるで、成人から老人に至るまでを一気に見せられ
た気がしたのだった。
それも異世界でだ。
「まるでゲームみたいだな?」
「げーむ?でも、ここは現実だよ?陸も僕も死ん
だらやり直しのきかない…現実なんだ」
「そう……だったな…」
「だからここからは慎重に行こう」
「あぁ…」
誠治が真面目ぶっていたので余計にこっちが緊張
してしまう。
帝国の外へ出ればそこは魔物がうろうろとしてい
るという。
油断はできないのだ。
「勇者パーティーと言ってもさぁー俺ら二人じゃ
ん?普通は戦士や僧侶がいるんじゃねーの?」
俺としては可愛いお姉さんが一緒に行動してく
れると、すっごく嬉しい。
そんな事を考えながら行くと、寂れた教会が見え
て来たのだった。
そして女性の悲鳴が耳に聞こえてきた。
「おい、あそこっ!」
「うん、行こう!」
俺の指さす先にいたのはコボルトの群れだった。
教会の窓を破り中に入ろうとしていた。
すかさず魔法で足元に転ばすと誠治が止めを刺し
ていく。
目の前までくると、ボロボロの教会は見た目だけ
で、実際は古びたように見える魔法がかけられて
いただけだった。
頑強な壁に囲まれた空間は、中に強力な術師がい
る事を示していた。
「おーい、もう大丈夫だぞー」
俺の声に反応したのか、中からこっそりと顔を出
す子供が見えた。
「大丈夫かい?外にいた魔物は僕たちが退治した
からね」
優しげな声で話かける誠治を見ると、女の子は扉
を思いっきり開け放つと、中へと誘っていた。
「ここは……」
「あなた達は……」
「僕たちは勇者の誠治と、魔術師の陸。襲われて
いたようだったから、助けに来たんだ」
誠治は勇者らしく、『助けに来た』と強調したの
だった。
中に身を寄せていたのは、神官服の女性と魔術師
のローブを羽織った男性だった。
だが、男性は魔力の消耗が激しく今にも倒れそう
だった。
「大丈夫ですか?」
「私は大丈夫だ。だが、このままここにいても危
ないだろう。せめてみんなを隣町まで連れて行
く事ができたのなら……」
「それなら一緒に行けばいいのでは?」
誠治の言葉に男性は首を振った。
「もう、私の魔力は尽きるでしょう。そうなれば
ここの結界を守る事はできません。それに……
私はもう長くは持ちますまい。どうか、彼の方
をお連れください。この国の聖女であられる、
レイネ様を……どうか無事にお連れください…」
神官姿の女性の事を聖女と言っていた。
これは、普通なら勇者パーティーに入る予感しか
なかった。
俺は、誠治が答える前に、すぐに了承したのだっ
た。
「分かった、俺たちが無事隣町まで送り届ける。
安心してくれ」
「ありがとうございます、ありがとうございます」
そう言って、彼は息を引き取ったのだった。
たぶん、もう限界をとうに過ぎていたのだろう。
それでも、必死に魔力を絞り出していたのか、力尽
きると、一気に老化していった。
まるで、成人から老人に至るまでを一気に見せられ
た気がしたのだった。
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