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第十七話 勇者の裏の顔
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その頃、聖女は騎士に守られながら勇者の後を追う
ように同じ街に来ていた。
「勇者様は一体どこにおいでになるのかしら」
噂を辿って、追いかけて来たのになかなか追いつけ
ていなかったのだった。
そして、路地裏でいきなり騎士の一人に引き留めら
れたのだった。
「聖女様、お待ちください。この先はちょっと…」
「……どうし……あぁ、血の気配ですね…」
聖女にはこういう大きな街では日々人の生き死にが
行われているのを知っている。
裏路地には死体が転がっていても仕方がない。
それほど、治安が悪いのだった。
真新しい女性の死体を見て、聖女レイネは目を伏せ
たのだった。
「可哀想に……神の元に導いてさし上げましょう」
天に昇る光を見ながら足元に転がっている神官服の
女性を見下ろしたのだった。
「教会へ運んであげなさい」
「はい。聖女様」
♦︎
遡る事、数時間前。
神官服の女性アウラはデートを楽しんでいた。
「陸様、これが欲しいです。わぁ~これも素敵!」
「いいよいいよ。買ってあげるよ。これだっけ?
これいくらよ?すぐに包んで」
店員に金貨を見せるとすぐに包んでくれた。
アウラは俺にメロメロだった。
俺も、それが嬉しくて仕方がなかった。
初めての彼女なのだ。
もしかして、そのまま童貞捨てれるかも?
なんて事を考えていたのだった。
「陸。次の予定だけど…」
「えー、俺ちょっと忙しいんだけど?」
「陸、真面目な話なんだ。神官であるアウラ、君
も真面目にやってくれる?陸を惑わすつもりな
ら、君は僕らのパーティーにはいらないよ」
「えぇーー。酷いですぅ~、陸様~」
「分かった、分かった。そうだよな~、おい誠治
お前、今回モテなかったからって言い方がある
だろ?」
俺は、アウラを庇ったのだ。
誠治は何か言いたそうな顔をしたが、すぐにモンド
と一緒で出て行った。
「話は夕飯の時にしよう。それまでに頭を冷やすと
いい。陸、それまでにいつもの陸に戻っている事
を願っているよ」
その言葉には少し棘がある気がしたのだった。
「そんな言い方しなくても……アウラ、大丈夫?俺
がついてるからな」
「陸様、かっこいい。やっぱり陸様は頼りになるぅ」
そしてアウラが抱きついて来ると、柔らかい胸が腕
にあたってなんともいい匂いがしたのだった。
夕方には神官は皆、教会へと戻る。
神聖力を高める為に、祈りを捧げるのだ。
アウラも同じように陸と別れてから、教会へと向か
っていた。
すると、急に腕を引かれた。
「きゃっ、な、なに?」
「アウラ、君はどういうつもりだい?」
「あら、勇者様じゃないですか!さっきはあんな事
言ってごめんなさい。実は私……勇者様の方が…」
「陸を籠絡できると思ってるんだ……」
「え…違うわ。あれは嘘よ?私は勇者様が…」
「いらないんだよ……陸を惑わせる者なんて…そう
要らないんだよ………」
誠治の目はどこまでも冷たかった。
さっきまでの誠治とは別人のようだ。
アウラの話など、聞く気すらなかった。
剣を引き抜くと、返り血すら浴びる事なく切り捨て
たのだった。
路地裏に転がると、何事もなかったかのように宿へ
と向かった。
誰でも救おうとする勇敢な勇者のはずが、目の前の
女にだけは殺意を向けていたのだった。
そのあと通りかかった聖女によって、魂は浄化され
る事となったのだった。
ように同じ街に来ていた。
「勇者様は一体どこにおいでになるのかしら」
噂を辿って、追いかけて来たのになかなか追いつけ
ていなかったのだった。
そして、路地裏でいきなり騎士の一人に引き留めら
れたのだった。
「聖女様、お待ちください。この先はちょっと…」
「……どうし……あぁ、血の気配ですね…」
聖女にはこういう大きな街では日々人の生き死にが
行われているのを知っている。
裏路地には死体が転がっていても仕方がない。
それほど、治安が悪いのだった。
真新しい女性の死体を見て、聖女レイネは目を伏せ
たのだった。
「可哀想に……神の元に導いてさし上げましょう」
天に昇る光を見ながら足元に転がっている神官服の
女性を見下ろしたのだった。
「教会へ運んであげなさい」
「はい。聖女様」
♦︎
遡る事、数時間前。
神官服の女性アウラはデートを楽しんでいた。
「陸様、これが欲しいです。わぁ~これも素敵!」
「いいよいいよ。買ってあげるよ。これだっけ?
これいくらよ?すぐに包んで」
店員に金貨を見せるとすぐに包んでくれた。
アウラは俺にメロメロだった。
俺も、それが嬉しくて仕方がなかった。
初めての彼女なのだ。
もしかして、そのまま童貞捨てれるかも?
なんて事を考えていたのだった。
「陸。次の予定だけど…」
「えー、俺ちょっと忙しいんだけど?」
「陸、真面目な話なんだ。神官であるアウラ、君
も真面目にやってくれる?陸を惑わすつもりな
ら、君は僕らのパーティーにはいらないよ」
「えぇーー。酷いですぅ~、陸様~」
「分かった、分かった。そうだよな~、おい誠治
お前、今回モテなかったからって言い方がある
だろ?」
俺は、アウラを庇ったのだ。
誠治は何か言いたそうな顔をしたが、すぐにモンド
と一緒で出て行った。
「話は夕飯の時にしよう。それまでに頭を冷やすと
いい。陸、それまでにいつもの陸に戻っている事
を願っているよ」
その言葉には少し棘がある気がしたのだった。
「そんな言い方しなくても……アウラ、大丈夫?俺
がついてるからな」
「陸様、かっこいい。やっぱり陸様は頼りになるぅ」
そしてアウラが抱きついて来ると、柔らかい胸が腕
にあたってなんともいい匂いがしたのだった。
夕方には神官は皆、教会へと戻る。
神聖力を高める為に、祈りを捧げるのだ。
アウラも同じように陸と別れてから、教会へと向か
っていた。
すると、急に腕を引かれた。
「きゃっ、な、なに?」
「アウラ、君はどういうつもりだい?」
「あら、勇者様じゃないですか!さっきはあんな事
言ってごめんなさい。実は私……勇者様の方が…」
「陸を籠絡できると思ってるんだ……」
「え…違うわ。あれは嘘よ?私は勇者様が…」
「いらないんだよ……陸を惑わせる者なんて…そう
要らないんだよ………」
誠治の目はどこまでも冷たかった。
さっきまでの誠治とは別人のようだ。
アウラの話など、聞く気すらなかった。
剣を引き抜くと、返り血すら浴びる事なく切り捨て
たのだった。
路地裏に転がると、何事もなかったかのように宿へ
と向かった。
誰でも救おうとする勇敢な勇者のはずが、目の前の
女にだけは殺意を向けていたのだった。
そのあと通りかかった聖女によって、魂は浄化され
る事となったのだった。
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