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第三十三話 治療できない理由
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魔族達が動き出した頃、勇者一行はまだ街に足止め
されていた。
本当なら、そのまま旅立つはずだったのだが、陸が
いきなり倒れたせいで、そのまま宿に引き篭もる事
になったのだった。
「ちょっと、なんなのよ~」
「まぁまぁ、陸も疲れが溜まってたのかもしれな
いね。まぁゆっくりしようか」
「それは別に……勇者様がいうなら……」
レイネは勇者の言葉であれば、文句はないという。
「勇者は病気にならないんだよな?」
「あぁ、モンドの言うとおりだ。僕には病気などの
状態異常には耐性があるからね」
「そして、レイネは聖女なのだろう?病気も状態異
常なら魔法で治せるんじゃないか?」
モンドが言うのも最もだった。
だが、レイネが反対したのが問題だった。
「嫌ですわ。ただで治療など、絶対に嫌ですわ。
いくら勇者様の頼みでも嫌なのです」
と頑固だったのだ。
これには、色々と事情があった。
教会に仕えているレイネは国の保護を受けている
勇者と旅はしているが、必ずしも友好関係ではな
かった。
国に恩を売ると言う名目で同行しているのだ。
だから、魔王討伐後にこうして同行する意味はな
いのだった。
だから代わりの理由がいるのだった。
それを誤魔化すようになんだかんだと理由をこさ
えた。
だから、無償での治療はしないと言ったのだ。
初め、勇者から呼び出された時は、ドキドキしな
がら部屋に向かった。
まさか部屋に招かれるとは思わなかったからだ。
だが、実際は倒れて熱をだした陸を治療してくれ
というものだったのだ。
嫌々ながらも魔法を使おうとして、手を翳してか
ら…すぐに辞めたのだった。
「レイネ、お願いだよ。陸に治癒魔法をかけてく
れないかな?」
「なっ……部屋に来て欲しいってこれですの?」
「あぁ、お願い。治癒魔法をかけてくれたら、こ
の後、デートしよ?」
「なっ……二人きりですわよ?」
「もちろん。二人きりだよ?」
勇者の笑顔に、クラッとくると魔法を発動させよ
うとしたのだ。
だが、すぐに辞めると言って出ていく。
「やっぱり、辞めますわ。ご自分で療養なされば
治るのに、私が手を出す必要はありませんわ」
「待って、レイネっ!」
勇者の声が慌てているのがわかる。
でも、レイネは決して頷かなかったのだった。
そのせいで、暫くは街に滞在する事になっただっ
た。
1週間、ずっと寝込む事になった。
そしてゆっくりと快方へと向かった。
今では、普通に起き上がれる程度にはなった。
「陸、体はどう?」
「あぁ、悪いな……なんか身体が怠くてさぁー」
「うん。無理したせいかもね。今はゆっくり休ん
でて」
「あぁ、そうするよ」
そこでモンドも疑問に思う。
どうしてレイネは陸の治療を拒んだのか?
「おい、レイネ。なぜ陸を治さない?」
「何よ?モンドまで?」
「当たり前だろ?仲間だろ?」
「仲間?あの男が?冗談じゃないわ。勇者様を一人
じめするような男を仲間なんて言わないわ」
「お前……性格悪いな。よくそんなんで聖女なんて
呼ばれてるよな?」
モンドは自分の思った言葉を口に出していた。
レイネだって、ちょっと意地悪だとは思っていた。
だからこそ、モンドにも、勇者にも、そんな目で見
られたくはなかった。
「何よ、別にいいでしょ?得がないと疲れる魔法は
使わないのよっ!」
そう言って、宿屋を出ていく。
ここにいると息が詰まるからだった。
勇者と顔を合わせる度に、陸の名前しか出てこない
からだった。
されていた。
本当なら、そのまま旅立つはずだったのだが、陸が
いきなり倒れたせいで、そのまま宿に引き篭もる事
になったのだった。
「ちょっと、なんなのよ~」
「まぁまぁ、陸も疲れが溜まってたのかもしれな
いね。まぁゆっくりしようか」
「それは別に……勇者様がいうなら……」
レイネは勇者の言葉であれば、文句はないという。
「勇者は病気にならないんだよな?」
「あぁ、モンドの言うとおりだ。僕には病気などの
状態異常には耐性があるからね」
「そして、レイネは聖女なのだろう?病気も状態異
常なら魔法で治せるんじゃないか?」
モンドが言うのも最もだった。
だが、レイネが反対したのが問題だった。
「嫌ですわ。ただで治療など、絶対に嫌ですわ。
いくら勇者様の頼みでも嫌なのです」
と頑固だったのだ。
これには、色々と事情があった。
教会に仕えているレイネは国の保護を受けている
勇者と旅はしているが、必ずしも友好関係ではな
かった。
国に恩を売ると言う名目で同行しているのだ。
だから、魔王討伐後にこうして同行する意味はな
いのだった。
だから代わりの理由がいるのだった。
それを誤魔化すようになんだかんだと理由をこさ
えた。
だから、無償での治療はしないと言ったのだ。
初め、勇者から呼び出された時は、ドキドキしな
がら部屋に向かった。
まさか部屋に招かれるとは思わなかったからだ。
だが、実際は倒れて熱をだした陸を治療してくれ
というものだったのだ。
嫌々ながらも魔法を使おうとして、手を翳してか
ら…すぐに辞めたのだった。
「レイネ、お願いだよ。陸に治癒魔法をかけてく
れないかな?」
「なっ……部屋に来て欲しいってこれですの?」
「あぁ、お願い。治癒魔法をかけてくれたら、こ
の後、デートしよ?」
「なっ……二人きりですわよ?」
「もちろん。二人きりだよ?」
勇者の笑顔に、クラッとくると魔法を発動させよ
うとしたのだ。
だが、すぐに辞めると言って出ていく。
「やっぱり、辞めますわ。ご自分で療養なされば
治るのに、私が手を出す必要はありませんわ」
「待って、レイネっ!」
勇者の声が慌てているのがわかる。
でも、レイネは決して頷かなかったのだった。
そのせいで、暫くは街に滞在する事になっただっ
た。
1週間、ずっと寝込む事になった。
そしてゆっくりと快方へと向かった。
今では、普通に起き上がれる程度にはなった。
「陸、体はどう?」
「あぁ、悪いな……なんか身体が怠くてさぁー」
「うん。無理したせいかもね。今はゆっくり休ん
でて」
「あぁ、そうするよ」
そこでモンドも疑問に思う。
どうしてレイネは陸の治療を拒んだのか?
「おい、レイネ。なぜ陸を治さない?」
「何よ?モンドまで?」
「当たり前だろ?仲間だろ?」
「仲間?あの男が?冗談じゃないわ。勇者様を一人
じめするような男を仲間なんて言わないわ」
「お前……性格悪いな。よくそんなんで聖女なんて
呼ばれてるよな?」
モンドは自分の思った言葉を口に出していた。
レイネだって、ちょっと意地悪だとは思っていた。
だからこそ、モンドにも、勇者にも、そんな目で見
られたくはなかった。
「何よ、別にいいでしょ?得がないと疲れる魔法は
使わないのよっ!」
そう言って、宿屋を出ていく。
ここにいると息が詰まるからだった。
勇者と顔を合わせる度に、陸の名前しか出てこない
からだった。
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