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第十二話 レベル上げ
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ブラックウルフを全部討伐すると椎名が馬車に戻ってきた。
「お疲れ様~、すげーな!よっ、さすがチート!」
「おい…」
「いいじゃん、でも…椎名のお陰で俺もレベル上がったぜ~」
「そうなのか!」
「おう!レベル3になったよ。一緒にいると経験値が入るんだな~。
これならそのうち俺も戦える日が来るかもな!」
嬉しそうに笑う春を見ていると少しホッとしていた。
椎名は昨日の事も含め、春が笑えなくなるんじゃないかと心配だった。
しかし、朝から元気だし食欲も旺盛だったしで、驚かされてばかりだった。
「これ見てみろよ。な?」
自分のスキルボードを見せるとHPが微かに上がったのを喜んでいた。
「俺は…上がってねーな…」
「そこなんだよ。俺のところには次のレベルアップ経験値が書いてあるだろ?
なのに、椎名のにはもう書かれていないんだよ。これってもうカンストして
るって事を意味するよな?」
「確かにな…なら、春のレベル上げに切り替えればいいって事だろ?」
椎名が聞くと渋い顔をした。
「本当にそんな単純な事でいいのかな~。おい、サラお前の方はどうなんだ?」
「呼び捨てにしないで欲しいですわ。ちからが上がるのは努力のたわものですわ。
努力次第で上がって行くと聞いていますわ。経験値とやらなんて知りませんわ」
「そうなると、このレベルアップの事は勝手に上がったって感じでいいんだよな~
でも、そうなるとサラのレベルの下に上限があるだろ?これが限界値って事にな
るよな~。」
「なるほど…俺も限界値だから分かる。」
「な!」
春が言うには『99/99』となっている椎名に対して聖女サラは『10/10』となって
いたのだった。
もう伸び代がない。
そう言われているのだった。
それに引き換え、春の数値には限界値が書かれていなかった。
「これならどこまででも上がるんじゃね?」
という考えが浮かんできたのだった。
春はこの世界のイレギュラーなのだろうか?
なら、魔王討伐の際に何かできるかもしれないと心躍らせると先を急いだ。
真っ直ぐ馬車を走らせると、奴隷商人に引き渡す為の野党の馬車が転がっ
ていた。
そこには野党の死体が食い荒らされ無惨な姿になっていた。
「うわぁ~これは…」
「これが力を持たない者の末路だろうな?」
「椎名って意外と…こう言うのって平気なんだな?」
「ま~な…ゲーム感覚だからな。予想以上に運動神経のいいキャラの中に入
った気分だぞ。」
「怪我したりしたら、めっちゃ痛いんだぜ?これも現実って分かってるか?」
「あぁ、分かってはいるつもりだが、どうしてもな…実感がわかねーんだよ。
俺には春だけが現実なんだ…」
「なっ…////」
椎名の言葉に照れると前を見据えた。
「でも、怪我には気をつけろよな…」
「あぁ、そうだな。春もだろ?」
「それは…そうだけど…」
もう、春にとっては辛い事も痛い事も苦しい事も体験しているのでゲーム感覚
でなんていられなかった。
「そろそろ日が暮れるのでこの辺りで野宿しますか?」
まだ森を抜けきっていないのに馭者は野宿を勧めてくる。
「仕方ありませんわね。テント出してくださる?」
「おい、まだこの森の中じゃねーか?ここやべーんだろー?だったら…」
「森は夜に抜ける訳にはいかないのか?」
春と椎名が同じことを聞こうとした。
すると意外な事に聖女の方が答えてきた。
「夜の森は進めませんのよ、勇者様。馬がびびって動かなくなったらり、途中
で止まってしまったりするので、極力明るいうちに移動して暗くなったら休
ませるのが常識ですわ。もちろん無理矢理鞭打てば走ってはくれますが…そ
の後のことを考えますと…」
口どもった。
馬をダメにしたくない。そう言う考えからだったらしい。
「なるほどな…だからひらけた場所のここを選んだのか…」
「はい、さっきの野党が襲われた場所もいいんですが…あんな場所で寝起きは
ちょっと…聖女様や女性には可哀想かと思いまして…」
「なるほどな~あんたいいやつじゃん。ありがとな!」
「はい…」
何気に目を輝かせて見つめてくるのが少しゾッとするが春は椎名のそばから離
れない事にした。
イベントリからテントとその他食事も出すと椎名と一緒に組み立てた。
「なんかこうしてるとキャンプみたいだよな~」
「春っていつも楽しそうにできるよな?それ凄いなっていつも思ってた…」
「なんだよそれ~バカにしてんのか?」
「違う、違う。隣の席になった時もすぐに声かけてくれたし…なんか嬉しかっ
たんだ…」
「お?褒めてる?」
春が近づくとわざとらしく煽ってくる。
「もっと褒めていいぞ?俺、椎名と仲良くできてよかったって思ってるぞ?」
「そうなのか?…俺あんまり人と上手く接したりは苦手だったから…」
「そんな事ねーだろ?クラスの連中でも上手くやってんじゃん?」
「それは春が無理矢理誘い込むから…いや、春のおかげだよ」
「お?感謝せい、感謝せい。うんうん、いいね♪そういうの~」
「すぐに茶化すんだよな~春は…」
「へへっ…その方が気が紛れるだろ?さっきから暗い顔してたしさ~」
春はそう言う奴だった。
いつも顔色見てふざけて見せる。
一人の人を見ると声かけて誘ってみる。
そうやって椎名は誘われたのだ。
椎名にとっては一番の親友と思っているけど春にとってはどうなのだろう?
「お疲れ様~、すげーな!よっ、さすがチート!」
「おい…」
「いいじゃん、でも…椎名のお陰で俺もレベル上がったぜ~」
「そうなのか!」
「おう!レベル3になったよ。一緒にいると経験値が入るんだな~。
これならそのうち俺も戦える日が来るかもな!」
嬉しそうに笑う春を見ていると少しホッとしていた。
椎名は昨日の事も含め、春が笑えなくなるんじゃないかと心配だった。
しかし、朝から元気だし食欲も旺盛だったしで、驚かされてばかりだった。
「これ見てみろよ。な?」
自分のスキルボードを見せるとHPが微かに上がったのを喜んでいた。
「俺は…上がってねーな…」
「そこなんだよ。俺のところには次のレベルアップ経験値が書いてあるだろ?
なのに、椎名のにはもう書かれていないんだよ。これってもうカンストして
るって事を意味するよな?」
「確かにな…なら、春のレベル上げに切り替えればいいって事だろ?」
椎名が聞くと渋い顔をした。
「本当にそんな単純な事でいいのかな~。おい、サラお前の方はどうなんだ?」
「呼び捨てにしないで欲しいですわ。ちからが上がるのは努力のたわものですわ。
努力次第で上がって行くと聞いていますわ。経験値とやらなんて知りませんわ」
「そうなると、このレベルアップの事は勝手に上がったって感じでいいんだよな~
でも、そうなるとサラのレベルの下に上限があるだろ?これが限界値って事にな
るよな~。」
「なるほど…俺も限界値だから分かる。」
「な!」
春が言うには『99/99』となっている椎名に対して聖女サラは『10/10』となって
いたのだった。
もう伸び代がない。
そう言われているのだった。
それに引き換え、春の数値には限界値が書かれていなかった。
「これならどこまででも上がるんじゃね?」
という考えが浮かんできたのだった。
春はこの世界のイレギュラーなのだろうか?
なら、魔王討伐の際に何かできるかもしれないと心躍らせると先を急いだ。
真っ直ぐ馬車を走らせると、奴隷商人に引き渡す為の野党の馬車が転がっ
ていた。
そこには野党の死体が食い荒らされ無惨な姿になっていた。
「うわぁ~これは…」
「これが力を持たない者の末路だろうな?」
「椎名って意外と…こう言うのって平気なんだな?」
「ま~な…ゲーム感覚だからな。予想以上に運動神経のいいキャラの中に入
った気分だぞ。」
「怪我したりしたら、めっちゃ痛いんだぜ?これも現実って分かってるか?」
「あぁ、分かってはいるつもりだが、どうしてもな…実感がわかねーんだよ。
俺には春だけが現実なんだ…」
「なっ…////」
椎名の言葉に照れると前を見据えた。
「でも、怪我には気をつけろよな…」
「あぁ、そうだな。春もだろ?」
「それは…そうだけど…」
もう、春にとっては辛い事も痛い事も苦しい事も体験しているのでゲーム感覚
でなんていられなかった。
「そろそろ日が暮れるのでこの辺りで野宿しますか?」
まだ森を抜けきっていないのに馭者は野宿を勧めてくる。
「仕方ありませんわね。テント出してくださる?」
「おい、まだこの森の中じゃねーか?ここやべーんだろー?だったら…」
「森は夜に抜ける訳にはいかないのか?」
春と椎名が同じことを聞こうとした。
すると意外な事に聖女の方が答えてきた。
「夜の森は進めませんのよ、勇者様。馬がびびって動かなくなったらり、途中
で止まってしまったりするので、極力明るいうちに移動して暗くなったら休
ませるのが常識ですわ。もちろん無理矢理鞭打てば走ってはくれますが…そ
の後のことを考えますと…」
口どもった。
馬をダメにしたくない。そう言う考えからだったらしい。
「なるほどな…だからひらけた場所のここを選んだのか…」
「はい、さっきの野党が襲われた場所もいいんですが…あんな場所で寝起きは
ちょっと…聖女様や女性には可哀想かと思いまして…」
「なるほどな~あんたいいやつじゃん。ありがとな!」
「はい…」
何気に目を輝かせて見つめてくるのが少しゾッとするが春は椎名のそばから離
れない事にした。
イベントリからテントとその他食事も出すと椎名と一緒に組み立てた。
「なんかこうしてるとキャンプみたいだよな~」
「春っていつも楽しそうにできるよな?それ凄いなっていつも思ってた…」
「なんだよそれ~バカにしてんのか?」
「違う、違う。隣の席になった時もすぐに声かけてくれたし…なんか嬉しかっ
たんだ…」
「お?褒めてる?」
春が近づくとわざとらしく煽ってくる。
「もっと褒めていいぞ?俺、椎名と仲良くできてよかったって思ってるぞ?」
「そうなのか?…俺あんまり人と上手く接したりは苦手だったから…」
「そんな事ねーだろ?クラスの連中でも上手くやってんじゃん?」
「それは春が無理矢理誘い込むから…いや、春のおかげだよ」
「お?感謝せい、感謝せい。うんうん、いいね♪そういうの~」
「すぐに茶化すんだよな~春は…」
「へへっ…その方が気が紛れるだろ?さっきから暗い顔してたしさ~」
春はそう言う奴だった。
いつも顔色見てふざけて見せる。
一人の人を見ると声かけて誘ってみる。
そうやって椎名は誘われたのだ。
椎名にとっては一番の親友と思っているけど春にとってはどうなのだろう?
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