間違って村娘が勇者パーティーにいます

秋元智也

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第二十四話 捜索

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春樹と天野は早速、椎名と合流すべく村であった事をギルドに報告してか
ら、一緒に村への派遣部隊に同行した。

もちろん、もし生きていた人がいれば救助しなければならないので回復系
魔法の使い手と一緒に戦闘系を連れて行くようだった。

「君たちは…戦えるのか?」

その質問には天野だけが答えた。

「俺だけなら…こっちは俺が守るんで、気にしないで下さい」
「分かった。もし危険そうなら前にでてもらうかもしれんからな」
「はい」

部隊が無事に村に着いた頃には殲滅し終わったあとだった。
ギルド職員が一丸となって収拾に当たったと言っていた。

「あのっ、椎名は?椎名を見ませんでしたか?」
「あ、君は彼の…、なんだか慌てるように出て行ってしまったんだ。連れが
 攫われたからって…」
「凄い剣幕だったよ?」
「えっ…そうなんですか?」

職員の話では春を探して出て行ったと言っていた。
どこにかは何も言わずに行ってしまったらしく、行き先までは分からないらしい。

「元気出せよ。俺も探すの手伝うからさ~」
「うん…俺らこの村の依頼が終わったら獣王国に行こうって言ってたんだ…でも、
 あの様子じゃどこいったのか…」
「戻ろうぜ?もしかしたらさ、獣王国に行ってるかもしれないじゃん?」
「そうかな?」

自信なさそうに項垂れる春樹を励ますように天野が明るく話しかけてくれた。

「そうだよな!俺がしっかりしなきゃだな…人間を殺したくないって足ひっぱった
 から邪魔だったのかなって…ゲームだったらよかったのに…ここで生きてるNPC
 が俺にはゲームとして見れなかったんだ…」
「感情移入しちゃってたのか~、まぁーそうなるよな~。でもさそんな事戦争中で
 は考えてたらこっちが殺されるぞ?」
「うん、わかってるつもりだった。天野の言う通りだよな…俺が甘いんだ…」

天野は少し気まずそうに頭をボリボリと掻いた。

「なんか女の子虐めてる気分なんだけど…」
「女の子って…俺かよっ、やめろって。」
「でも、言われなきゃ可愛い子だなっておもっちまうぜ?」
「そんな事ねーよ。だって椎名とは一緒に水浴びしてたし、ベッドも一緒に寝てた
 けど、そんな気起こさなかったし」
「マジか…よく我慢できたな~!俺だったら布団に入ってきてたら絶対襲う自信あ
 るけどなぁ~。」
「まさか~、俺男だって…」
「でも、今は女の子じゃん?」
「…」

少し距離を取ろうとする春樹に天野は両手を上げて安心させる。

「今は襲う気なんてないって~、やだな~」

流石にはっきり言われると、あまりふざけて戯れ合うのはよそうと思ってしまう。
獣王国の検問所で入国者を見ながら待つ事にした。
もちろんもう、中にいるかもしれないが馬車が来ていない事から、歩いて来ていた
ら今頃着いてもおかしくないと踏んだのだった。

「この検問所にさ~最近若い俺らくらいの一人旅っぽい人って来なかった?」
「さぁ~勇者様くらいのと言われても…少し前に一人の若い男性は来ましたが入ら
 ずに戻って行きましたが?」
「特徴わかりますか?」

慌てるように春樹が聞くと、椎名かもしれないと思う。

「あのっ、その人はどちらの方に行きましたか?」
「頼むわ、教えてくれ。こいつの連れかもしれんからさ~」

何度もしつこく頼むと勇者の連れとあってか、ほかに見ていないかを探してくれると
言ってくれた。
もし、また見かけたら足止めする様に伝えてくれた。

「ありがとうございます。」
「よかったな。あとは行った方に俺らも行くか!」
「本当にいいの?天野って勇者でしょ?俺に付き合ったりしてて?」
「いいの、いいの。戦争も終わって今はのんびりできるからな~、それに…可愛い子と
 デートしてるみたいで気分いいしな~」

軽く見える天野だったが、予想より面倒見がいいらしい。
そして戦力にもなるし、心強い相方だった。
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