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第九十一話 ララの願い
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あの後…春樹が気を失った後の出来事だった。
獣王の精液が体内に出された事でララの力が活性化して早く回復して目醒
めたのだった。
そして春樹の身体の異変に気づきすぐさま応急処置をし、怒り狂ったのだ
った。
まずは春樹の濃厚な魔力を吸収した事で魔法の威力が増した事と。
春樹が意識がなかったので身体を操って外に出ようと思いっきり魔力を練り
上げた結果、城が全部吹っ飛んだらしい。
後は死体を探して首だけ持ってきたらしい。
その爆発でも、獣王だけは生き延びていたらしいが、魔力が封じられていな
ければ負ける要素などなかったという。
一応は、魔王軍四天王の一人と数えられた最強のスライムなのだ。
そして今に至るという。
「大変申し訳ありませんでした。魔王様のお力をわたし如きが使うなど…」
「いや、いいって。助かったよ。手当てもしてくれたんだね。ありがとう」
「しかし、身体の一部を引きちぎられており…そこまでは回復できず…」
悲しむようにララは俯いた。
服を脱ぐと傷口を見る。
やはり、乳首は片方だけ無くなっている。
不恰好な身体になってしまった…。
椎名が綺麗だと言ってくれた身体はもうない。
「そうだな…でも、生きてる…それだけでいいよ。」
ララの頭を撫でると嬉しそうに笑った。
そしてポロポロと水が溢れ出して地面を濡らす。
「ララ?どうしたんだ?」
「もう、お別れのようです。私などが魔王様の力を使った反動なのです。
強すぎる力は時として毒になるのです。魔王様をこんなにも近くでお
遣えさせていただけて、ララは幸せ者でした。」
「待って!嘘だろ?どうしてこんな事…」
「私はいつまでも魔王様の幸せを願っております。」
スライムの身体は完全に水と化して気化したのだった。
予想外だった。
何をしくじったのか?
そもそも、獣王の強さを見くびっていたのか?
違う…そもそも宝物庫に潜入しようなんて考えるのが間違っていたのだ。
全部殺してから探せばよかったのだ。
全部集まったカケラは一つのアイテムになった。
銅鏡のような見た目だったのが小さく収縮すると、春樹の手の上で小さな
ペンダントに収まって行く。
首にかけると鑑定した。
世界の歪みを祓う
時空を超えてきた遺物。
願いをひとつだけ叶える事ができる。
願いを強く思い、握りしめて割る。
さすればどんな不可能な願いでも叶えられるであろう。
ララを…とも思ったが、今ではない。
これは大事な時に必要になる。そう思うとしまっておく事にした。
魔王城に帰るとララの事を話した。
もちろん、四天王のメンバーはお互いが死ねばわかるらしい。
「ガス…すまない。俺のせいでララが…」
「あいつの事ですから、魔王様を守れて死ねるなら本望ですよ。この私でさえ、
魔王様の為になら命を捨てる覚悟です」
「それは…」
「そういうものなのですよ。魔王様とはそれほど、大事なお体なのです」
そんなに言われてしまうと、そっと個人で出歩いている事に罪悪感を感じずには
いられなかった。
「これからはちゃんと護衛をしっかり付けていってくださいよ」
ガスに指摘されると、一応頷きはしたのだった。
それからはしばらく城の中にこもっている事が多くなった。
魔物達相手に身体を動かす事はあっても本気になれば殺してしまう恐れがあるので
魔法もほどほどにしなくてはならない。
経験値は人間を殺すか、魔物以外で入るようになっているらしく、この前ワイバーン
達が倒した兵士の分も春樹の経験値としてカウントされていた。
「いっそ、一国滅ぼしたらレベル200まで行くかな…う~ん…」
「いっそそれもいいんじゃないですか?」
後ろから声がするとガスが報告がてら来ていた。
「うわっ…びっくりした~」
「ちゃんと周りを警戒しておかないからですぜ?」
「家にいて周りを警戒するの?」
「もちろんしますよ?どんな時だって訓練と思えば、怠ってはいけませんよ!」
当たり前のように言ってくる。
ガスはパワータイプだが、魔力を剣に纏わせる魔剣タイプだった。
力技で押し込む癖に、索敵は鋭く、常に相手の位置を把握していて魔力を使おう
ものならすぐに探知されてしまう。
「ガスって以外に戦い慣れてるよな~?」
「まぁ、先先代から使えてますからね~」
「えぇ!って事はいくつ?」
「もう1000を超えたのは覚えているのですが、それ以上事は…どうでしたかな~?」
それほど長生きだったとは思っても見なかった。
「そういえば竜の血が混ざってるんだっけ?」
「そうです。ですが、竜にもどっちまうとしばらくはこの姿に戻れねーもんで城に
入れなくなるんで、山に籠るんです。」
「へーどのくらい?」
「100年くらいですかね~」
「えっ!じゃ~先代ってどうやって亡くなったの?」
ガスは少し悩むと考え込んでしまった。
その時から使えているのはガス一人だったがあまり記憶にないのだ。
「先先代の時は俺が暴れちまって、勇者を潰しちまったんです。それで少し頭を冷
やしてこいって事で山にこもって、帰ってきたら世代が変わってたんです。そして、
先代では変身しないようにしようと思ってブレスだけ打ったら勇者達が瀕死になっ
ちまって~、なんか怒鳴られましたね~。」
何をやってんだこの人…。
いや、この人いたら勇者が死ぬぞ…絶対。
「そういえば、先代が日記を渡してきたんです。次の魔王に渡してくれって。」
「今更かよ?まぁ、いいや。読ませて?」
「なんか文字が変で読めないんですよ?」
「変?」
言っている事が分からず受け取ると、日本語で書かれていたのだった。
獣王の精液が体内に出された事でララの力が活性化して早く回復して目醒
めたのだった。
そして春樹の身体の異変に気づきすぐさま応急処置をし、怒り狂ったのだ
った。
まずは春樹の濃厚な魔力を吸収した事で魔法の威力が増した事と。
春樹が意識がなかったので身体を操って外に出ようと思いっきり魔力を練り
上げた結果、城が全部吹っ飛んだらしい。
後は死体を探して首だけ持ってきたらしい。
その爆発でも、獣王だけは生き延びていたらしいが、魔力が封じられていな
ければ負ける要素などなかったという。
一応は、魔王軍四天王の一人と数えられた最強のスライムなのだ。
そして今に至るという。
「大変申し訳ありませんでした。魔王様のお力をわたし如きが使うなど…」
「いや、いいって。助かったよ。手当てもしてくれたんだね。ありがとう」
「しかし、身体の一部を引きちぎられており…そこまでは回復できず…」
悲しむようにララは俯いた。
服を脱ぐと傷口を見る。
やはり、乳首は片方だけ無くなっている。
不恰好な身体になってしまった…。
椎名が綺麗だと言ってくれた身体はもうない。
「そうだな…でも、生きてる…それだけでいいよ。」
ララの頭を撫でると嬉しそうに笑った。
そしてポロポロと水が溢れ出して地面を濡らす。
「ララ?どうしたんだ?」
「もう、お別れのようです。私などが魔王様の力を使った反動なのです。
強すぎる力は時として毒になるのです。魔王様をこんなにも近くでお
遣えさせていただけて、ララは幸せ者でした。」
「待って!嘘だろ?どうしてこんな事…」
「私はいつまでも魔王様の幸せを願っております。」
スライムの身体は完全に水と化して気化したのだった。
予想外だった。
何をしくじったのか?
そもそも、獣王の強さを見くびっていたのか?
違う…そもそも宝物庫に潜入しようなんて考えるのが間違っていたのだ。
全部殺してから探せばよかったのだ。
全部集まったカケラは一つのアイテムになった。
銅鏡のような見た目だったのが小さく収縮すると、春樹の手の上で小さな
ペンダントに収まって行く。
首にかけると鑑定した。
世界の歪みを祓う
時空を超えてきた遺物。
願いをひとつだけ叶える事ができる。
願いを強く思い、握りしめて割る。
さすればどんな不可能な願いでも叶えられるであろう。
ララを…とも思ったが、今ではない。
これは大事な時に必要になる。そう思うとしまっておく事にした。
魔王城に帰るとララの事を話した。
もちろん、四天王のメンバーはお互いが死ねばわかるらしい。
「ガス…すまない。俺のせいでララが…」
「あいつの事ですから、魔王様を守れて死ねるなら本望ですよ。この私でさえ、
魔王様の為になら命を捨てる覚悟です」
「それは…」
「そういうものなのですよ。魔王様とはそれほど、大事なお体なのです」
そんなに言われてしまうと、そっと個人で出歩いている事に罪悪感を感じずには
いられなかった。
「これからはちゃんと護衛をしっかり付けていってくださいよ」
ガスに指摘されると、一応頷きはしたのだった。
それからはしばらく城の中にこもっている事が多くなった。
魔物達相手に身体を動かす事はあっても本気になれば殺してしまう恐れがあるので
魔法もほどほどにしなくてはならない。
経験値は人間を殺すか、魔物以外で入るようになっているらしく、この前ワイバーン
達が倒した兵士の分も春樹の経験値としてカウントされていた。
「いっそ、一国滅ぼしたらレベル200まで行くかな…う~ん…」
「いっそそれもいいんじゃないですか?」
後ろから声がするとガスが報告がてら来ていた。
「うわっ…びっくりした~」
「ちゃんと周りを警戒しておかないからですぜ?」
「家にいて周りを警戒するの?」
「もちろんしますよ?どんな時だって訓練と思えば、怠ってはいけませんよ!」
当たり前のように言ってくる。
ガスはパワータイプだが、魔力を剣に纏わせる魔剣タイプだった。
力技で押し込む癖に、索敵は鋭く、常に相手の位置を把握していて魔力を使おう
ものならすぐに探知されてしまう。
「ガスって以外に戦い慣れてるよな~?」
「まぁ、先先代から使えてますからね~」
「えぇ!って事はいくつ?」
「もう1000を超えたのは覚えているのですが、それ以上事は…どうでしたかな~?」
それほど長生きだったとは思っても見なかった。
「そういえば竜の血が混ざってるんだっけ?」
「そうです。ですが、竜にもどっちまうとしばらくはこの姿に戻れねーもんで城に
入れなくなるんで、山に籠るんです。」
「へーどのくらい?」
「100年くらいですかね~」
「えっ!じゃ~先代ってどうやって亡くなったの?」
ガスは少し悩むと考え込んでしまった。
その時から使えているのはガス一人だったがあまり記憶にないのだ。
「先先代の時は俺が暴れちまって、勇者を潰しちまったんです。それで少し頭を冷
やしてこいって事で山にこもって、帰ってきたら世代が変わってたんです。そして、
先代では変身しないようにしようと思ってブレスだけ打ったら勇者達が瀕死になっ
ちまって~、なんか怒鳴られましたね~。」
何をやってんだこの人…。
いや、この人いたら勇者が死ぬぞ…絶対。
「そういえば、先代が日記を渡してきたんです。次の魔王に渡してくれって。」
「今更かよ?まぁ、いいや。読ませて?」
「なんか文字が変で読めないんですよ?」
「変?」
言っている事が分からず受け取ると、日本語で書かれていたのだった。
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