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戦闘訓練(チームプレー)
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「三人揃った事だしいつもみたいに行きますか?」
「そうこなくっちゃ。」
「それは、助かる」
各々武器を構えてゴブリンに背後から近づく。
最初の入り口のは俺が素早く近付いて音もなく倒すと、ミナはその横を通りすぎて次のゴブリンに剣を降り下ろす。その頃には俺は次のを仕留めにかかる。奥の広い空間には密集しているはずなのでそいつらが出てくる前に入り口を制覇してそこで、ゼムの魔法をぶちかます。仕留め損ねたゴブリンは俺らが仕留めにいく。一人で行くとこうはいかない。最初の時点で気付かれると中からわらわら出てくるし、ゼムのように魔法をぶちかませば早いのだろうが、連射が出来ない分、どうしてもそのまま戦闘を続けられずに後退を余儀なくされる。
だからと言って俺達みたいな接近戦タイプだと一匹ずつは倒せても、広い空間での戦闘は不向きとしか言いようがない。
「ナイス、ゼム」
「さすがはシリ、ミナ」
「次に行くぞ」
「勿論。まだまだ行けるよ」
「こっちも後2発はでかいのが打てますぞ」
「じゃー湖の手前までの道を一層しますか」
こうして狩りを続ける事一時間、大分と疲労が見えてきたので一旦小屋に帰って休憩することにした。
「いやー。ゲームより実際に体を動かす方が楽しいね」
「楽しいわけあるか!お前が先走りしすぎるから見つかりそうになったじゃねーか」
「ちゃんと気付かれる前に仕留めたじゃん」
「俺がな!もっと、考えて動けよ」
「まぁまぁ、その辺にしませんか?」
確かに戦っているといつのまにかのめり込んでしまっていたのも確かである。
しかし、傷を負うと痛みに気付かされる。これは現実なのだと、、、。
そういえばずっと散策やら戦闘で忘れてたけどおなかが減ってきていたんだった。
アイテムボックスを探すと肉という欄がある。開いて確かめると獣肉。これは最初の狼だと思う。
上級な肉?これはサイクロプスかな?あれって上級なのか。それとオーク肉?あれ?いつのまに殺ったんだ?ゴブリンばっかりだったはずだが・・・。オークって用は豚肉ってことだよな?
「飯にでもするか。」
「さんせー」
「それはいいですな。そういえばオークの肉が混ざっておりましてな」
「おっ、やっぱり?俺もなんすよ」
「えーずるい。ないよそんなの」
「お前が狩ってないだけだろ?」
「ずるいー私も食べたいーーーってか肉なんていつ手に入れたのさ」
ゼムと視線を合わせると笑いが込み上げてきた。あれだけ無双しておいて肉が一切ドロップしていなかったのだ。ミナのアイテムボックスは、ほとんどが武器ばかりで飲み物も食べ物も入っていなかった。
「どんだけ武器が好きなんだよ」
「性格が出ますな」
「うーいっただきーーーー」
焼き上がったオークの肉をもぎ取るとミナは即座にかぶりついた。
欠食児童だな。ほんとに、、、。
「そういえばこんなものもあるんすよ」
俺はサイクロプスの肉を少し出すと三人分に分けて焼きはじめた。
オークより匂いもいい。肉汁も滴ってきて食欲をそそられる。
味はというと上級といわれるだけはあってなかなか美味だった。
あれからミナにはもっととねだられたがここで消費しすぎるのも不安が残るので諦めさせた。
辺りも薄暗くなったので今日はここまでにして明日を待つことにした。
夜といってもゲームでもそうだが多少薄暗くなるだけで全く見えないほどに真っ暗と言うわけではない。空には満天の星。作られた物だと解っていてもそれでも綺麗だった。
夜にモンスターを狩らないのには理由がある。見にくいからだけではなく、モンスターの目が赤くなるからである。
夜でも向こうははっきりと見えると言うことだ。そして攻撃力が増すのだ。
だからと言って経験値やドロップアイテムには差ほど変化は見られなかったので朝になってからの方がこっちが有利で戦闘を開始出来ると言うわけだ。
ただ、これもゲームの時はという条件付きではあるのだが。
ゲームの時みたいに一瞬で朝になることはない。
まぁ、その方が精神的な疲労を回復するのには助かる。
その日は、朝になるまでの時間をゆっくりと過ごしたのだった。
「そうこなくっちゃ。」
「それは、助かる」
各々武器を構えてゴブリンに背後から近づく。
最初の入り口のは俺が素早く近付いて音もなく倒すと、ミナはその横を通りすぎて次のゴブリンに剣を降り下ろす。その頃には俺は次のを仕留めにかかる。奥の広い空間には密集しているはずなのでそいつらが出てくる前に入り口を制覇してそこで、ゼムの魔法をぶちかます。仕留め損ねたゴブリンは俺らが仕留めにいく。一人で行くとこうはいかない。最初の時点で気付かれると中からわらわら出てくるし、ゼムのように魔法をぶちかませば早いのだろうが、連射が出来ない分、どうしてもそのまま戦闘を続けられずに後退を余儀なくされる。
だからと言って俺達みたいな接近戦タイプだと一匹ずつは倒せても、広い空間での戦闘は不向きとしか言いようがない。
「ナイス、ゼム」
「さすがはシリ、ミナ」
「次に行くぞ」
「勿論。まだまだ行けるよ」
「こっちも後2発はでかいのが打てますぞ」
「じゃー湖の手前までの道を一層しますか」
こうして狩りを続ける事一時間、大分と疲労が見えてきたので一旦小屋に帰って休憩することにした。
「いやー。ゲームより実際に体を動かす方が楽しいね」
「楽しいわけあるか!お前が先走りしすぎるから見つかりそうになったじゃねーか」
「ちゃんと気付かれる前に仕留めたじゃん」
「俺がな!もっと、考えて動けよ」
「まぁまぁ、その辺にしませんか?」
確かに戦っているといつのまにかのめり込んでしまっていたのも確かである。
しかし、傷を負うと痛みに気付かされる。これは現実なのだと、、、。
そういえばずっと散策やら戦闘で忘れてたけどおなかが減ってきていたんだった。
アイテムボックスを探すと肉という欄がある。開いて確かめると獣肉。これは最初の狼だと思う。
上級な肉?これはサイクロプスかな?あれって上級なのか。それとオーク肉?あれ?いつのまに殺ったんだ?ゴブリンばっかりだったはずだが・・・。オークって用は豚肉ってことだよな?
「飯にでもするか。」
「さんせー」
「それはいいですな。そういえばオークの肉が混ざっておりましてな」
「おっ、やっぱり?俺もなんすよ」
「えーずるい。ないよそんなの」
「お前が狩ってないだけだろ?」
「ずるいー私も食べたいーーーってか肉なんていつ手に入れたのさ」
ゼムと視線を合わせると笑いが込み上げてきた。あれだけ無双しておいて肉が一切ドロップしていなかったのだ。ミナのアイテムボックスは、ほとんどが武器ばかりで飲み物も食べ物も入っていなかった。
「どんだけ武器が好きなんだよ」
「性格が出ますな」
「うーいっただきーーーー」
焼き上がったオークの肉をもぎ取るとミナは即座にかぶりついた。
欠食児童だな。ほんとに、、、。
「そういえばこんなものもあるんすよ」
俺はサイクロプスの肉を少し出すと三人分に分けて焼きはじめた。
オークより匂いもいい。肉汁も滴ってきて食欲をそそられる。
味はというと上級といわれるだけはあってなかなか美味だった。
あれからミナにはもっととねだられたがここで消費しすぎるのも不安が残るので諦めさせた。
辺りも薄暗くなったので今日はここまでにして明日を待つことにした。
夜といってもゲームでもそうだが多少薄暗くなるだけで全く見えないほどに真っ暗と言うわけではない。空には満天の星。作られた物だと解っていてもそれでも綺麗だった。
夜にモンスターを狩らないのには理由がある。見にくいからだけではなく、モンスターの目が赤くなるからである。
夜でも向こうははっきりと見えると言うことだ。そして攻撃力が増すのだ。
だからと言って経験値やドロップアイテムには差ほど変化は見られなかったので朝になってからの方がこっちが有利で戦闘を開始出来ると言うわけだ。
ただ、これもゲームの時はという条件付きではあるのだが。
ゲームの時みたいに一瞬で朝になることはない。
まぁ、その方が精神的な疲労を回復するのには助かる。
その日は、朝になるまでの時間をゆっくりと過ごしたのだった。
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