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第二章
22話 危険なかおり
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遠征当日。
大掛かりな出発パレードが開かれたのだった。
列をなして街の中を凱旋して出ていく。
皆の期待を一身に受けて騎士団のお揃いの制服に身を包み歩いていくのだ。
家族がいる人は家族が見送りに来ているらしい。
新米兵士の何人かは沿道に手を振っていたのを見つけた。
ケイルはキョロキョロとイリアの姿を探したが、見当たらなかった。
「冒険者の依頼でもこなしてるかな…一人が長かったし自分がいなくても
平気そうだな…」
自分で言って、ちょっぴり寂しい気分になった。
これは自分で言い出した事だから、文句を言うのは間違っている。
でも、毎日ずっと一緒にいたのが数日ぶりなのだ。
顔くらい見たくなるものじゃないか!
見当たらないイリアを何度も振り返って探してしまっていた。
「なんだ?お姉ちゃん探してるのか?」
「ケイルのお姉さんってどんな人?綺麗な人なんだろうね~、ケイルも可愛
いし、きっとそっくりかな~」
ナシスが楽しそうに言って来た。
「姉弟って言っても血は繋がってないから…」
「そうなのか?」
「なんか複雑なの?」
「いや、姉は…すっごく厳しい人だけど、誰よりも優しい人だから…」
ケイルには過保護過ぎると言いたくなるほど過保護だった。
多分遼馬が、圭子を大事に思っていた気持ちと同じなのだろう。
今のケイルにとってもイリアにとってもお互いが一番大事なのだ。
血は繋がっていないけど、魂はいつも家族であると思っている。
そんなやり取りをじっとりと眺める視線があった。
貴族出身のエドガーだった。
彼は裏ギルドに女性の拉致を頼んだのだが、結局誰も受ける人はいなかっ
たせいで今回の遠征に連れていける女がいなかったのだ。
「チッ…」
舌打ちをしながら周りを眺めるとまだ幼く、男女の区別もないような容姿
を持つ人物が騎士団にいる事を知った。
先輩であって、しかも貴族の自分に逆らえる者など、団長以外にはいない。
唯一貴族の団長には文句も言えないが、その他の有象無象には立場が違う
とハッキリと言える。
「これは使えるな…」
ギルドの依頼を取り下げると、このパレードに途中から参加したのだった。
合同の風呂場でも見た通り、彼は華奢な身体つきにか弱そうな容姿。
ここでは強い者が全てを手にする。
舌舐めずりをすると、機会を待つ事にした。
遠征が始まり、厳しい道のりを延々と歩いていく。
途中休憩はあるが、それ以外は歩き詰めだった。
夜になると、ケイルのいる天幕に差し入れだと言ってお菓子が届けられた。
「なんだこれ?」
「うわぁ~これって有名な店のお菓子じゃないですかぁ~」
ナシスが飛びつくように目を輝かせた。
誰がこんなものを?
ノックが手に取ろうとしたのを奪い取った。
すぐに鑑定をかけると睡眠導入剤の反応があった。
「おい、なんだよ~自分だけで食べる気か?」
「これは食べたらダメだ。毒が入ってる」
「えっ…なんで?そんなぁ~ひどーい!」
残念がるナシスにノックは納得いっていない様子だった。
「そう言って独り占めする気じゃないだろうな?」
「しないよ。ただ食べたかったら食べればいいけど、僕は知らないよ?」
「それは…」
「まぁ人体にはそこまで害はないけど…そうだね、いい方法があるよ」
そう言ってケイルはノック達を連れて馬車の方へといく。
馬達のそばでは野生の動物もたまに顔を出す。
そこにお菓子を粉してばら撒いた。
見ているとゆっくり近づいて来た。
「あぁ、勿体無いなぁ~」
「静かに…」
クンクンと匂いを嗅ぐとハグハグと食べ始めた。
すると、パタリと横になる。
他の小動物も同じようにパタリと倒れたままになった。
「おい、あれって…」
「うん、僕たちも食べてたら、あんな風になっていたって事だね」
「嘘だろ…誰がなんの為に…」
「と言うか、ケイルはなんでわかったんだ?」
「それは…僕はいつも毒を盛られてたから…なんとなくね」
「…そうか…悪い」
聞いてはいけない事を聞いたとノックもナシスも口を瞑った。
物陰から見ていた人物は舌打ちするように離れていく。
あのまま、お菓子を食べてしまえば今日楽しめたのにと苛立ちを募らせた。
それからは、何度か水差しに異物の混入や、色々とあった。
「なんかこの遠征やばくないか?」
「そうだね。遠征以前にどこかおかしいよね…」
「僕、思うんだけど…」
ナシスがずっと考えていた事を口に出した。
「初日に差し入れされたお菓子あるじゃん?あれって結構高くて庶民が簡単
に買えるものじゃないんだよ…だから…」
言いたい事を理解したノックがすぐに言葉を放つ。
「貴族の仕業か!なら、あいつしかいねーじゃん。エドガーの野郎だろ?で
もなんで俺たちなんだ?なにか目につく事したっけ?」
「違うと思う。…多分だけど、ケイルじゃないかな?いつもなら彼は女を遠
征に連れて来てるって聞いてたけど、今回連れて来れなかったんじゃない
かな?」
「それで、なんでケイルなんだ?」
「それは…代わりだよ」
「ん?女のか?ケイルは風呂でも見たけど男だぞ?」
ノックは鈍いのかまだわかっていない。だが、ケイルの方が意味を理解した。
「それって僕を抱こうとしてるって事でいいかな?」
「うん…ケイルには嫌かもしれないけど、気をつけた方がいいかも。ほら、
見た目は誰より可愛いし…」
「なるほど…この世界でも男色家はいるって事か…まぁ、そう簡単にはさせ
ないけどね…。」
どこ世界でも、面倒な奴はいるものだと思ったのだった。
大掛かりな出発パレードが開かれたのだった。
列をなして街の中を凱旋して出ていく。
皆の期待を一身に受けて騎士団のお揃いの制服に身を包み歩いていくのだ。
家族がいる人は家族が見送りに来ているらしい。
新米兵士の何人かは沿道に手を振っていたのを見つけた。
ケイルはキョロキョロとイリアの姿を探したが、見当たらなかった。
「冒険者の依頼でもこなしてるかな…一人が長かったし自分がいなくても
平気そうだな…」
自分で言って、ちょっぴり寂しい気分になった。
これは自分で言い出した事だから、文句を言うのは間違っている。
でも、毎日ずっと一緒にいたのが数日ぶりなのだ。
顔くらい見たくなるものじゃないか!
見当たらないイリアを何度も振り返って探してしまっていた。
「なんだ?お姉ちゃん探してるのか?」
「ケイルのお姉さんってどんな人?綺麗な人なんだろうね~、ケイルも可愛
いし、きっとそっくりかな~」
ナシスが楽しそうに言って来た。
「姉弟って言っても血は繋がってないから…」
「そうなのか?」
「なんか複雑なの?」
「いや、姉は…すっごく厳しい人だけど、誰よりも優しい人だから…」
ケイルには過保護過ぎると言いたくなるほど過保護だった。
多分遼馬が、圭子を大事に思っていた気持ちと同じなのだろう。
今のケイルにとってもイリアにとってもお互いが一番大事なのだ。
血は繋がっていないけど、魂はいつも家族であると思っている。
そんなやり取りをじっとりと眺める視線があった。
貴族出身のエドガーだった。
彼は裏ギルドに女性の拉致を頼んだのだが、結局誰も受ける人はいなかっ
たせいで今回の遠征に連れていける女がいなかったのだ。
「チッ…」
舌打ちをしながら周りを眺めるとまだ幼く、男女の区別もないような容姿
を持つ人物が騎士団にいる事を知った。
先輩であって、しかも貴族の自分に逆らえる者など、団長以外にはいない。
唯一貴族の団長には文句も言えないが、その他の有象無象には立場が違う
とハッキリと言える。
「これは使えるな…」
ギルドの依頼を取り下げると、このパレードに途中から参加したのだった。
合同の風呂場でも見た通り、彼は華奢な身体つきにか弱そうな容姿。
ここでは強い者が全てを手にする。
舌舐めずりをすると、機会を待つ事にした。
遠征が始まり、厳しい道のりを延々と歩いていく。
途中休憩はあるが、それ以外は歩き詰めだった。
夜になると、ケイルのいる天幕に差し入れだと言ってお菓子が届けられた。
「なんだこれ?」
「うわぁ~これって有名な店のお菓子じゃないですかぁ~」
ナシスが飛びつくように目を輝かせた。
誰がこんなものを?
ノックが手に取ろうとしたのを奪い取った。
すぐに鑑定をかけると睡眠導入剤の反応があった。
「おい、なんだよ~自分だけで食べる気か?」
「これは食べたらダメだ。毒が入ってる」
「えっ…なんで?そんなぁ~ひどーい!」
残念がるナシスにノックは納得いっていない様子だった。
「そう言って独り占めする気じゃないだろうな?」
「しないよ。ただ食べたかったら食べればいいけど、僕は知らないよ?」
「それは…」
「まぁ人体にはそこまで害はないけど…そうだね、いい方法があるよ」
そう言ってケイルはノック達を連れて馬車の方へといく。
馬達のそばでは野生の動物もたまに顔を出す。
そこにお菓子を粉してばら撒いた。
見ているとゆっくり近づいて来た。
「あぁ、勿体無いなぁ~」
「静かに…」
クンクンと匂いを嗅ぐとハグハグと食べ始めた。
すると、パタリと横になる。
他の小動物も同じようにパタリと倒れたままになった。
「おい、あれって…」
「うん、僕たちも食べてたら、あんな風になっていたって事だね」
「嘘だろ…誰がなんの為に…」
「と言うか、ケイルはなんでわかったんだ?」
「それは…僕はいつも毒を盛られてたから…なんとなくね」
「…そうか…悪い」
聞いてはいけない事を聞いたとノックもナシスも口を瞑った。
物陰から見ていた人物は舌打ちするように離れていく。
あのまま、お菓子を食べてしまえば今日楽しめたのにと苛立ちを募らせた。
それからは、何度か水差しに異物の混入や、色々とあった。
「なんかこの遠征やばくないか?」
「そうだね。遠征以前にどこかおかしいよね…」
「僕、思うんだけど…」
ナシスがずっと考えていた事を口に出した。
「初日に差し入れされたお菓子あるじゃん?あれって結構高くて庶民が簡単
に買えるものじゃないんだよ…だから…」
言いたい事を理解したノックがすぐに言葉を放つ。
「貴族の仕業か!なら、あいつしかいねーじゃん。エドガーの野郎だろ?で
もなんで俺たちなんだ?なにか目につく事したっけ?」
「違うと思う。…多分だけど、ケイルじゃないかな?いつもなら彼は女を遠
征に連れて来てるって聞いてたけど、今回連れて来れなかったんじゃない
かな?」
「それで、なんでケイルなんだ?」
「それは…代わりだよ」
「ん?女のか?ケイルは風呂でも見たけど男だぞ?」
ノックは鈍いのかまだわかっていない。だが、ケイルの方が意味を理解した。
「それって僕を抱こうとしてるって事でいいかな?」
「うん…ケイルには嫌かもしれないけど、気をつけた方がいいかも。ほら、
見た目は誰より可愛いし…」
「なるほど…この世界でも男色家はいるって事か…まぁ、そう簡単にはさせ
ないけどね…。」
どこ世界でも、面倒な奴はいるものだと思ったのだった。
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