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8 文化祭の準備
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中学の文化祭が近づき、クラス毎に出し物の話題で盛り上がっていた。
樹と利久斗は同じクラスなので何にするかでアンケートを出し合って、
喫茶店に決まった。
隣のクラスはお化け屋敷に決まったようだが、竜也は多分サボるんだ
ろうと、みんなして思われていた。
今までも、学校行事に自主的に参加した事など見かけたことが数回し
かないからだ。体育祭のように体を動かす事は好きなのだが、クラス
浮いている存在なので、授業には後ろの方で窓を眺め、チャイム前に
は退出していった。
成績も、もちろん赤点ギリギリを行ったり来たりと、不良まっしぐら
であった。樹はというと、その逆で成績優秀、クラスからの支持も高
く、竜也との接点を一切持たなかった。小学校の時には一緒に連んで
いたなどとは、思いもよらないくらい正反対である。
態度も一変し今では、顔を合わせても一切口を聞く事はなかった。
利久斗には優しくしてくれるが、態度が一変してからは、三人でいる
ことがなくなり、少し寂しくもあった。
イツキ「何か、ほかにメニューなどの要望が有ればお願いします」
女子 「はーい、女装と、男装やりたいでーす」
男子 「それ、見たいの、女子だけだろ!」
女子 「いいじゃん、ミスコンテストあるんだし」
クラスでは、男子には女装を、女子には男装をという意見が数多く出
てきて、一部の男子が反対したものの、多数決で決まってしまった。
ミスコンテストとは、この学校の文化祭の締めで女装、女性問わず、
美しいと判定された人に送られるものである。
毎年女性が選ばれて来たのがだ、別に女装して出る分には規定はない。
化粧などが得意な女性が有利であるというだけである。
それに、ミスコンには賞品も出る。
学校に隣の中華屋の一年間無料券である。
話題のためか、選ばれると毎年そこで食べる事が増えるのである。
審査員は学生全員が1票づつ持っていて、終わりぎわまでに投票する
のである。もちろんどこでパフォーマンスをしてもいい。
2日間に渡って行われ、各自でどんなアピールするかで差が出るので
ある。
イツキ「リク、ごめんな。女装して接客になってしまって。」
リクト「仕方ないよ~、僕身長小さいし。」
中で作ったりする人と、ホールでの接客に分かれるのだが、女子で
は身長が高い人が男装。男子だと、小さい順に女装での接客になっ
たのである。前から2番目である利久斗はもちろん女装する羽目に
なり、樹は中で作る方に徹する事になった。
イツキ「ミスコンには応募しないのか?」
リクト「しないよ。僕なんかエントリーしても恥かいて終わる
だけだもん」
イツキ「そうか?可愛いと思うぞ?」
リクト「やめてよ。僕は男だよ!嫌だね。」
喫茶店のメニューを女子達が話し合うなか、男子はやる事がなく
各々団欒していた。メニューも決まり、パンケーキに果物を盛り
付け、ジュースと共に提供する事になった。
リクト「へー。意外と美味しそうだね」
イツキ「別の日に、みんなで試食するらしいな。」
リクト「あー。行きたい!樹も行くよね?」
イツキ「もちろん、リクは甘いもの好きだもんな」
リクト「うん♪」
試しに作られたパンケーキは、色鮮やかに盛られていた。
ベリー系、マンゴー系、コーヒーゼリーのトッピングが
ついていたりと種類も豊富だった。
試食は女子が多かったが、数人の男子に混ざって樹と利久
斗も参加した。
リクト「う~ん。美味しい!」
イツキ「確かになかなか美味いな。これなら、評判に
なるんじゃないか?」
女子 「えー。本当に?樹君が言うなら嬉しい」
女子2「廊下に行列作らせよう!」
ワイワイと女子達は喜んで期待を膨らませていた。
黙々と食べて、片付けると、早々にその場を退出した。
女子はそのまま、飾り付けに工夫を凝らすつもりらしい。
イツキ「文化祭、一緒に回らないか?最近は忙しくて
なかなか話せなかったし。リクも部活忙しいだろう?」
リクト「あ、うん。いいよ。でも、女子と回らないくていいの?」
イツキ「それが嫌なんだ。な?」
女子と一緒にいると周りからの目線が痛いので、気楽に回りたかっ
たらしい。樹らしいなと思いながら、了承した。
文化祭も近づき、慌ただしいなか注文していたウエイトレスの衣装
が届いた。
2日間で、女子用が5着、男子用のスカート5着である。
女子 「田嶋君、これよろしくね」
そう言って渡された衣装が、やけにスカートが短く感じた。
リクト「やけにスカート短くない?」
イツキ「そんなもんだろ?ほれ!」
そう言って、見た先にいるのは女子達のスカート丈であった。
女子に興味が無いわけでは無いが、気にも留めてなかったので
こんなに短いとは思ってもみなかったのである。
試着をススメられ、渋々五人が着替えに入る。
小さいという理由で選ばれたのは、金子爽介、鈴木涼真、
田中新之介、佐藤拓磨、そして田嶋利久斗だった。
隣の教室に移動し、各自文句を言いながら脱ぎ始める。
ソウスケ「なんで身長で決めるんだよ。絶対笑いものじゃん」
リョウマ「あー。憂鬱だ」
シンノスケ「お前らなんて、まだいいだろう?顔がいいんだから。」
タクマ「ま、さっさと終わらせようぜ!な?」
そう言って利久斗に拓磨が抱きついた。
リクト「ひゃっ…いきなりなに?」
タクマ「う~ん、なんか利久斗の乳首っていつも立ってるよな?
揉んでみよっかなって!」
リクト「揉まなくていいよ。」
シンノスケ「そういえばいつも気になってたんだ。なんでなんだ?」
持っている服を取り上げると前をめくり上げた。
ピンクの綺麗な乳首が顔を出す。その間に後ろに回った拓磨が、
キュッと握りこんだ。
リクト「きゃっ…いやっ…痛いってばっ!」
シンソスケ「…」
ソウスケ「止めてやれよ!嫌がってるだろ?」
リョウマ「お前ら、自分が揉まれたら嫌だろ?」
タクマ「わかったーって。でも、ちょっとエロい声出すなって」
リクト「服、返して!」
新之介から、奪い取るとさっさと着替えて爽介と、涼真に続いて
部屋を出て行く。
樹と利久斗は同じクラスなので何にするかでアンケートを出し合って、
喫茶店に決まった。
隣のクラスはお化け屋敷に決まったようだが、竜也は多分サボるんだ
ろうと、みんなして思われていた。
今までも、学校行事に自主的に参加した事など見かけたことが数回し
かないからだ。体育祭のように体を動かす事は好きなのだが、クラス
浮いている存在なので、授業には後ろの方で窓を眺め、チャイム前に
は退出していった。
成績も、もちろん赤点ギリギリを行ったり来たりと、不良まっしぐら
であった。樹はというと、その逆で成績優秀、クラスからの支持も高
く、竜也との接点を一切持たなかった。小学校の時には一緒に連んで
いたなどとは、思いもよらないくらい正反対である。
態度も一変し今では、顔を合わせても一切口を聞く事はなかった。
利久斗には優しくしてくれるが、態度が一変してからは、三人でいる
ことがなくなり、少し寂しくもあった。
イツキ「何か、ほかにメニューなどの要望が有ればお願いします」
女子 「はーい、女装と、男装やりたいでーす」
男子 「それ、見たいの、女子だけだろ!」
女子 「いいじゃん、ミスコンテストあるんだし」
クラスでは、男子には女装を、女子には男装をという意見が数多く出
てきて、一部の男子が反対したものの、多数決で決まってしまった。
ミスコンテストとは、この学校の文化祭の締めで女装、女性問わず、
美しいと判定された人に送られるものである。
毎年女性が選ばれて来たのがだ、別に女装して出る分には規定はない。
化粧などが得意な女性が有利であるというだけである。
それに、ミスコンには賞品も出る。
学校に隣の中華屋の一年間無料券である。
話題のためか、選ばれると毎年そこで食べる事が増えるのである。
審査員は学生全員が1票づつ持っていて、終わりぎわまでに投票する
のである。もちろんどこでパフォーマンスをしてもいい。
2日間に渡って行われ、各自でどんなアピールするかで差が出るので
ある。
イツキ「リク、ごめんな。女装して接客になってしまって。」
リクト「仕方ないよ~、僕身長小さいし。」
中で作ったりする人と、ホールでの接客に分かれるのだが、女子で
は身長が高い人が男装。男子だと、小さい順に女装での接客になっ
たのである。前から2番目である利久斗はもちろん女装する羽目に
なり、樹は中で作る方に徹する事になった。
イツキ「ミスコンには応募しないのか?」
リクト「しないよ。僕なんかエントリーしても恥かいて終わる
だけだもん」
イツキ「そうか?可愛いと思うぞ?」
リクト「やめてよ。僕は男だよ!嫌だね。」
喫茶店のメニューを女子達が話し合うなか、男子はやる事がなく
各々団欒していた。メニューも決まり、パンケーキに果物を盛り
付け、ジュースと共に提供する事になった。
リクト「へー。意外と美味しそうだね」
イツキ「別の日に、みんなで試食するらしいな。」
リクト「あー。行きたい!樹も行くよね?」
イツキ「もちろん、リクは甘いもの好きだもんな」
リクト「うん♪」
試しに作られたパンケーキは、色鮮やかに盛られていた。
ベリー系、マンゴー系、コーヒーゼリーのトッピングが
ついていたりと種類も豊富だった。
試食は女子が多かったが、数人の男子に混ざって樹と利久
斗も参加した。
リクト「う~ん。美味しい!」
イツキ「確かになかなか美味いな。これなら、評判に
なるんじゃないか?」
女子 「えー。本当に?樹君が言うなら嬉しい」
女子2「廊下に行列作らせよう!」
ワイワイと女子達は喜んで期待を膨らませていた。
黙々と食べて、片付けると、早々にその場を退出した。
女子はそのまま、飾り付けに工夫を凝らすつもりらしい。
イツキ「文化祭、一緒に回らないか?最近は忙しくて
なかなか話せなかったし。リクも部活忙しいだろう?」
リクト「あ、うん。いいよ。でも、女子と回らないくていいの?」
イツキ「それが嫌なんだ。な?」
女子と一緒にいると周りからの目線が痛いので、気楽に回りたかっ
たらしい。樹らしいなと思いながら、了承した。
文化祭も近づき、慌ただしいなか注文していたウエイトレスの衣装
が届いた。
2日間で、女子用が5着、男子用のスカート5着である。
女子 「田嶋君、これよろしくね」
そう言って渡された衣装が、やけにスカートが短く感じた。
リクト「やけにスカート短くない?」
イツキ「そんなもんだろ?ほれ!」
そう言って、見た先にいるのは女子達のスカート丈であった。
女子に興味が無いわけでは無いが、気にも留めてなかったので
こんなに短いとは思ってもみなかったのである。
試着をススメられ、渋々五人が着替えに入る。
小さいという理由で選ばれたのは、金子爽介、鈴木涼真、
田中新之介、佐藤拓磨、そして田嶋利久斗だった。
隣の教室に移動し、各自文句を言いながら脱ぎ始める。
ソウスケ「なんで身長で決めるんだよ。絶対笑いものじゃん」
リョウマ「あー。憂鬱だ」
シンノスケ「お前らなんて、まだいいだろう?顔がいいんだから。」
タクマ「ま、さっさと終わらせようぜ!な?」
そう言って利久斗に拓磨が抱きついた。
リクト「ひゃっ…いきなりなに?」
タクマ「う~ん、なんか利久斗の乳首っていつも立ってるよな?
揉んでみよっかなって!」
リクト「揉まなくていいよ。」
シンノスケ「そういえばいつも気になってたんだ。なんでなんだ?」
持っている服を取り上げると前をめくり上げた。
ピンクの綺麗な乳首が顔を出す。その間に後ろに回った拓磨が、
キュッと握りこんだ。
リクト「きゃっ…いやっ…痛いってばっ!」
シンソスケ「…」
ソウスケ「止めてやれよ!嫌がってるだろ?」
リョウマ「お前ら、自分が揉まれたら嫌だろ?」
タクマ「わかったーって。でも、ちょっとエロい声出すなって」
リクト「服、返して!」
新之介から、奪い取るとさっさと着替えて爽介と、涼真に続いて
部屋を出て行く。
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