好きになっていいですか?

秋元智也

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16 媚薬

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利久斗が重いまぶたを開けると見慣れぬ天井があった。ベットに横にされ
腕は固定され動かせなかった。ベットのヘリに固定されガシャガシャと音
を立てるだけでびくともしない。薄い毛布が被ってはいるが全裸である事
を知ると昨日の痛みが全身を襲った。
腰の痛みからと下半身の膨らみから痛みを感じた。残尿感というより出した
くても堰き止められた感じが全身を敏感にする。
少し動いただけで擦れた所が刺激になって全身に電気が走ったようにびくん
と背をしならせた。

(どうなってる?体がおかしい?)

後ろもズキズキと疼くだけじゃなく、中に何かが居るような感じに違和感を
覚えていた。
すると、ドアが開き新之介が入ってきた。

シンノスケ「体調はどうだ?ご飯食べれそうか?」
 リクト「これを取れよ!こんな事して許されると思ってるのかよ」
シンノスケ「気持ちよくなかったか?体も綺麗に洗っておいたんだぞ」

その言ってる事はあながち間違いではなかった。体は清められてはいた。だが
中にある圧迫感は拭えない。

 リクト「何を入れたんだよ。こんなっ…っっ…」

勢いよく飛びかかろうにも拘束されていて、動かせなかった。そんな利久斗に
近づくと毛布を剥ぎ取った。そこにはそびえ立った利久斗のモノが先端に涎を零
しながらギンギンになっていた。根元にはイボイボのリングが嵌め込まれてい
て、これが射精を妨げて、勃起するのを押さえつけていたのだ。昨日の途中か
らはめられ、そのまま付けられたままだったのだ。

 リクト「外して…お願い…だから…」
シンノスケ「それはダメ、琢磨が外しちゃダメってさ。きっともっとよくなる
      から。ほら、口開けて」

持ってきたご飯をスプーンで救うと利久斗の口に当てるが、一向に食べようとし
ないのが気に入らないのかさっさと諦めて出て行ってしまった。
今度帰ってきたときには何やら塗り薬のような物を2つ持ってきていた。一個は
ジェル状のもので、もう一個は普通の軟膏の様な物だった。
足の鎖はそのままで、腕だけが外され後ろで一つに纏められた。押し倒して逃げ
ようとも考えたが、体がそれを許さなかった。少し動くだけで痛みが刺激になっ
てその場に力なく崩れてしまう有様なのだ。うつ伏せにさせられ、お尻に刺さっ
ているモノをゆっくりと出されると、ベットの上に黒くて長い異物の正体が露
になった。アナルプラグだった。大きさは一般男性のペニスと同じ太さで長さ
が長かった。苦しい違和感はこの長さにあっった。胃を持ち上げられているか
の様な錯覚に何も食べる気は起きなかったのだ。そのあり得ない長さが利久斗
の中に今まで挿入されていたのだ。今は収まっていた物がなくなり喪失感があ
るだけだった。中の襞は次の挿入を待つかのように痙攣し利久斗を苦しめる。
その間に新之介は中に指を入れ、丁寧に何かを塗っていく。中の奥の方まで
塗られる。その次の液をたっぷり出すとそれも丁寧に塗り始めた。
何度も中を擦られているせいかだんだんと息が上がっていく。

 リクト「はうっ…あっ…ふぁっ…な…なにこれ…嫌だぁ…」
シンノスケ「気持ちいいのか?もうちょっと待てな。もっといい事してやるから」

たっぷり塗られたせいか、お尻の疼きが先ほどより増して来ていた。塗り終わる
とさっきの長いプラグをゆっくりと挿入された。新之介が立ち去った後も自分で
腰を揺らしプラグのはまったところをマットに擦り付けていた。無意識の行動に
我に返ってもやめられなかった。

(まったく…病気だな…こんな体になるなんて…いや何かが違う…さっきのは…)

興味本位から始めた事だったが、誘惑に負けて竜也とも散々したが、ここまでで
はなかった。
自分の意思を無視して快楽を与え続けられると頭がどうにかなりそうだった。
昨日は家にも帰っていない。
連絡もしていないのだ。今日ですら、帰らせて貰えるかも怪しいところだった。
親には知られたく無いが、このままずっと好き勝手させているのも嫌だった。
竜也の時と違い、体は喜んではいるが心は冷え切っていた。入れられる度に気持
とが悪くて、吐き気がせり上がってくるのだ。

(助けて…誰かー…)

心で叫んでも誰にも届かない。そんな中、再びドアが開く音がした。

 タクマ「おはよ~。今日も楽しもっか?」
 リクト「…」
 タクマ「あれれー?そんなに擦り付けるくらい待ち遠しかった?ま、いいや。」

ビデオ撮影用の三脚を設置すると、今日はベットの上で撮影をするらしい。
先ほど新之介が塗っていたジェルを確認すると口元が歪んだ。

 タクマ「どう?媚薬の乾燥は。今から存分に味わえるからいいか。」
 リクト「媚薬…!?」
 タクマ「そう、昨日よりもっと感じる薬だよ。」

顔色を変えた利久斗を見下ろすと顎を持ち上げ、錠剤を口の中に押し込むと
喉の奥へと指で押し込む。吐きそうにえずくともっと奥へと押し込まれる。
飲み込むのを確認するとビデオの撮影が開始された。
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