好きになっていいですか?

秋元智也

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82 未来を一緒に

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利久斗が目を覚まして半年が過ぎようとしていた。
身体は大分と良くなり、今では優馬の母の診療所を手伝っているほどだ。
もちろん、ずっと出ずっぱりではないが、休憩を挟みながら勉強も兼ねて
診療の手伝いという形で診察もしている。
資格はあるので、研修期間さえ終われば、そのままここに就職する事にな
っていた。

 優馬母「疲れたでしょ?休憩していいわよ。」
 リクト「はい、ありがとうございます」
 優馬母「一時はどうなる事かと思ったけど本当に良かったわ」

優馬の母は利久斗を抱きしめると、いつもそう言ってくれる。
暖かい家庭、優しい家族。そんな当たり前の物を欲していた。
自分の母は利久斗を恥だと思っているのか、事件以来会いに来ることは
なかった。もちろん、利久斗自身も自分からは行かない。
こんな息子で申し訳ないけど、今の自分を恥じる気はない。
認めてくれる人がそばにいる限り、自分の人生を恥じず、堂々と生きて
行くと誓ったのだから。
一緒にいてくれる2人の恋人兼夫に。
子供は残せないけど、同じ時間をずっと一緒にいられる事を大事にし
ようと思う。
診療所が終わる時間になると、優馬が迎えに来ていた。

 ユウマ「お疲れ様。帰ろっか?」
 リクト「うん。すぐに着替えてくるね」

そんな二人を優馬の母はそっと眺めて微笑ましく思っていた。


家にたどり着くと、玄関で脱がされそのまま熱いキスを交わした。
優馬は利久斗を抱き上げるとそのまま風呂場に直行した。

 ユウマ「明日は休みだし、楽しもうぜ」

耳元で囁かれると体が疼き出して身震いした。
体を洗うとそのままベットへと運ばれた。
いつの間にか帰って来ていた樹も加わって長い夜が始まる。
二人から同時に攻められ、何度も感じ、何度もイかされる。
二人のモノが利久斗を貫き快楽を与える。
何度入れられても、どんどん欲しくなる底なしの欲求。もう、いっそ
ずっと入れてて欲しいくらいの感覚に欲深さを感じた。
誰にも渡したくない、優馬も樹も二人とも僕のモノだと…。
僕だけを愛して、僕だけを見ててほしい。
入ってきたモノを逃がさないとでも言うように、きゅっと締め付けると
いっそう、愛しさが募る。
両手を差し出すと、抱きしめてくれる。お尻を突き出すと、中に暖かい
モノが入ってくる。
野生の獣みたいに、噛み付いてほしい。
決して消えない跡を残して欲しい。利久斗の身体に刻み込んで欲しい。
欲は止まる事を知らない。
次から次へと湧き起こるこの衝動を止める事は無理なのだろう?
死ぬまで一緒。死ぬまで離さない。ずっとこの身体に縛っておきたい。
そんな思いを抱いてるなんて、きっと知らない。
利久斗自身も知らなかった感情。でもはっきりと分かる。
この感情は自分のものだと。
いつか…死ぬ時が来た時、僕は耐えられるだろうか?
二人が他の誰かの者になるのを許せるだろうか?

 リクト「ね~、もし、僕が死んだら…二人はどうしてた?」
 ユウマ「一緒に行ってやる。一人にはしねーよ」
 イツキ「一緒だ。俺も連れて行ってくれ」

二人の即答に一瞬驚いたが、それ以上に嬉しかった。

 リクト「もっと、しよ!もっと激しく。今は優馬と樹を感じたい」

そう言うと、長い夜が幕を開けるのだった。
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