僕を抱いて下さい

秋元智也

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24 囚われの牢獄

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いつまで続くか分からない時間が、とても長く感じられた。
月曜になっても解放される事もなく、今はベッドに戻され
自動でディルドがピストンする機械を入れられたまま、部屋
に一人放置されていた。
何度イこうとも止まらず、何度も何度もイかされ続けている。

 涼介 「はぁ…はぁ…あっ…ぃやぁっ…あぁんっ…あっ…」

涼介の声だけがずっと響き続けている。
開けっ放しの唇からは唾液が溢れ出て、それをかまっている暇も
ないくらい、刺激に体を侵食され何度も ビクビクっ と痙攣し、
自分の体じゃないみたいに勝手に体の奥が熱を持っていた。
今日は足も左右に引っ張られるように縛られていて、股を閉じる事
さえも、自分じゃままならなかった。

ベッドの四隅にビデオが設置してあり、会社で本田が見ることがで
きるようになっている。
休憩のたびに、本田はトイレに籠ると、スマホから家のビデオの映像
を確認した。
映像の中の涼介は何度もイカされ、腹の上には収まりきれない精液が
垂れてシーツをべったりと濡らしていた。

 本田 「本当は声も聞きたいな…でも、会社じゃ無理か」

映像だけで楽しむと、そのままトイレでヌいた。
画像だけ見ているとどうしてもムラムラしてしまって午後の仕事が手
につかなくなるからだった。
定時に帰ると、寝室には精の匂いで充満していた。
機械でずっと中を擦られたせいか血が滲んでいた。
泣き腫らした涼介は今は気を失っていて、機械だけが シュコシュコ 
と動き続けていた。

 本田 「中が切れちゃったかな?まだ今日の分を入れてないのに…
     涼介起きて~、僕のを入れる時間でしょ?ほらっ、起きて!」

ペチン、ペチンっ。
と頬を叩いたが、反応がなかった。
もう少し強く、何度も叩くと、うっすらと目を開いた。

 本田 「やっと起きましたね。さぁ~お楽しみの時間ですよ」
 涼介 「…ぁっ…くっ…」

微かに声をあげたが、すぐに口を継ぐんだ。
涼介の体は力を入れる事もできず本田の腕に収まると本田の膝の上で
肉棒を受け入れていた。
痛みと痺れで下半身は自分ではもう、動かす事もできない。
本田はまるでなにかに取り憑かれたかのように、勝手に涼介の体を抱
きしめ、何度も突き上げる。

 (…大学の時と何にも変わらないや…逃げられない分、今の方が酷い
  かもしれないな…今日って何か食べたっけ?いっか、逃げる体力も
  ないし…)

涼介は本田に抱かれながら、涙を流し続けた。

 本田 「やっぱり涼介の体は相性がいいよ。今度は僕の上で自分で動
     いてよ!聞いてる?」
 涼介 「…ぁ…っ……ひぃっ…あぁ…」
 本田 「今日は何回イったんだよ!自分だけ気持ちよくなったんだか
     ら、週末は僕にたっぷりとご奉仕してくれよ」
 涼介 「…うわっ…あっ…あぁ…ぅんっ…ぁっ…」

本田が満足すると、やっと解放された。
風呂場に引きずられるように連れて行かれ、お湯を全身にかけられ、アナル
にもたっぷりと中にお湯を注がれる。
髪を掴まれて乱暴に洗われて風呂場の手すりに暫く固定されると、本田はシー
ツを替えに行った。
精液まみれでそのままだと気持ち悪かったからだ。
洗濯機に突っ込むと涼介を迎えにくると、立ち上がることもできなくなって
いる。涼介の体を担ぎ、ベッドへと運んだ。
足に拘束だけしっかりとはめると、本田は一旦戻っていった。
寝巻きに着替えると、涼介の横に潜り込んで抱きしめるように眠った。
会社に行っている間は尻の中に異物を入れられたまま過ごす毎日に寝てい
ても目眩を感じていた。
本田が帰ってくると食事とその後に運動という名のレイプが始まり、夜
遅くまで続けられた。
食事は朝と晩の2回。しかしそれのほとんどを吐いてしまう為、胃に入る
のはごくわずかだった。
みるみる痩せていくのが分かるが本田はそれでも涼介を手放すつもりは
なかった。

 本田 「ちゃんと食べないと、最近は全部吐いてないよね?」
 涼介 「苦しくて…食欲ないんだ…」
 本田 「顔も赤いし…まぁ、いいや。明日の週末は一日中楽しもうね。
     今日はほどほどにしてあげるよ」

金曜の夜は早く切り上げた。
ベッドに寝かすと涼介は泥のように眠り、意識をすぐに手放していた。
本田は毎日撮りためていた、映像を保存しつつ編集も加えていた。

 本田 「ペットを飼ってる気分だよ。もう、いっそ辞表でも書かせ
     るかな?」

いつバレるのかと思いながら生活するより、その方が効率的だった。
ペンを握ると辞表のお手本を書き始めた。


その頃、乾の元に報告書を持って現れた人物がいた。
榊志信、乾の父の秘書をしている人だった。

 榊  「隼人様、社長からの伝言と頼まれていた報告書です。そろ
     そろ、遊びは終わりにして嫁を探せとの事です。それとお
     探ししていた人物ですが、防犯カメラを追っていったとこ
     ろ、このカフェの付近で拉致られたようです。それからは
     追われているのを別のカメラが捉えています。そして最後
     は車に乗っています。しかも自分の意思で…」
 乾  「ナンバーは調べてあるんだろ?誰だ?」
 榊  「ナンバーから身元を割り出した結果、持ち主は本田圭佑と
     いう方です、うちの会社に勤めている社員ですね。家の場
     所もここに。」
 乾  「よくやった。すぐに人を手配できるか?」
 榊  「できますが…この方とのお付き合いは金輪際認めないと社長
     が…。」
 乾  「それは僕から説得するから、今は考えなくていい」
 榊  「分かりました。では、そのように明日手配します。」
 乾  「あぁ、ご苦労だった。」

榊が帰った後も身近に犯人がいたことに苛立ちを覚えていた。
まだ体が癒えていない状態の涼介を丸々一週間探せなかった
のだから、心配で仕方がなかった。

 乾  「あぁ、僕は君に本気で惚れてしまったようだ。」

今更自分の気持ちに気付かされるとは…。
食事が美味くて、ただの人助けと思っていたが、エロくて同じ男
だから、そこまでハマる事もないだろうという軽い気持ちで、自分
にタメぐちをきく生意気な同期にちょっかいかけていただけなのに、
いつのまにか、離れられなくなっていたのは自分の方だった。
涼介のいない一週間は眠れなくて、苛立ちが募っていた。

 乾  「明日は絶対に連れ戻す!そしてちゃんと言おう。この今の
     気持ちを!」
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