サバイバルゲーム

秋元智也

文字の大きさ
52 / 61

次のエリアへ

しおりを挟む
「次のエリアが制限されるまでここにいない?」
「そうね、ここからならどこへいくにも楽に行ける距離だしね~」
香奈の意見に賛同したのはさっき戻ってきたばかりの沙耶香だった。
いつの間にか澪はM416から他の銃に付け替えていた。
「奥田~その変わったのは使いやすいのか?」
優が気になって聞いてみると、澪は目を輝かせながら見せてきた。
「これはTommy Gunトミーガンと言ってな前回では弾薬があまり無かったので敵から回収しなかったのだが、今回は弾薬は腐るほどあるし、何よりもこやつらが大容量クイックを持っておったのだ。スコープも8倍が有るし、鬼に金棒とはこの事だ。元々はトンプソン・サブマシンガンと言ってな、サブマシンガンの最初のモデルとも言われておる。昔は警察とギャングが使っていたとされた武器じゃぞ。それに、頑丈な構造を持ち、耐久性と信頼性に優れておってな、5kg近い重量のおかげでフルオート射撃を制御しやすい特性から、世界各国で広く使われとるんじゃ。それに100発も一気に打ち切ることが出来て、なお装填にもあまり時間をかからずに済むのでとてもいい。優、お前にはちと使いにくいぞ?癖が有るからな。」
「そろそろいいかしら?」
香奈は長い説明は今しなくちゃいけないこと?っと言っていた。
沙耶香はそんな澪に苦笑いをすると、澪は自分の事を言われているのだと知って黙った。
「まぁ、わかんねーけど。良いもんなんだな?」
「なっ。折角わしが説明してやったのに、そこに座れ。じっくり一からなりゆきと時代背景を含めて説明してやるわ!」
そういって澪が立ち上がると沙耶香にがっしりと羽交い締めにされていた。
「今はそんな時じゃないでしょう?後でやんなさい。ただし、美弥ちゃんの怒りを買っても知らないわよ?」
ボソッと漏らすと澪は美弥の方を振り向くといきなり睨みつけられて冷や汗が背中を流れた。
「いや、聞きたいのなら帰ってから解説してやる」
ボソッと言うと見張りをしてくる。といって二階へと上がっていった。
「全くもう、、、気を悪くしたらごめんね。人付き合いはどうにも、ね?」
「いいえ、こちらこそ。大人げなかったです。これからどうしますか?」
美弥は沙耶香の謝罪に首を振って気にしていないといった。
「あまり変なこと聞くと説明がなげーんだな?これからは気をつけるよ。でもさ、生き生きとして話すんだな?」
優の言っていることも正しかった。
いつもむすっとしていたのに銃の説明の時は目をキラキラと輝かせて話し出したからだ。
どうやって止めようかと悩んでしまった位だった。
これからは余計な事は聞かないどこうと心に決めたのだった。
ゆっくりと時間を過ごしているうちに40分は過ぎて次のエリアマップに載った。
また狭くなっていくのを見ながら移動を開始することにした。
回復キットも倒した敵から回収出来たので、一人一個づつ持つことが出来ている。
沙耶香が車を回してくると皆が乗り込んだ。
澪はバイクを草むらから出してくるとそのまま跨がって走り出した。
とにかくエリアの真ん中に移動することを考えて動く事にした。
未だにどっかでは銃撃戦の音が鳴り響いていた。
山手の中腹辺りに車を停めて歩いて行動することになると、澪は寂しそうにバイクを見つめた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜

クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。 生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。 母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。 そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。 それから〜18年後 約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。 アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。 いざ〜龍国へ出発した。 あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね?? 確か双子だったよね? もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜! 物語に登場する人物達の視点です。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

拾われ子のスイ

蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】 記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。 幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。 老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。 ――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。 スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。 出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。 清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。 これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。 ※週2回(木・日)更新。 ※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。 ※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載) ※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。 ※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

処理中です...