異世界転生?いいえ、転生サポート事務局です

鑑定漢

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2章 貴方のスキルをサポートします

女性冒険者のスキルの場合

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「リクエスト?」

「ええ、前回の事がよほど良かったようです。様々な戦闘関係スキルの検討に入って、あのレポートに書かれてる事は有用と証明されたみたいで、そうなると………」

「疑問を解消したい勢力も生まれてくる……と?」

まあ、ベルザンディ様から聞かされた事は当然あると思っていた。スキルの改変だけでなく、様々な人間視点の事も書いておいたのが功を奏したらしい。スキルに関してのサポートだけではない。人間には様々な障害や出来ない事もある。要は、神々の人間に対する認識を変えるために、レポートに紛れ込ませたわけだ。

「まあ、前回の成果が一部アレでしたが……」

「あれは、忘れましょう」

「アッ、ハイ」

いや、まあ、アレも効率なんだ、うん。転生した人の救済も必要だよね。うん、護身完成!完成したんだってば!

「今回、リクエストされたのはヘスティア様で、女性冒険者についてだそうです」

「あ、やっぱり考慮されてなかったと言うか、今回は駄女神以外もその辺ミスってました?」

「ええ、私もあのレポートには頭抱えさせてもらったわ。流石に今回は我が弟子の不始末だけではない。私達、神々が神故のミスね」

「え?、どういう事なんですか、ベルザンディ様?」

「非常に簡単よ。それはね……」

駄女神ルーンが聞くが、おそらく聞かれないと分からない。いや、神々が神と言う存在だからこそ、視点が違う所に入らなければ気付く事すら出来ないである事だ。その視点こそが、自分、そう、転生者はという事だ。


「う~ん、壮観と言うか、逆に居心地悪い」

「え?人間の男ってこういうハーレムお好きなのが普通で「噴っっ!」はみょら?!」

全く、今回はチョップせんで済んだかもしれないのに、この駄女神、進んで地雷を踏み抜きに来るな。まあ、ある意味、女神だらけでそう言うハーレムではあるが、なんていうか、本当に考えとしてなかったんだろうなあという事の裏返しでもある。ちなみに、前回の倍以上の神々の皆様である。ちなみに、女神仲間であろう女神様から『また、あの娘、なんか地雷踏んだのね……』と言われてる。コレの人の地雷踏み抜きとかドジとか、日常だったのかよ?!

「え~、それでは、今回のもう質問の場と言うより講義形式になってしまったので講義を開始いたします。まずはヘスティア様以下、上位女神様以外の皆様にレポートをお配りします、御覧ください」

今回のリクエスト部分のみを抜粋したレポートを各自に配る。流石にコレ無理かな?と思ってたら、ベルザンディ様が同じ階級の学問の神様に頼んであっという間に数を揃えてくれた。ゴッドパワー、超すげえ………

「全員に配られましたね、では、じっくり端から端まで読む時間を取ります、では、どうぞ」

そこかしこから、「あちゃー……」とか「全然考え付かなかった……」と言う声が出る。中には「同じ女性なのに……」と頭を抱えた女神も居たぐらいである。まずはレポートに書かれてる事を見る事で女神と言うか神の視点では皆は同じ女性であり、という事にまずは気付いてもらえただろう。

「え~、大体気付いてもらえたと思います。まず、皆様に認識して頂きたいのが、女性転生者はスキル1つや2つでは異世界は危険すぎるという事です」

何が危険か?様々なノベルやゲームでは無い事になってるが、女性であるならば避けられないリアルな問題、そう、である。流石に、異世界でも薬や休ませる習慣位あるだろうと思うだろう?甘い、地球だからこそ、異世界に勝る部分がある。それはである。
日本生まれなら尚更の話で、確実に安全に寝れる場所、しっかりと精査された薬と夢のような環境が果たして異世界にあるだろうか?否、魔物が居るなら確実に安全じゃないし、薬も飲みなれたのと同じ薬や高性能な薬が転生したばかりの頃に貰えるだろうか?
答えはノーである。貴族の生まれや王族の生まれになったとしても、確実に良い薬や場所に出会えるとは限らない。

「とすると、まずは薬ね」

「です。流石にこれはスキルサポート等では出来ませんので、各世界の神様に生理用の薬の知識を世界に広めてもらうしかありません」

流石にこればかりは神々に任せるしかない。と言うのも、確かにスキルには調薬や錬金等がある。しかし、これらは安易に持たせるのは危険だ。と言うのも、薬は毒にもなるし、金にもなる。きちんとした体裁が整い、尚且つ、犯罪を犯した場合の刑法が僻地にまでちゃんとあるという前提が無ければ安易に与えるのは危険だ。
無論だが、人が欲望だけでは無いというのは分かっている。だが、その危険を学ぶ学校等に通う前にあらゆる薬が作れるなんてトラブルや薬と言う存在の危険さを招くようなものである。この件ばかりは神々に全て任せるしかないだろう。

「次に生理日の安全についてですが、これが少し難しい所があります」

「重い日もあれば、軽い日もあり。状況によってはダンジョン内部……等があり得るからですね?」

ヘスティア様の言う通りだ。重い、軽いは街に居ればいいが、ダンジョンや移動中なんかは最悪の一言に尽きるだろう。一応、生理と言うのは計算は出来るが突然と言う事もある。また、女性特有の病は生理に限らないのもある。確実な安全の確保は必須とも言える。

「そこで、このようなスキル構成と新スキルを考えてみました。お手元にお配りする資料をご覧ください」

スキル:使い魔召喚
説明:女医の使い魔を召喚する。効果は召喚者の体調が戻るまで続く

「まずは既存の使い魔召喚に改変を加えた物です。ここで召喚される使い魔は薬神様の管轄になります。すでに、対面時にお願いしてあるので、スキル説明がこの物になっているものを付ければ効果は発揮します」

そう、例の胃薬を持ってきてくれるというベルザンディ様の知り合いの薬神様にお願いしたのだ。流石に薬の神を名乗るだけでもあり、医療関係の神様の知り合いが多かったのでお願いした。最初は薬神様の分霊など考えたが、それはそれで負担が半端じゃないだろうと考えての事だ。
また、付きっきりの看病や世話を行う者として、限りなく女性転生者と繋がってる存在が良いとも考えた結果でもある。また、女医である理由は言うまで無い。

「なるほど。療法を指導するという事、本人との繋がりを重視すればこういう方法もありましたね」

「はい、これで、生理に対する世話の点は確保出来ました。では、安全はどうするか?を考えました」

これは本当に悩んだ。早い話、世話する使い魔が邪魔されず、本人もゆっくり休める。そして、ダンジョン中でも安全を確保し、とある条件をクリアするという点では本当に悩んだ。多少の問題もあるが、その点はもう、使用者本人に任せるしかないだろう。

スキル:シェルター設置
説明:使用者の使い魔召喚使用及び、使用者の体調が特定の状態になった時のみ使用出来る。安全な部屋を作る。この使用はあらゆる状況で優先され、またあらゆるスキル、魔法、武器、現象でも破壊出来ない。また、使用者の許可された者は入る事が出来る。ただし、内部からの攻撃行動及び、内部での暴力行動は一切出来ない。また、使用者を脅そうとした者は強制的に排除され、ランダム転移させる。

「非常に長いんですね……」

駄女神すらもビックリしてるスキル説明だが、これには訳がある。まあ、単純に言えば、これを知った奴等が生理日に出撃させ、シェルター内部から女性冒険者を脅したりして、内部から攻撃し、経験値を得るなどさせない為である。絶対悪用しようとする奴は居るもんだからね。

「で、更にですね、このランダム転移先なんですが……ゼウス様の説教部屋です」

『?!?!?!?!?!?!?』

その場にいた女神、ヘスティア様含め全員が硬直した。うん、気持ちは分かる。でも、仕方ないんだ。実はこのスキルの効果について、新スキルなので、散々悩んだのが、使用者を脅すような外道をどうするか?であった。生半可な場所だと何らかの魔法で戻って来れる可能性あるだろうし、僻地も考えたが、これも僻地がどういう定義か次第でかなりの帰還率になる可能性も高い。うんうん悩んでたら、ベルザンディ様がこの話を持って来た、という次第である。
確かに条件満たすから、本当にこれしか無い。また、世界全体を見れるのもこの方しか居ないだろう。なので、渡りに船だったんだ、仕方ないんだ……!!実際、自分も会ったのだが、本当にアレだ。説教されたらどうなるかも分かるし、抵抗すればマジで魂事消滅するだろうと本能で分かってしまったぐらいである。

「厳しいのですね……」

「ですが、これにより、女性冒険者についての方はほぼ問題無いとも言えます。逆にこれ以上の干渉も不要と存じます」

実は調査して分かったのだが、男性より女性の方が異世界で慎重に生き延びるという事への対応力が高いと分かったのだ。比率にして8割近くが1つのスキルに頼り過ぎない生き方をしていたのだ。逆に男性は、特攻してようやく現実を知るという感じが多かった。

「とはいえ、自分は男性の視点という事もありますから、これからも見守って問題点の洗い出しも必要かなと思われます。では、これにて講義を終了させていただきます」

一礼すると拍手が鳴った。まあ、ここまですれば流石に問題は無い………と思うんだがなあ……


「いやあ、この流れは………予想出来なかったな。男の自分じゃあ………」

「ま、まあ、こういう事もある………でしょうね」

後日、ヘスティア様に呼び出され、すわ!問題事発生か?!と思ったら、問題事のようで問題事では無くて、ある意味、スキル所持者本人からすれば問題事である事が起こっていた。

「空前絶後のベビーブーム………ですか」

「ちゃんと愛は育まれてるし、問題は無いから………」

要はアレだ。生理がいかに重要か男衆もある程度分かり、スキルの性質上信頼出来る人間を入れて、経過を見守る訳だから、うん、そういう事になる可能性も高かったよね!となるやつである。要は、見守る、世話をする、元気になる、喜びを分かち合う、愛に目覚める、婚姻を申し込む。コンボである。

「今度は医療神様と相談ですね……」

「私も婚姻については協力できますから……」

おめでとうだけど、転生者、本当に逞しすぎるだろ!!!おめでとうだぞ、リア充共ッッッ!
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