大海サバイバル! チートな船で俺TUEEE な旅を満喫します

彩世幻夜

文字の大きさ
58 / 162
第六章

陸の旅

しおりを挟む
 「……大丈夫か? 突然叫びだして、どうした?」

 ふと気づけばいつの間にか、私は元の教会に戻っていた。

 「あ、ああ……戻っちゃったのか」
 「……? 戻ったって、何を言って……」

 不思議そうに首を傾げるアルトだったが、その問に返答するより早く、

 「一体何の騒ぎだい!」
 外で掃除をしていたオバちゃんが慌てて入ってくる。

 「ふぇ!? あ、いえ、すみません、ちょっと苦手な羽虫が不意に目に入ってしまったものですからちょっと取り乱しまして、お騒がせして本当に済みません」

 ……これは、神様を罵ったが故の報いというやつなのだろうか?
 さっきまでの神様みたく、私まで謝るハメになるとはね。

 取り敢えず気まずいのでとっとと教会を出て、適当な飲食店でお茶を頼んだ。

 そして、神様に言われた事を一通りアルトに伝えた。

 「……各国の召喚云々の話はウチの諜報部でも掴んでいたがなぁ。俺だってバカ共の道連れにされんのは御免だぜ。今世の生に関しちゃ生業が生業だから諦められる――が、来世まで捨てる気は無い」

 それを聞いたアルトの感想がコレ。

 「――それも含めてウチの女帝に話を通した方が良いだろう。少なくともウチの女帝はその辺話が分かる人だから」

 そして、私達は再び馬車に乗り込んだ。

 ……お尻、イタイ。



 ――それにしても。

 人って、慣れる生き物なんですね。

 「……収穫祭が近いからな。普段より人や物の行き来が増える時期ではある。タイミングが悪かったな」

 そう、城までの道すがら、度々宿で同室にならざるを得ない事態が発生した。

 さいわい部屋はツインでベットまで一緒とか言う事態は免れていたけど。

 私は未だ彼の寝顔を拝んだ事が無かった。

 いつ寝てるんだとも思うんだけど。

 「俺は影だ。寝方一つでも訓練を受けている。そんなヤワじゃないから心配しなくて良い」

 なんか、私一人毎朝あわあわして。
 私一人空回りしているような。

 そんな旅を続ける事約一週間。

 「見えたな、あれが女帝の城のある都だ」

 城塞都市。
 高く、頑丈そうな壁がどこまでも続く。

 その向こうに、一際高く大きな建物が壁の外からでも見える。

 その壁の、門の手前にごく小さな村があった。

 「街の門は毎晩きっかり6時に閉まる。それを越えてしまえば門を通ることはできないからな。そういう者達の為の待機場所なんだよ」

 そう言いながら馬車を降ろされた。

 「……え?」

 ――壁が巨大だからここから街が見えてるんだけど。

 でも、結構距離あるのよ。
 馬車なら数十分で済むでしょうけど、歩きじゃ……

 「お前、馬に乗れるか?」
 「へ?」

 「ほら、馬を借りに行くぞ」

 ……あ。何か嫌な予感がするよ?

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』

宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います

長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。 しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。 途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。 しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。 「ミストルティン。アブソープション!」 『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』 「やった! これでまた便利になるな」   これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。 ~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。 最強主人公はイケメンでハーレム。 脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。 落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。 =主人公は男でも女でも顔が良い。 そして、ハンパなく強い。 そんな常識いりませんっ。 私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。   【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】

普段は地味子。でも本当は凄腕の聖女さん〜地味だから、という理由で聖女ギルドを追い出されてしまいました。私がいなくても大丈夫でしょうか?〜

神伊 咲児
ファンタジー
主人公、イルエマ・ジミィーナは16歳。 聖女ギルド【女神の光輝】に属している聖女だった。 イルエマは眼鏡をかけており、黒髪の冴えない見た目。 いわゆる地味子だ。 彼女の能力も地味だった。 使える魔法といえば、聖女なら誰でも使えるものばかり。回復と素材進化と解呪魔法の3つだけ。 唯一のユニークスキルは、ペンが無くても文字を書ける光魔字。 そんな能力も地味な彼女は、ギルド内では裏方作業の雑務をしていた。 ある日、ギルドマスターのキアーラより、地味だからという理由で解雇される。 しかし、彼女は目立たない実力者だった。 素材進化の魔法は独自で改良してパワーアップしており、通常の3倍の威力。 司祭でも見落とすような小さな呪いも見つけてしまう鋭い感覚。 難しい相談でも難なくこなす知識と教養。 全てにおいてハイクオリティ。最強の聖女だったのだ。 彼女は新しいギルドに参加して順風満帆。 彼女をクビにした聖女ギルドは落ちぶれていく。 地味な聖女が大活躍! 痛快ファンタジーストーリー。 全部で5万字。 カクヨムにも投稿しておりますが、アルファポリス用にタイトルも含めて改稿いたしました。 HOTランキング女性向け1位。 日間ファンタジーランキング1位。 日間完結ランキング1位。 応援してくれた、みなさんのおかげです。 ありがとうございます。とても嬉しいです!

聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。 そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来? エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。

処理中です...