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幕間④
探索者達の邂逅
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「ふえぇぇぇ!」
朝もはよから情けない声を上げながら、まだ人通りもまばらな道を疾走する、聖職者らしき少女、が……
「ぶべッ!」
盛大に、コケた。
その様を哀れにも一部始終見届けてしまった人物が居た。
背に大剣を背負った、まだ若い男――ルイス・カールトンだった。
他に人の姿もなく、見てしまったからには素通りも出来ず。
「あのー、大丈夫ッスか?」
「ふ、ふぇ……は、はいぃぃ、ちょっと擦りむいただけなんで……、ホラッ、回復魔法で元通りですっ! ……えぇ、怪我は大丈夫なんですけど、その、私船に乗り遅れそうで……、私走るの遅いから……!」
「……そうか。俺も今から港へ行くんだ。どの船に乗るかは知らんが港までなら俺が抱えて走ろうか?」
「へっ!? いえ、ありがたいですがちょっと……」
「ま、そうだよな。野郎ならまだしも娘じゃな。じゃ、俺も走る程じゃないがそこそこ急いでるんで悪いが先に行くぞ」
「えっ!」
「じゃあな!」
笑顔で手を振り去っていく少年を見送りながら。
「し、失敗した……。恥ずかしがらずに送ってもらえばよかった……!」
立花舞は、酷く悔しがりながら、再び走り出す。
そして――
「あっ、見えた! あれがみな――ドッぶ」
また、コケた。
朝早いとはいえ流石に港は既に賑わいを見せており、その目撃者は多数存在した。
皆、そのあまりのコケっぷりに呆気にとられたように、地面に突っ伏した少女の背に視線を向け、固まっていた。
……少女が片手に持っていた杖が、勢いですっぽ抜け、運悪くそれの直撃を受けた、運の悪いお兄さんを除いては。
「――お嬢さん?」
ハッと顔を上げ、手が空っぽな事に気づいた舞は、その低い声に顔を青くした。
「ご、ごごご、ごめんなさい~!!」
ペコペコ謝る彼女は見えていない。
が、周囲でこの様子を見守る野次馬は皆一様に困った顔をしていた。
なにせ怒れる男の手には――
「ぴよっ!」
何とも愛らしい、黄色いヒヨコが……。生きた本物ではなく幻影の様ではあるが、それは男がいくら怒っていようとも何だか脱力させられてしまいそうな可愛らしさで。
皆必死に笑いを堪えていたが……
「ぶっ、あ、やべっ」
「クスクスクス」
最初の一人を皮切りに、一斉に笑いの波が広がった。
「……クッ、これも陛下のせいです! 帰ったら目にモノ見せてやりますから首洗って待ってて下さいね……?」
賢者とまで言われたフロイス・ネージュは屈辱に震えた。
「……ああ、もう良いです。急いでいるんで。では」
手にした杖を、さっさと少女に押し付けその場を立ち去る。
「うう、私の船、どれだろう……?」
それは、とある港町の、とある朝の風景――
朝もはよから情けない声を上げながら、まだ人通りもまばらな道を疾走する、聖職者らしき少女、が……
「ぶべッ!」
盛大に、コケた。
その様を哀れにも一部始終見届けてしまった人物が居た。
背に大剣を背負った、まだ若い男――ルイス・カールトンだった。
他に人の姿もなく、見てしまったからには素通りも出来ず。
「あのー、大丈夫ッスか?」
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「へっ!? いえ、ありがたいですがちょっと……」
「ま、そうだよな。野郎ならまだしも娘じゃな。じゃ、俺も走る程じゃないがそこそこ急いでるんで悪いが先に行くぞ」
「えっ!」
「じゃあな!」
笑顔で手を振り去っていく少年を見送りながら。
「し、失敗した……。恥ずかしがらずに送ってもらえばよかった……!」
立花舞は、酷く悔しがりながら、再び走り出す。
そして――
「あっ、見えた! あれがみな――ドッぶ」
また、コケた。
朝早いとはいえ流石に港は既に賑わいを見せており、その目撃者は多数存在した。
皆、そのあまりのコケっぷりに呆気にとられたように、地面に突っ伏した少女の背に視線を向け、固まっていた。
……少女が片手に持っていた杖が、勢いですっぽ抜け、運悪くそれの直撃を受けた、運の悪いお兄さんを除いては。
「――お嬢さん?」
ハッと顔を上げ、手が空っぽな事に気づいた舞は、その低い声に顔を青くした。
「ご、ごごご、ごめんなさい~!!」
ペコペコ謝る彼女は見えていない。
が、周囲でこの様子を見守る野次馬は皆一様に困った顔をしていた。
なにせ怒れる男の手には――
「ぴよっ!」
何とも愛らしい、黄色いヒヨコが……。生きた本物ではなく幻影の様ではあるが、それは男がいくら怒っていようとも何だか脱力させられてしまいそうな可愛らしさで。
皆必死に笑いを堪えていたが……
「ぶっ、あ、やべっ」
「クスクスクス」
最初の一人を皮切りに、一斉に笑いの波が広がった。
「……クッ、これも陛下のせいです! 帰ったら目にモノ見せてやりますから首洗って待ってて下さいね……?」
賢者とまで言われたフロイス・ネージュは屈辱に震えた。
「……ああ、もう良いです。急いでいるんで。では」
手にした杖を、さっさと少女に押し付けその場を立ち去る。
「うう、私の船、どれだろう……?」
それは、とある港町の、とある朝の風景――
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