大海サバイバル! チートな船で俺TUEEE な旅を満喫します

彩世幻夜

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第十章

エンカウント

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 「ああ、いや。以前何処か――あー、何処だっけな、一晩寄っただけの港町で偶然ぶつかっちまって転ばせちまった娘だよ。そん時にちょっとやり取りしただけで、知り合いっつーのも違うだろ? 強いて言うなら顔見知り?」

 ルイスが言うにはそういう事らしい。

 「……そう。で、貴女は?」

 「ははは、はいっ!
 えーと……昨日――いやもう一昨日かな?
 乗せて貰ってた商船が海賊に襲われまして……。
 乗ってた男の人は皆斬られるか海に落とされました。
 切られた人は……皆……もう……。
 落とされた人は分かりませんが、おそらくは……。
 積荷は海賊に奪われ、私は女だったので殺されずに海賊船に乗せられました」

 「なら、近くの港までは送るわ。その後は自分でどうにかしなさい」

 「うっ、でも……」

 「ああ、路銀か? ならちっとだけど俺が分けてやるよ。こないだの詫び代わりにな。……俺にはもう金貨なんざ必要になる事はなさそうだし」

 「あ、ありがとうございます! あ、でもその前に……」

 ごそごそと何か杖みたいのを取り出す少女。

 「えい!」

 床についたそれから掛け声と共に手を離し。
 それは私に頭を向けて倒れた。

 「……あれ?」

 彼女はそれを不思議そうに眺め、私と見比べる。

 「ちょっとすいません、もう一度……」

 私達の輪から逃れるように、別の場所でまた、杖を立てて手を離す。

 ……またしても私に頭を向けて倒れる杖。

 「あ、あのう……」

 モジモジしながら上目遣いに見てくる少女。

 「もしかしなくても、異世界から来た人だったりしませんか?」

 ……………………。

 はい、やっぱり追っ手第二号で間違いありませんでしたー!

 あー、助けるんじゃなかったかな……。

 そんな事を思って、ついつい顔がチベットスナギツネ風になってたらしい。

 「ひっ、ごめんなさい、ごめんなさい! あのでもっ、私教会の者でっ! 貴女を保護しに来て……!」

 ペコペコしながら言い訳する様はまぁ、可愛い女の子だ。

 私より確実に年下だよね。

 可愛らしい、正当な女の子だ。

 「海賊に囚われていた貴女を保護したのは私だけど。そんな貴女が私を何から保護してくれるのかしら?」

 「え、あの、それは……その。この世界での生活を保証――」

 「それならこの船があるから必要ない」

 「で、ですが戸籍――」

 「それは彼の国の女帝様に発行して貰ってるから問題ないわ」

 「さ、先越された!? うぅ、怒られる……。あの、でも、それ魔族の国ですよね? 貴女も人間なら人間の国のほうが……!」

 「確かに私は人間だけど。この世界の人間じゃない。似てるように見えても別種族なの。だから、魔族だろうが獣人だろうが私にとっては今更よ」

 私、こういう女の子らしい女の子を武器にする女、嫌いなんだよねぇ?
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