大海サバイバル! チートな船で俺TUEEE な旅を満喫します

彩世幻夜

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第十章

海賊の襲撃

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 映画を一本観た後、私は普通にベッドに入って眠っていた。

 寝ている間に嵐は過ぎ去り、まだ少し波は高いものの、雨風は止んでいた、明け方のこと。

 雨風の音も静かになって、心置きなく安眠を楽しんでいたところ。

 突如、屋上駐車場から車でも落ちたかと思う大きな音と、地震のような激しい横揺れに一気に目覚めた私は窓の外を見るけど、見る限り何もない海と空が見えるだけ。

 これは反対側か、と、取るもの取り敢えず操舵室に駆け込んだ。

 そうして見えたのは、リアルパイレーツ・オブ・カリビアン。
 ……いや、カリブ海じゃないからカリビアンではないのだけど。

 「……世界を越えても海賊旗は黒に白ドクロなのか」

 お約束な木造帆船が、この船に体当たりをかましたらしいが、こちらは金属船だ。

 まともに体当たりなんかすれば負けるのは勿論木造のあちら。

 しかし舳先が大破しつつもまだひっついてる甲板から海賊が……!

 「や、ヤバっ!」

 全速前進でまずは船を引き剥がす。

 あちらは風向きを気にしなきゃ前に進めない帆船、こちらは潮に逆らわなきゃ好きに航行出来る汽船。

 しかし、フェリーのままでは大砲を積んだ海賊船に報復は不可能で。

 「チェンジ! 戦艦にチェーンジ!」

 いやー、持ってて良かった戦艦!

 青と白のコントラストの美しいフェリーの船体が、灰色一色の無骨な物に変わる。

 と、同時に機銃掃射開始!

 たちまち海賊達の阿鼻叫喚が響き渡るが、聞かないふりして相手の船を振り解く。

 そんな中。

 「助けてー! 私、海賊じゃない! 捕まっちゃったの! 助けてくださーい!」

 って、何だかよく分からないけど。黄ばんだ一応白布ぶん回す少女の、野太い悲鳴の中唯一高い女性らしい声が目立って聞こえ、機銃掃射を一旦止め、様子を伺った。

 すぐに、それを取り抑えようと海賊が動くが、機銃掃射でそれを牽制してやればすぐに、それを避けられる影に隠れ出てこなくなった。

 「早く、こっちに乗り移りなさい!」

 そう叫ぶも、……何と言うかモタモタと見てるこっちがもどかしくなるような走り方……あれじゃすぐ海賊に追いつかれる、と援護射撃をせざるを得ない、鈍臭い娘だった。

 どうやらルイスが迎えに行き、小脇に抱えて戻ってきた。

 「他に捕まってる人は? 居ない?」

 ならもう海賊船に用はない。

 とっとと離れた後で、ズドンと一発ミサイルを浴びせれば、文字通り海の藻屑となった。

 ルイスがなんかドン引いてたけど、知るか!

 けど、助けた彼女は――

 「あれ、お前確かあの時の……」
 「ん、ルイス君知り合い?」

 ……追っ手第二号登場?
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