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第十二章
悪あがき
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「クッ、そなた図ったか!」
背を押した“近衛兵”を首だけ動かし振り向いて、血走った目で睨みつけた。
「――お久しぶりです、陛下。“元”近衛兵のアルスターでございます。
どうやらお忘れのようですが、ね。こちらはあの日を一日たりとも忘れられなかったと言うのに。
共に夢を見て、ともに訓練をこなし苦楽を共にしたユリウスが、陛下に苦言を申し上げ、その場で首をはねられたあの日のことを……。
その日、その場に同席していてそれに抗議した私を罷免なされた、あの日のことを!」
手枷を嵌められ、がっしり両脇をガタイのいい兵士に捕まえられ立たされる。
「陛下。申し訳ございませんが、陛下のなさり様はこの国の許容を越えたのです。もう、貴方様にはついて行けない者が圧倒的多数を占めております。どうか潔く最期の時をお過ごし下さいませ」
「お、お前……! 反対派筆頭の! 左遷したはずが何故このような所に! おい、お前たち! なぜ王の余を捕らえこの逆賊を放置する! 引っとらえろ!」
「ああ。陛下お気に入りの近衛は、下の騒ぎを聞きつけ即座に逃げ出しましたぞ? まったく根性の無い……。ユリウスもアルスターも優秀な近衛であったのに、陛下が遠ざけたのではありませんか」
「ぐっ……」
「カルロ、ジルド、陛下を貴人牢へご案内しろ。その日まで、けっして自害を許してはならん」
「はっ!」
「ぐっ、くそっ、離せ! 畜生、後で必ず首をはねてやるからな!」
散々悪態をつき暴れながら、王と呼ばれたその人が連行されて行く。
「さあ、休んでいる暇はない。アレの取り巻き達も共に貴人牢にて残り少ない余生をお過ごしいただくのだ!」
「はっ!」
すでに外は明るくなり始めている。
その日の捕り物は日が傾くまで続けられ。
その日の晩は少なくとも街には再びの静寂が戻ってきた。
が、城の中はそうは行かない。
王が捕らえられても、日々の仕事は途切れず舞い込んでくるのだ。
事態の収集と日常業務で城の中は昼夜問わずてんてこ舞いであった。
しかし、王によって遠ざけられた有能な者が戻り、仕事はとても捗り、その混乱も少しずつながら全体を通してみれば凄まじいスピードで立て直されていった。
……その最中に女帝の提案を投げに行ったアルトは壮絶な感謝と恨みの籠もった目で見られたそうだ。
そう、予告通り一週間後。
国の民に触れがあった。
王の罪を知らせ、その処罰を行うこと。
代わりの王が立つこと。
そして、公開処刑が行われる、と。
一週間と一日後の正午。
王の首が、ギロチンにて切り落とされたそうだ。
……異世界にもあったのか、ギロチン。
背を押した“近衛兵”を首だけ動かし振り向いて、血走った目で睨みつけた。
「――お久しぶりです、陛下。“元”近衛兵のアルスターでございます。
どうやらお忘れのようですが、ね。こちらはあの日を一日たりとも忘れられなかったと言うのに。
共に夢を見て、ともに訓練をこなし苦楽を共にしたユリウスが、陛下に苦言を申し上げ、その場で首をはねられたあの日のことを……。
その日、その場に同席していてそれに抗議した私を罷免なされた、あの日のことを!」
手枷を嵌められ、がっしり両脇をガタイのいい兵士に捕まえられ立たされる。
「陛下。申し訳ございませんが、陛下のなさり様はこの国の許容を越えたのです。もう、貴方様にはついて行けない者が圧倒的多数を占めております。どうか潔く最期の時をお過ごし下さいませ」
「お、お前……! 反対派筆頭の! 左遷したはずが何故このような所に! おい、お前たち! なぜ王の余を捕らえこの逆賊を放置する! 引っとらえろ!」
「ああ。陛下お気に入りの近衛は、下の騒ぎを聞きつけ即座に逃げ出しましたぞ? まったく根性の無い……。ユリウスもアルスターも優秀な近衛であったのに、陛下が遠ざけたのではありませんか」
「ぐっ……」
「カルロ、ジルド、陛下を貴人牢へご案内しろ。その日まで、けっして自害を許してはならん」
「はっ!」
「ぐっ、くそっ、離せ! 畜生、後で必ず首をはねてやるからな!」
散々悪態をつき暴れながら、王と呼ばれたその人が連行されて行く。
「さあ、休んでいる暇はない。アレの取り巻き達も共に貴人牢にて残り少ない余生をお過ごしいただくのだ!」
「はっ!」
すでに外は明るくなり始めている。
その日の捕り物は日が傾くまで続けられ。
その日の晩は少なくとも街には再びの静寂が戻ってきた。
が、城の中はそうは行かない。
王が捕らえられても、日々の仕事は途切れず舞い込んでくるのだ。
事態の収集と日常業務で城の中は昼夜問わずてんてこ舞いであった。
しかし、王によって遠ざけられた有能な者が戻り、仕事はとても捗り、その混乱も少しずつながら全体を通してみれば凄まじいスピードで立て直されていった。
……その最中に女帝の提案を投げに行ったアルトは壮絶な感謝と恨みの籠もった目で見られたそうだ。
そう、予告通り一週間後。
国の民に触れがあった。
王の罪を知らせ、その処罰を行うこと。
代わりの王が立つこと。
そして、公開処刑が行われる、と。
一週間と一日後の正午。
王の首が、ギロチンにて切り落とされたそうだ。
……異世界にもあったのか、ギロチン。
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