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吸血鬼と一緒に。
王族との謁見
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テニスコートが二面、観客席付きで入りそうな広さと、二階まで吹き抜けになった高い天井。
そこかしこにセンスの良い装飾が施されたオペラハウスみたいな室内。
その舞台の上には王様と王妃様、シリカさん、そしてもう一人、シリカさんと歳の近い男性がそれぞれ舞台の上の豪華な椅子に腰掛けこちらを見下ろし。
二階の観客席にはちらほらと何人かが席を埋め。
磨きあげられた艶々の床のみの一階の左右の壁際にはズラリと頭装備含む全身甲冑姿のテンプレモブ騎士が並ぶ。
背後の扉を固めるのは簡易鎧姿の渋メン兵。こちらは顔出ししてるし、もしかしたら役付きなのかもしれない。
そんな中、私は一番目立つ中央に立たされ、私のすぐ後ろには縄で括られた使用人達が兵士に見張られ膝をつかされている。
「――では、これより審議を行う」
ほんの少しざわついていた二階席が、王の宣言にピタリと静まる。同時にひどく硬質な空気にピリピリとした緊張感が肌を刺す。
「これは、この度の騒動の真の全容及び責任を負うべき者が誰かを知り、正しき裁きを行う為に設ける場である。この場での虚偽の発言は全て発言者の罪として別に罰を与えるものとする」
ああ、こういう場だとやっぱり王様だな、と思う。
威厳ある姿と何故かプレッシャーを感じる声音。上に立つ者の風格をごく自然に漂わせる。
――本物、だ。ただしそれと賢王か愚王かの評価はまた別だと思う。
「ではまず、余に報告に来た者よ、この場でもう一度申し述べよ」
王の命令に、一人の男が立ち上がる。
「は、はい……! 王の計らいにより客人を部屋に案内した後お着替えをお手伝い致しました後、風呂に入りたいと所望なされたのでそのお支度にお時間を頂きましたところ、その間にお食事を済まされたいと申され、こちらのお嬢様のお部屋をお訪ねになると。そこで案内の者を付けたのですが、その際に突然暴れ出され……」
「うむ。確かに余が耳にしたのと同じ証言である事を、余が証人となろう」
……うん。前半部分――風呂の支度にかかる時間を使って私の部屋に来ようとした事までは私があの部屋で聞いた流れと一致する。けど、それ以降の流れがまず違う。
何より――
「では次に……可能であれば暴れた当人に事情を聞きたいところだが、臥せっているそうだが?」
一番大事な部分が抜けている。
「――ええ。私の方は着替えを済ませた後で彼の食事の為に彼の部屋を訪ねようとしたところ、私に付いていたメイドさんが何故か『駄目だ』と制止されまして。……何故かと問おうとしましたが、ちょうどそのタイミングで隣室――つまり彼に与えられた部屋から轟音がしたため、何事かと部屋に突入したところ、彼は正気を失い血を流しており、バスルームの方からは濃い血の匂いがしていました。何があったのか、彼の部屋に居た者達に問いましたところ、彼に食事を与えたと答えました」
肝心の、原因は――
「私は、まだ正式な契約を交わしていないけれど、実質彼のパートナーとして、彼と出会ってから毎日血を提供し続けています。……ほぼ丸二年ずっと――」
「――王よ、今の彼女の発言については私が証人となろう。そもそも彼は人間の国で孤児として育てられていた子だ。それを彼女が保護し、それがどの様な意味を持つかも知らずに血を与えていた。二人にその意味を教えたのは他でもない、私だ。故に彼が無知であったはずがない事も合わせて証人となる。……パートナーを決めた者が他者の血を口にすればどうなるかは――勿論この場に居るもので知らぬ者は居ないはずだな?」
「……私は危険性についてはシリカさんに聞いて知っていましたが、実際に口にしてしまった際の対処法は知りませんでした。その場に居た者に尋ねたところ、パートナーの心臓の血を飲ませるしかなく、しかしそれが現実的でないために、大抵は狩られると聞きました。……騒ぎになったために衛兵が集まってくるのを感じ、このままでは問答無用で彼が殺されてしまうと思い、彼を連れてその場を離れました」
「……それはどこかに彼を拘束しているという意味か?」
「いいえ。ちゃんと私の心臓の血を飲ませて落ち着かせましたよ。ただ消耗が激しい為、寝かせているだけです」
「な……! どうやって!」
「非常事態でしたので、その場で成功するかどうも分からなかった魔術を使いました。一応成功はしましたけど、加減を間違えたせいで今血が足りなくて立っているのもキツい状態ですが」
五歳足らずの子供をこんな時間にこんな場所で立ちんぼうさせやがって。――そう皮肉を込めて笑ってやる。
「私の心臓の血で治まったと言うことは、つまり彼が私以外の血を飲んだ何よりの証拠でしょう」
「……確かにそなたの具合が悪そうなのは認めるが、その原因の証明には至らぬ。シリカが証人となった事実と合わせても、彼が暴れた原因については疑惑の域を出ぬ」
しかし、要らぬ物言いが横から割って入る。――会食の席には居なかった男だ。
「うむ、王太子の言う通りだ。何より長年勤めた我が家臣と、今日会ったばかりの客人の言のどちらに信があるかと問われれば当然前者である」
「証明したければ、その術とやらを今ここで見せるか、暴れた当人に証言させよ」
「……時間の猶予をいただければどちらも可能ですが、後者は実質不可能だと先程申し上げました。前者についても、今の私の健康状態では術の制御は不可能。次に失敗すれば私の命は無いでしょう。――ですが、術の理論をお伝えする事は出来ます」
私は空間魔法が使えること、それを応用した事を順を追って説明する。
「――けれど、この術の制御を誤り必要以上の血を失った為、ご覧の有り様なので、まだ加減が不確かな状態の上にこの健康情報では今は実践して見せるのは不可能です」
「……口では何とでも取り繕えよう。余計な考えをする時間など与えられるものか」
――この王太子も次期愚王決定じゃね? ああ、イライラする。
「アンリ、その術はお前自身にしか使えないものか? もしもそうではなく他者からも採れるなら、スコットから採れるか」
シリカさんからの問い。
「……一応、人の姿をしていれば可能だと思います」
「では、多少加減を誤っても良い、スコットで試せ。……スコットは私のパートナーだ。私なら、その血が本当に彼の心臓の物かどうか確かめられる」
「……加減、間違えたらスコットさんも死にますよ? パートナーを失えばどうなるか、私に教えたのはシリカさんですよね?」
「ああ、そうだとも。そして君らの件について、少なくも特殊な事情については全て王にお伝えした。君らを招いたのは他でもない私なのだから、客人についての注意事項を伝えるのは当然の義務だ。……しかしその責任を果たせず事を招いたのは私だ」
やっぱり王様は知ってたんだ。すると、王が使用人に伝えきれなかったのか、或いは知っていて敢えてやらかした輩が居るのか。
「……分かりました。ではスコットさん、人型になってくれませんか?」
――人型のケット・シーの身体構造が人間の物と同じ事を祈りつつ、一言断って彼の胸板に触れ、指先で心音を確かめて。
もう一度心臓のイメージを脳裏に浮かべ、空間魔法を発動させる。
渡された器に流し、すぐに閉じる。……けど、やっぱり加減が難しい。
片手に余る大きな器から溢れはしなかったけど、スコットさんの顔色は良くない。
「……うん。間違いない。これは確かにスコットの心臓の血だ。我が名にかけ証言しよう」
そのシリカさんの言葉に、王太子は黙ったけど。……気のせいかな? やけにその表情が悔しそうに見えるのは――。
そこかしこにセンスの良い装飾が施されたオペラハウスみたいな室内。
その舞台の上には王様と王妃様、シリカさん、そしてもう一人、シリカさんと歳の近い男性がそれぞれ舞台の上の豪華な椅子に腰掛けこちらを見下ろし。
二階の観客席にはちらほらと何人かが席を埋め。
磨きあげられた艶々の床のみの一階の左右の壁際にはズラリと頭装備含む全身甲冑姿のテンプレモブ騎士が並ぶ。
背後の扉を固めるのは簡易鎧姿の渋メン兵。こちらは顔出ししてるし、もしかしたら役付きなのかもしれない。
そんな中、私は一番目立つ中央に立たされ、私のすぐ後ろには縄で括られた使用人達が兵士に見張られ膝をつかされている。
「――では、これより審議を行う」
ほんの少しざわついていた二階席が、王の宣言にピタリと静まる。同時にひどく硬質な空気にピリピリとした緊張感が肌を刺す。
「これは、この度の騒動の真の全容及び責任を負うべき者が誰かを知り、正しき裁きを行う為に設ける場である。この場での虚偽の発言は全て発言者の罪として別に罰を与えるものとする」
ああ、こういう場だとやっぱり王様だな、と思う。
威厳ある姿と何故かプレッシャーを感じる声音。上に立つ者の風格をごく自然に漂わせる。
――本物、だ。ただしそれと賢王か愚王かの評価はまた別だと思う。
「ではまず、余に報告に来た者よ、この場でもう一度申し述べよ」
王の命令に、一人の男が立ち上がる。
「は、はい……! 王の計らいにより客人を部屋に案内した後お着替えをお手伝い致しました後、風呂に入りたいと所望なされたのでそのお支度にお時間を頂きましたところ、その間にお食事を済まされたいと申され、こちらのお嬢様のお部屋をお訪ねになると。そこで案内の者を付けたのですが、その際に突然暴れ出され……」
「うむ。確かに余が耳にしたのと同じ証言である事を、余が証人となろう」
……うん。前半部分――風呂の支度にかかる時間を使って私の部屋に来ようとした事までは私があの部屋で聞いた流れと一致する。けど、それ以降の流れがまず違う。
何より――
「では次に……可能であれば暴れた当人に事情を聞きたいところだが、臥せっているそうだが?」
一番大事な部分が抜けている。
「――ええ。私の方は着替えを済ませた後で彼の食事の為に彼の部屋を訪ねようとしたところ、私に付いていたメイドさんが何故か『駄目だ』と制止されまして。……何故かと問おうとしましたが、ちょうどそのタイミングで隣室――つまり彼に与えられた部屋から轟音がしたため、何事かと部屋に突入したところ、彼は正気を失い血を流しており、バスルームの方からは濃い血の匂いがしていました。何があったのか、彼の部屋に居た者達に問いましたところ、彼に食事を与えたと答えました」
肝心の、原因は――
「私は、まだ正式な契約を交わしていないけれど、実質彼のパートナーとして、彼と出会ってから毎日血を提供し続けています。……ほぼ丸二年ずっと――」
「――王よ、今の彼女の発言については私が証人となろう。そもそも彼は人間の国で孤児として育てられていた子だ。それを彼女が保護し、それがどの様な意味を持つかも知らずに血を与えていた。二人にその意味を教えたのは他でもない、私だ。故に彼が無知であったはずがない事も合わせて証人となる。……パートナーを決めた者が他者の血を口にすればどうなるかは――勿論この場に居るもので知らぬ者は居ないはずだな?」
「……私は危険性についてはシリカさんに聞いて知っていましたが、実際に口にしてしまった際の対処法は知りませんでした。その場に居た者に尋ねたところ、パートナーの心臓の血を飲ませるしかなく、しかしそれが現実的でないために、大抵は狩られると聞きました。……騒ぎになったために衛兵が集まってくるのを感じ、このままでは問答無用で彼が殺されてしまうと思い、彼を連れてその場を離れました」
「……それはどこかに彼を拘束しているという意味か?」
「いいえ。ちゃんと私の心臓の血を飲ませて落ち着かせましたよ。ただ消耗が激しい為、寝かせているだけです」
「な……! どうやって!」
「非常事態でしたので、その場で成功するかどうも分からなかった魔術を使いました。一応成功はしましたけど、加減を間違えたせいで今血が足りなくて立っているのもキツい状態ですが」
五歳足らずの子供をこんな時間にこんな場所で立ちんぼうさせやがって。――そう皮肉を込めて笑ってやる。
「私の心臓の血で治まったと言うことは、つまり彼が私以外の血を飲んだ何よりの証拠でしょう」
「……確かにそなたの具合が悪そうなのは認めるが、その原因の証明には至らぬ。シリカが証人となった事実と合わせても、彼が暴れた原因については疑惑の域を出ぬ」
しかし、要らぬ物言いが横から割って入る。――会食の席には居なかった男だ。
「うむ、王太子の言う通りだ。何より長年勤めた我が家臣と、今日会ったばかりの客人の言のどちらに信があるかと問われれば当然前者である」
「証明したければ、その術とやらを今ここで見せるか、暴れた当人に証言させよ」
「……時間の猶予をいただければどちらも可能ですが、後者は実質不可能だと先程申し上げました。前者についても、今の私の健康状態では術の制御は不可能。次に失敗すれば私の命は無いでしょう。――ですが、術の理論をお伝えする事は出来ます」
私は空間魔法が使えること、それを応用した事を順を追って説明する。
「――けれど、この術の制御を誤り必要以上の血を失った為、ご覧の有り様なので、まだ加減が不確かな状態の上にこの健康情報では今は実践して見せるのは不可能です」
「……口では何とでも取り繕えよう。余計な考えをする時間など与えられるものか」
――この王太子も次期愚王決定じゃね? ああ、イライラする。
「アンリ、その術はお前自身にしか使えないものか? もしもそうではなく他者からも採れるなら、スコットから採れるか」
シリカさんからの問い。
「……一応、人の姿をしていれば可能だと思います」
「では、多少加減を誤っても良い、スコットで試せ。……スコットは私のパートナーだ。私なら、その血が本当に彼の心臓の物かどうか確かめられる」
「……加減、間違えたらスコットさんも死にますよ? パートナーを失えばどうなるか、私に教えたのはシリカさんですよね?」
「ああ、そうだとも。そして君らの件について、少なくも特殊な事情については全て王にお伝えした。君らを招いたのは他でもない私なのだから、客人についての注意事項を伝えるのは当然の義務だ。……しかしその責任を果たせず事を招いたのは私だ」
やっぱり王様は知ってたんだ。すると、王が使用人に伝えきれなかったのか、或いは知っていて敢えてやらかした輩が居るのか。
「……分かりました。ではスコットさん、人型になってくれませんか?」
――人型のケット・シーの身体構造が人間の物と同じ事を祈りつつ、一言断って彼の胸板に触れ、指先で心音を確かめて。
もう一度心臓のイメージを脳裏に浮かべ、空間魔法を発動させる。
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