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雌伏の時
フラグ回収、賊が現れた!
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――始まった、とはいえ。
私の馬車(正確にはグリフィン車だけど)を操るスコットさんだけが現場に常駐し、私達は緊急時以外馬車の中でお仕事中――と見せかけて、カーライルのお屋敷でレイフレッドは使用人としてのお仕事を。私は朝、昼、夕食時には食堂へ顔を出しつつアトリエでの作業もこなしつつ適度に現場に顔を出しつつ両者へのアリバイ工作に勤しむ。
幸い今のところゴブリンレベルの小物なモンスターとしか遭遇していない。
魔法一発で吹っ飛ばしたらスコットさんに引かれた。
「何! 君、いつのまにグリフィンなんて従魔にしたのかも気になるところだけどさぁ、その魔法も何なの?」
「だから言ってるだろう、お嬢様は規格外なんだ」
「何ッでお前はそう涼しい顔でしれっと傍に居られるの!?」
何か涙目になりながら、
「俺、コイツらが大人になる前にどっか亡命したい……けどシリカが……」
等と何か言ってたキガスルケド……キノセイダヨネ!
「気のせいじゃねええええ!」
「ふふふふ、何を怯えてらっしゃるんですか?」
「バカヤロー、俺はシリカのパートナーなんだぞ、当然お前が王に願い出た件も知ってるんだ」
「おや、それで何か貴方に不都合がありましたっけ?」
「ったりめーだ! お前が土地持ちき――もごもご」
叫ぶスコットの口を強引に塞ぐレイフレッド。
「おっ、お前が――、ナンだ、アレになってみろ、シリカの立場ごと俺の周りがゴタゴタするのは分かってんだ、面倒なのはキライなんだよ」
「おや、王には大変ご満足いただいている案件なんですがね」
「そりゃ王にはメリットしか無いような話だ。うるさい連中の戯言を聞き流す程度は面倒の内に入らないくらい王にとっては日常茶飯事だからな」
何だろう、何か二人がじゃれあってるんだけど、何の話をしてるんだろう?
「――さて。そろそろお遊びはそこそこにしねぇとな。……気付いてんだろ?」
「ええ。――お嬢様、お客様がお越しでございます。総勢、約20名」
「……森の中。分かっていたけど魔物と違って知恵がある分魔法で一気にぶっ飛ばせないのが面倒ね」
「私が前に出て牽制し、奴らの居場所を当たります。弓で応戦を」
「了解。フロスは私の護衛をお願い。奴らから矢を貰ったら遠慮なく叩き落としてお返し差し上げなさい」
「はーい! ご主人様、フロス頑張るよー!」
――さあ。いよいよ賊退治の本番だ。覚悟は――してきたつもりだ。
弓を構え、まずは通常の矢を番えて狙いを定め――放つ!
レイフレッドと刃を交える一団に数本まとめて叩き込めば、一人は肩に命中し、剣を取り落とした所をレイフレッドが腕ごと利き手を切り飛ばし、返す刃で太股を深く切り裂いた。
よろめく賊の腹を蹴り飛ばして沈め、腿に命中した矢を引き抜こうとしていた奴のもう片方の腿に深々と刃を沈め、これも地面に転がした。
残り三人は上手く喉元の急所に命中し、既に絶命している。
この間に背後の木陰から姿を表した連中には氷の魔法矢をお見舞いする。
炎でパッと片付ける方が効率的で好みなんだけど、森で使って火事とかシャレにならんからね。
……剣と違って直に肉を抉る感触が無いせいか、それとも事前の魔物退治で意外と耐性がついていたのか、人の命を奪う事に思ったほどの罪悪感や恐怖がない。
賊は、ものの十数分で片付いてしまった。
「いやぁ、お若い――ゆうかまだこんなちっさい娘ッ子のくせに、強いな嬢ちゃん……」
「おう、ウチの図体でかいだけの木偶の坊に爪の垢ゆずってくれんかのう、ほれお礼に飴ちゃんやるから」
……要らんし。んなもんやらんよ。
私の馬車(正確にはグリフィン車だけど)を操るスコットさんだけが現場に常駐し、私達は緊急時以外馬車の中でお仕事中――と見せかけて、カーライルのお屋敷でレイフレッドは使用人としてのお仕事を。私は朝、昼、夕食時には食堂へ顔を出しつつアトリエでの作業もこなしつつ適度に現場に顔を出しつつ両者へのアリバイ工作に勤しむ。
幸い今のところゴブリンレベルの小物なモンスターとしか遭遇していない。
魔法一発で吹っ飛ばしたらスコットさんに引かれた。
「何! 君、いつのまにグリフィンなんて従魔にしたのかも気になるところだけどさぁ、その魔法も何なの?」
「だから言ってるだろう、お嬢様は規格外なんだ」
「何ッでお前はそう涼しい顔でしれっと傍に居られるの!?」
何か涙目になりながら、
「俺、コイツらが大人になる前にどっか亡命したい……けどシリカが……」
等と何か言ってたキガスルケド……キノセイダヨネ!
「気のせいじゃねええええ!」
「ふふふふ、何を怯えてらっしゃるんですか?」
「バカヤロー、俺はシリカのパートナーなんだぞ、当然お前が王に願い出た件も知ってるんだ」
「おや、それで何か貴方に不都合がありましたっけ?」
「ったりめーだ! お前が土地持ちき――もごもご」
叫ぶスコットの口を強引に塞ぐレイフレッド。
「おっ、お前が――、ナンだ、アレになってみろ、シリカの立場ごと俺の周りがゴタゴタするのは分かってんだ、面倒なのはキライなんだよ」
「おや、王には大変ご満足いただいている案件なんですがね」
「そりゃ王にはメリットしか無いような話だ。うるさい連中の戯言を聞き流す程度は面倒の内に入らないくらい王にとっては日常茶飯事だからな」
何だろう、何か二人がじゃれあってるんだけど、何の話をしてるんだろう?
「――さて。そろそろお遊びはそこそこにしねぇとな。……気付いてんだろ?」
「ええ。――お嬢様、お客様がお越しでございます。総勢、約20名」
「……森の中。分かっていたけど魔物と違って知恵がある分魔法で一気にぶっ飛ばせないのが面倒ね」
「私が前に出て牽制し、奴らの居場所を当たります。弓で応戦を」
「了解。フロスは私の護衛をお願い。奴らから矢を貰ったら遠慮なく叩き落としてお返し差し上げなさい」
「はーい! ご主人様、フロス頑張るよー!」
――さあ。いよいよ賊退治の本番だ。覚悟は――してきたつもりだ。
弓を構え、まずは通常の矢を番えて狙いを定め――放つ!
レイフレッドと刃を交える一団に数本まとめて叩き込めば、一人は肩に命中し、剣を取り落とした所をレイフレッドが腕ごと利き手を切り飛ばし、返す刃で太股を深く切り裂いた。
よろめく賊の腹を蹴り飛ばして沈め、腿に命中した矢を引き抜こうとしていた奴のもう片方の腿に深々と刃を沈め、これも地面に転がした。
残り三人は上手く喉元の急所に命中し、既に絶命している。
この間に背後の木陰から姿を表した連中には氷の魔法矢をお見舞いする。
炎でパッと片付ける方が効率的で好みなんだけど、森で使って火事とかシャレにならんからね。
……剣と違って直に肉を抉る感触が無いせいか、それとも事前の魔物退治で意外と耐性がついていたのか、人の命を奪う事に思ったほどの罪悪感や恐怖がない。
賊は、ものの十数分で片付いてしまった。
「いやぁ、お若い――ゆうかまだこんなちっさい娘ッ子のくせに、強いな嬢ちゃん……」
「おう、ウチの図体でかいだけの木偶の坊に爪の垢ゆずってくれんかのう、ほれお礼に飴ちゃんやるから」
……要らんし。んなもんやらんよ。
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