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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~
入学式
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満開の桜が風に舞い、辺りの地面を薄紅色に染めていく。
日本の入学式だと、以外と桜のシーズンに間に合わなくて葉桜だったりもするのに、そこは流石乙女ゲームのご都合主義の象徴とでも言うように、校庭を彩るのは全てが満開になった桜並木。
一緒に下宿先を出たレイフレッドは上級学校の入学式に出る為にすぐ隣の学校へ行くため校門で別れた。
彼の為に、今日はシリカさんが来てくれている。
彼の事は彼女にお願いし、私は初等学校の講堂へ歩を進める。
自分の足でこうして歩くのは初めての場所だけど、物凄い既視感がある光景だ。
何度も画面の向こうから見ていた景色。
お目当ての攻略キャラを探して散々走り回った場所だから、初めて歩いている気が全くしない。
だから、案内等無くとも講堂へ行くのに迷うはずもない。
そして、ルートを繰り返す度に流れるプロローグの背景となる建物、講堂が見えてくる。
時間に余裕をもって来て、此処まで迷う事なく最短距離で来たのだ。他の生徒はまだまばらな内に会場へ到着した私は早々に会場入りして、指定の番号を照会して貰い、伝えられた席に着く。
お父様とお母様も同じく後ろの保護者席へ案内されていく。
……ここでのそのそしてたら、ヒロインのイベントに巻き込まれかねないからね。入学早々の面倒事はごめんだもの。
とはいえ。
指定された席はクラス順、成績順らしく私は一番端のクラスの、二番目の席に座らされていた。
それから待たされる事しばらく。
続々とやってくる新入生達を眺めていると、綺羅綺羅しい王子様が現れた。
――残念ながら比喩なんかじゃない。正真正銘このシレイドの国の国王の息子、すなわち王子様。――二番目の息子だから王太子ではないのだけれど、上級生にはその彼の兄である王太子殿下も在学中である。そして勿論当然のごとく彼ら二人は乙女ゲームの攻略対象であり、その意味でも正真正銘の王子様なのである。
そんな男が腰を落ち着けたのは、何と私の隣の席。
そして彼に付き従う魔法省長官の息子と外務省の息子が私の右隣に並ぶ。――因みに宰相の息子と騎士団長の息子は王太子と同学年に居る。勿論、彼らも攻略対象だ。
でも、第二王子と同じクラスになるはずのヒロインがいつまで経っても現れない。
ついでに今の私の婚約者様はと言えば……。
あ、居た。二つ隣のクラスに居たよ。……あの席順からしてあのクラスでも下の成績の様だけど、ついでにヒロイン様も見つけてしまったよ……。
あれ、ヒロイン頭悪かったの?
いや六クラスあるうちの中程なら悪いと言うほどじゃないのだろうけどね?
式自体は特にトラブルもなく粛々と進み、第二王子が新入生代表として挨拶をし、在校生代表として王太子殿下がお言葉を述べ、校長以下偉い人のお話が延々続いて、お昼過ぎにようやく終わり解散となった。
辻馬車で帰る家族を見送り、レイフレッドと一緒に下宿へ戻る。
「……何にもなかったのに、何でだろう。何か精神的にすごく疲れた」
「まあ、お嬢様にしてみれば今日からが〝本番〟なんでしょう? ここで頑張って下さらないと私も困りますからね」
レイフレッドに血をあげながら彼に絡めば、先に成人を済ませ爵位を貰ってお貴族様になって随分と大人びた彼があちこち悪戯じみた口付けと一緒に噛みつかれた。
痛くはないし、むしろ気持ちいいのは相変わらず。それを知っているレイフレッドの攻撃に早々に白旗を挙げている私はそのまま彼に甘える。
「むしろ私の方が心配ですよ。この国の王子は見目も良いですし、評判も悪くありませんからね。お嬢様は同じクラスになったのでしょう?」
「あら、レイフレッドが居るのに浮気なんかしないわよ」
そう。あの婚約者様の例があるから戦々恐々していたけど、幸いにも他の攻略対象は一応まともそうでほっとはしたけどね。
それでもあんなのレイフレッドとは比べるべくもない。
「私、頑張るから」
日本の入学式だと、以外と桜のシーズンに間に合わなくて葉桜だったりもするのに、そこは流石乙女ゲームのご都合主義の象徴とでも言うように、校庭を彩るのは全てが満開になった桜並木。
一緒に下宿先を出たレイフレッドは上級学校の入学式に出る為にすぐ隣の学校へ行くため校門で別れた。
彼の為に、今日はシリカさんが来てくれている。
彼の事は彼女にお願いし、私は初等学校の講堂へ歩を進める。
自分の足でこうして歩くのは初めての場所だけど、物凄い既視感がある光景だ。
何度も画面の向こうから見ていた景色。
お目当ての攻略キャラを探して散々走り回った場所だから、初めて歩いている気が全くしない。
だから、案内等無くとも講堂へ行くのに迷うはずもない。
そして、ルートを繰り返す度に流れるプロローグの背景となる建物、講堂が見えてくる。
時間に余裕をもって来て、此処まで迷う事なく最短距離で来たのだ。他の生徒はまだまばらな内に会場へ到着した私は早々に会場入りして、指定の番号を照会して貰い、伝えられた席に着く。
お父様とお母様も同じく後ろの保護者席へ案内されていく。
……ここでのそのそしてたら、ヒロインのイベントに巻き込まれかねないからね。入学早々の面倒事はごめんだもの。
とはいえ。
指定された席はクラス順、成績順らしく私は一番端のクラスの、二番目の席に座らされていた。
それから待たされる事しばらく。
続々とやってくる新入生達を眺めていると、綺羅綺羅しい王子様が現れた。
――残念ながら比喩なんかじゃない。正真正銘このシレイドの国の国王の息子、すなわち王子様。――二番目の息子だから王太子ではないのだけれど、上級生にはその彼の兄である王太子殿下も在学中である。そして勿論当然のごとく彼ら二人は乙女ゲームの攻略対象であり、その意味でも正真正銘の王子様なのである。
そんな男が腰を落ち着けたのは、何と私の隣の席。
そして彼に付き従う魔法省長官の息子と外務省の息子が私の右隣に並ぶ。――因みに宰相の息子と騎士団長の息子は王太子と同学年に居る。勿論、彼らも攻略対象だ。
でも、第二王子と同じクラスになるはずのヒロインがいつまで経っても現れない。
ついでに今の私の婚約者様はと言えば……。
あ、居た。二つ隣のクラスに居たよ。……あの席順からしてあのクラスでも下の成績の様だけど、ついでにヒロイン様も見つけてしまったよ……。
あれ、ヒロイン頭悪かったの?
いや六クラスあるうちの中程なら悪いと言うほどじゃないのだろうけどね?
式自体は特にトラブルもなく粛々と進み、第二王子が新入生代表として挨拶をし、在校生代表として王太子殿下がお言葉を述べ、校長以下偉い人のお話が延々続いて、お昼過ぎにようやく終わり解散となった。
辻馬車で帰る家族を見送り、レイフレッドと一緒に下宿へ戻る。
「……何にもなかったのに、何でだろう。何か精神的にすごく疲れた」
「まあ、お嬢様にしてみれば今日からが〝本番〟なんでしょう? ここで頑張って下さらないと私も困りますからね」
レイフレッドに血をあげながら彼に絡めば、先に成人を済ませ爵位を貰ってお貴族様になって随分と大人びた彼があちこち悪戯じみた口付けと一緒に噛みつかれた。
痛くはないし、むしろ気持ちいいのは相変わらず。それを知っているレイフレッドの攻撃に早々に白旗を挙げている私はそのまま彼に甘える。
「むしろ私の方が心配ですよ。この国の王子は見目も良いですし、評判も悪くありませんからね。お嬢様は同じクラスになったのでしょう?」
「あら、レイフレッドが居るのに浮気なんかしないわよ」
そう。あの婚約者様の例があるから戦々恐々していたけど、幸いにも他の攻略対象は一応まともそうでほっとはしたけどね。
それでもあんなのレイフレッドとは比べるべくもない。
「私、頑張るから」
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