唯一平民の悪役令嬢は吸血鬼な従者がお気に入りなのである。

彩世幻夜

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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~

自己紹介

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    「――おそらく皆知っているだろうが、私の名はマティス。マティス=シレイド。……第二王子なのでな、正式名はもっと長いのだがここで使うことはまず無いだろうから今は略させてくれ。」
    先生に続いて王子様が名乗る。
    ……この次とか、私にどうしろと?
    「――アンリ=カーライルです。実家はカーライル商会を営む商家です」
    今は私の商会の話とか冒険者の話とかしなくて良いんだよね?
     「リヒャルト・フォン・レイモンド。父は魔法省の長を勤め、私はマティス様の側近候補として殿下に付いている。肉体労働は苦手だが、頭脳労働なら得意だ。よろしく頼む」
     「ユリウス・フォン・シュナイダーと申します。父は外務省長官の席を預かり、私自身はリヒャルトと共に殿下に付いております」
    ……うん。早速このクラスの攻略対象の自己紹介が済んだね。
    彼ら一人一人に居る悪役令嬢――ある意味私の同士とも言える子がこのクラスに私以外一人しか居ないのが残念だ。
    「ディアナ・フォン・グライスナー。グライスナー公爵家の娘で、マティス殿下の婚約者ですわ」
    ……そう。彼女は公爵家のご令嬢。王族を除けば最上位の貴族。例えレイフレッドに嫁いで貴族位を得ても到底手の届かない雲の上の人。
    このクラスでお友達……は、諦めた方がいいわね。
    因みにお付きの婚約者はリヒャルトは一つ年下なので来年入学、ユリウスは隣のAクラスに居る。
    勿論、どちらも貴族の令嬢。
    うん。私は唯一の平民悪役令嬢なんだよね。
    流石にSクラスだけあって、特に高位の貴族が多い。
    ああ、身分を盾にしたズルの結果とかじゃなく、教育の質の差が見事に出てるんだよ。
    むしろ私の方がズルいチート能力使って色々肩書き持ってるからね。
    コレが無ければあの残念なお坊ちゃんにお似合いのショボい悪役令嬢になるはずだった、アンリ=カーライル。
    でも、ここに来るまで足掻いた成果は確実に私のものになっている。
    その武器をいかに有効に使い、ここで生き抜くか。
    ……前と両隣から飛んで来るキラキラエフェクト攻撃を堪え忍びながら私はクラスメイトの自己紹介を聞き、顔と名前を一致させる。
    ――お貴族様相手に名前間違えるとか、致命的だからね?    文字通り必死です。
    「ク、クレス……です。ぼ、冒険者ギルドシレイド支部のギルマスの息子……です。よろしくお願い致します」
    あれ。あの子あのギルマスの息子なのか。……似てないな。お母さん似なのかな?
     ……けど、もしかして彼、私の事知ってたりする?
     うーん、口止めするべきか否か迷うところだ。
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