奴隷と過ごす毎日

宝。

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17話コロコロ……ロコ?

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ハルトが倒れてから、医師免許の資格を持つレイが急いで検診を行った。結果、特にこれといった異常はなかったので、過労で倒れてしまったのだろうと判断し、3人の職場から1番近いユートの家に運び、そこで一旦様子見ということになった。

「ふいー……ハルト重くなったなー」
「なんか言ってることお母さんみたいだよ、レイ」
「うっ……せめてお姉ちゃんにしてよ」
軽口の応酬
それを柱の蔭からじっとみつめる、いや睨む者が1人。
「じー」
「ん?あの子」
「ねぇレイ、このことハルトの……えっと、なんて名前だっけ?」
「あーシロナちゃんのこと?」
「そうそう!」
「じぃいい」
「あの……」
「シロナちゃんにこのこと伝えとかなきゃね」
「じぃぃいいい!」
「ちょっとユート!さっきからこっち見てる子誰?!」
「はぁ……『ロコ』おいで」
すると、ロコと呼ばれた少女……否、幼女が駆け寄ってきてそのままユートに飛びついた。
「ぬ~し~!この女は誰だ!」
物陰から出てきた幼女はシロナより歳が2つ3つは下であろう。幼い顔立ちに今は怒りと独占欲、そして一抹の不安を浮かべている。丸い眉に少しつり気味の目、長いまつ毛、シロナのそれに似た白い髪。背丈はシロナの目元あたりといったところか。
服装は見慣れないもので、袖が垂れ下がり、ボタンのようなものは存在せず、腰に帯が巻かれている。確か東の方の……なんと言ったか、そう"ユカタ"というものだったはず。
その幼女がこちらを見て今にも唸りだしそうに警戒している
「ぐるるるるぅ」
あ、ほんとに唸った
「レイ、こっちはロコ。レイはあまりうちに来ないから知らなかったでしょ」
「う、うん全く」
「ロコ、こっちはレイ。僕の同僚だよ」
 「……ぬし、どーりょーとはなんだ?」
可愛らしく小首を傾げる、ロコと呼ばれた幼女
「ボクとユートとそこに寝てるハルトは、仕事場が同じなんだ」
「そう。それにレイは僕なんか眼中に無いだろうからねぇ」
「んなっ!」
得意のニヤニヤをこちらに向けてくるユート
「それはどういうことじゃ?」
「それはねぇ……」
「わー!わー!」
続く言葉を必死にかき消すべく、大声で叫んだ
「それより!どうしてユートがこんな幼い子を住まわせてるのさ!そういう趣味でもあったの?」
「そんなワケないでしょ?ちゃんとした理由はあるけど、それはシロナちゃんにこのことを報告した後にしようか」
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