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昼食も終わり如月兄弟をなんとか撒いて寝室に辿り着く。寝室に突撃してくるかもしれないので念のため主人公に誤魔化してもらうように頼んでおいた。無茶なお願いで少し戸惑いながらも了承してくれた。




ドアをノックする音が聞こえてきてドアを開けると早乙女夏樹が立っていた。

「単刀直入にいう。告白の練習をさせてくれ」

部屋に入ってくるといきなり爆弾発言をしてきたのだった。

「…は?」

思考が追いつかなかった。今なんと言ったのか?俺の聞き間違いではなかったのか?

「…もう一度言ってくれませんか?」

「告白の練習をさせてくれ」

「…聞き間違いじゃなかった…」

俺の耳がおかしくなったのかと思ったがそうではないらしい。

「佐藤は協力をすると前に言ったな?」

確かに言った。訂正するつもりもない。それは本心だけど、まさか練習相手とは思わなかった。

「言いました…けど一宮さんと2人きりにするとか一宮さんの好みをそれとなく聞くとかそういう協力だと思っていたんですけど…」

「最初はそのつもりだったんだが考えてみたらそういうのは自分でするべきだと思ったんだ。
だが告白は失敗したくない。失敗しないためにはどうすればいいのか…それは予習だと考えた。」

真面目というかなんというか…
その意見には一理ある気もする。

「…わかりました。なんでも協力しますよ!!」


とは言ったものの
俺の知っている展開とずれ出しているためゲーム内の知識もあまり当てにはならない状態だ。

「とりあえず告白の練習ですね」

「そうだ」

「俺を一宮さんだと思って告白してください」

「わかった…」

早乙女夏樹は俺と目を合わせる。

「…す…すっ」

それ以降の言葉が出てこないようだった。秀才である早乙女夏樹の事だ。スマートに告白できるものだと思っていたがここまでとは…
練習させてくれと言うのも納得である。
俺相手にその調子だ。主人公相手ではどうなるかわからない。
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