Connect Story No.2-愛物語

モア神

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愛の日記

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 [私は普通の人間だ!]

 だって、キタナイマンが全部、悪いんだもん。キタナイマンは、いつも汚かった。なのに、私の綺麗なお母さんと同じ名前で、お母さんをバカにしているみたいだった。

 だから、「早く消えて!」っていってやったのさ。それから、私はキタナイマンの気に入っていたキーホルダーをトイレに流してあげたよ。

 当たり前でしょ?

 それと、それをかばってきた奴もいたなぁ。たしか、ミッケが得意とかいう、クソミッケマンか。

 クソミッケマンは私の前で、「理乃をいじめないで!」みたいな事を言っていたなあ。

 だから、私は冷静に「ただの誤解じゃない?」と言ってやったよ。

 近くにいる子も私と一緒にキタナイマンをいじめていたから「誤解よ!誤解!」と言い返してくれてクソミッケマンを責め返す事が出来たよ。

 でも、私のある1人の友達がクソミッケマンの言う事を信じて、少し喧嘩になってしまったんだ。

 だから、私は許せなくなって、あのクソミッケマンも一緒にいじめてあげたよ。

 まあ結局、中途半端な正義感っていうのが一番良くないからね。

 それと、あの1人の友達っていうやつもいじめたよ。

 なんで、友達なのにいじめたのかだって?

 あんなやつはもう友達なんかじゃないよ。グミばっかり食べてるブスが。

 だから、グミブスマンとでも呼ぶよ。

 グミブスマンは、まあ少し喧嘩した事もそうなんだけど、私の愛する彼氏の輝魅くんとも話をしていたんだよ。

 

 あんなにブスなのに?許せない!

 だから、グミブスマンも用水路にドブンしたよ!

 だから、私のやってる事は普通だよね。ちゃんと、理由があるんだもん!

 でも、そんな時に誰かが私の事を突き飛ばしたの。振り返って見てみたら、あのキタナイマンが私の事を押していたの。 

 キタナイマンは何か前にも同じ事があったなぁ。

 確か、私が輝魅くんと体育館の裏でキスしていた時も見てきたし。

 許せなかった。でも、もう手遅れで私は車にかれてしまったのだ。目が覚めるとそこは病院で医者である私のお父さんが立っていたのだ。

 運良く、車の当たり方がよく、私の身体からだは無事だった。

 お父さんが「またか…」などと、よく分からなかった事を言っていたが、私はお父さんにある事を相談した。

 それは、キタナイマンが私の事を突き飛ばした事だ。許せなかったとは言え正直、怖かった。

 そしたら、お父さんが記憶喪失という事にしてオーストラリアに理由をつけて逃げないかと言った。

 お父さんは絶対に手術を失敗しないという医者で全国的に有名だったから、お父さんが言う事は全て正しく、私を記憶喪失にするという事実を作るなんて簡単だった。

 この事はこの2人だけの秘密として、私はお父さんみたいな医者になりたいいう嘘の理由でオーストラリアに留学した。

 そんなある日、誰かにキスをされた。誰かと思って顔を見てみると輝魅くんだった。

 最初は戸惑っていた私だったが、私はそのままキスを続けた。なんで、輝魅くんがここにいたのかが疑問だったが、私が記憶喪失という限り輝魅くんはただの赤の他人だった。

 それから、輝魅くんとまた付き合う事になり、幸せな日々が続いた。もちろん、記憶喪失のふりをしてね!

 でも、輝魅くんが来た事で私は医者になりたいという夢を実現しないといけなかった。

 だから、私は必死に勉強?いや、あまり勉強をする事はなく医者になる事が出来た。

 だって、お父さんが医者であるということとお母さんが高校の先生であるという事で私はとても賢かったからね。

 それで、小さい病院を建てた。それから何年かが経って、お父さんとお母さんがオーストラリアに旅行をしてきた。その時にお父さんがある話をした。

「実は、絶対に手術を失敗しない男なんかじゃないんだ。一度だけ手術を失敗してある男の人が亡くなってしまったのだ。しかも、その人は一度美希が小学5年生の時に交通事故にあいそうになっていたところを助けてくれた人なのだ。そのせいで、その人は亡くなってしまった。絶対に救わないといけない人だったのに。」

「でも私、そんな記憶ないよ?」

「そりゃあ、そうだ。その瞬間の記憶だけが抜けてしまったからね」

    それを聞いて、私は前にお父さんが[またか…]と言っていたのは、そういう事だったんだと分かった。

 それから、絶対に知らない人だとは分かっていたが一応、だれが助けてくれたのかを聞いてみた。

 そしたらお父さんが、
「確か、それは三根山さんという男の人だったかな?」と言った。

「三根山?」

 [は!?]

 そういえば、確か、三根山とはキタナイマンの苗字だったはずだ。

 しかも、三根山という苗字は日本で10人しかいないとクラスで有名だった。

 

 そんな、キタナイマンに嫉妬していじめていたのも確かだった。

 もしかして、私が生きているのは年齢的にキタナイマンのお父さんのおかげ?それ以外はあり得ない。

 そう思うと私がどんだけ最悪な人間だという事に今さら、気づいたのだ。

 夜も眠れないまま、いつも通りに病院に行く。そしたら、また急に輝魅くんにキスをされた。

 なぜ、急にキスをしてきたのかは、分からなかったけど、そのキスは5年間も続いた。

 要する、愛のパワーっていうやつだろう。

 目を開けると輝魅くんがどこかに行っていた。何があったのか分からないまま、周りを見わたすとキタナイマンそう、私を殺そうとした人、いや違う、私の命の恩人の娘さんがいたのだ。

 私は、今までいじめていた恥ずかしさの余り、全力でその場から逃げていた。

 それから、輝魅くんをここによんで嫌われようとした。

 なぜかって、それは今まで私のしてきた事への罰だよ。

 数分経った後に輝魅くんがきた。

 すると、すぐに輝魅くんが話しだした。

「なんで理乃の事をいじめたんだ?」

 理乃とは、私の命の恩人の娘さんの事だ。そして、これは嫌われるチャンスだと思い、私は最低な事を言った。

 もちろん、私が記憶喪失ではない事を証明するような事も。

 そしたら、[何で教えてくれなかったんだよ!]っておもうでしょ。まあ、本当は心配をかけたくなかっただけなんだけどね。

 まあ、案の定、輝魅くんは怒って、どこかに行ってしまったよ。

 今までずっと一緒にいた輝魅くんと離れるのは、やっぱり寂しかった。

 だけどやっぱり、これは私への罰だ。当たり前だ。しかも、まだ軽い罰だしね!

 それから数日が経った。

 私は輝魅くん宛ての日記を書く事にした。

 日記の内容は、輝魅くんとオーストラリアで再会した時の事を書いた。

 まあ、半分は本当で半分は嘘の内容かな?

 だって、記憶がない自分を書いたからね!

 そして、それを無名で輝魅くんの元に送った。

 それで、どうなるかとは思わなかったけど、そこに私が隠したメッセージを書いて置いたのだ。

 [まあ多分、っていうか絶対に気づく事はないだろうけどね!]
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