真実の愛を見つけたから婚約破棄をしたい?どうぞご自由になさってください。ところで公爵様、どうして私にかまうんですか?

ルー

文字の大きさ
9 / 17

しおりを挟む
「今日はリリアナに特別なプレゼントがあります!」

姉ユフェリアの一言にその場にいる全員が固まった。

リリアナにいたっては顔を青ざめて、震えている。

その様子を見たハルが見かねてユフェリアを諫めた。

「ユフェリア、リリアナが嫌がっているわ。そもそもあなたがプレゼントだなんて嫌な感じしかしないのよ。私たちがリリアナに送るプレゼントとは全く違うのよ。そこだけは理解してちょうだい!お願いだから。」

ハルの言葉にユフェリアは首を傾げた。

「大丈夫ですハル姉様!今回はちゃんとしたプレゼントを持ってきたのです!」

「・・・本当かしら。」

ユフェリア以外の皇女たちはそろってため息をついた。

「さ、リリアナ、これよ。開けてみて!」

ユフェリアはティーテーブルの下に置いておいたピンク色の箱を手に取るとそれをリリアナに渡した。

「非常識にも程があるわ・・・。」

ハルはそっぽを向く。

「お、お姉様?ま、まさかこの中に入っているのは・・・動物ですか?」

リリアナはぴくぴくと動く箱を見て顔をこわばらせた。

「いいえ、違うわ。」

ユフェリアの返事に意を決したリリアナが箱を開けた。

「き、きゃあああああああああ!!!!」

箱をあけ、中身を確認したリリアナは鼓膜が破れるのではないのかと思うほどの悲鳴をあげた。

箱を放り出し、一番年上の姉、ハルにしがみついた。

「ハル姉様!!」

リリアナにしがみつかれたハルはニコニコと笑っているユフェリアを睨みつけた。

「ユフェリア、どういうこと?」

不思議に思った他の皇女が箱を回収に向かう。

そして第二の被害が発生する。

「いやああああああああ!!!」

悲鳴を聞きつけた侍女たちが控室から走って来た。

尻もちをつき、ぶるぶると震えている第五皇女エレノアのもとに専属侍女が走っていく。

「エレノア様!!」

エレノア専属侍女は慌ててエレノアを支える。

「この箱は・・・?」

侍女の一人が転がっている箱に手をのばした。

「あ、待って!」

エレノアが止めようとしたが遅かった。

「ひいっ!!」

中身を見た侍女は顔を引き攣らせ後ずさった。

異常事態に気づいた護衛騎士がやって来る。

「何があったのですか?」

声をかけられた侍女は震えながら箱を指さした。

「あ、あの箱です・・・。」

箱にユフェリアよりという文字が書かれているのを見て、護衛騎士はまたか、というようにため息をついた。

「今回は何ですか?動物ですか?魔獣ですか?危険物ですか?」

さりげなく主に失礼なことを言いながら、護衛騎士は箱を拾った。

「・・・これは・・・。」

箱の中を見た護衛騎士はユフェリアを見て言った。

「この魔物の子は一体どこで見つけたのですか?」

「どこって、皇都郊外の森で見つけたのよ。」

ユフェリアは事もなげに言う。

護衛騎士は後ろからやって来た部下に箱を渡した。

「この魔物の子をすぐに森に戻して来い!」

「はっ。」

部下は箱を受け取ると走って行った。



――――――――――――――――――――――――――


皇室メンバーをまとめておきます

第一皇女ハル・フィルア・ルディスラ
第二皇女サクラ・フィルア・ルディスラ
第三皇女ユフェリア・フィルア・ルディスラ
第四皇女ミーア・フィルア・ルディスラ
第五皇女エレノア・フィルア・ルディスラ
第六皇女メイファ・フィルア・ルディスラ
第七皇女リリアナ・フィルア・ルディスラ
皇后シェリア・フィルア・ルディスラ
皇帝アイザック・フィルア・ルディスラ
第一皇子シスム・フィルア・ルディスラ
第一皇子妃サラサ・フィルア・ルディスラ
第二皇子シオン・フィルア・ルディスラ
第二皇子妃クラリス・フィルア・ルディスラ
第三皇子ルーカス・フィルア・ルディスラ
第四皇子ルキ・フィルア・ルディスラ
第五皇子レミ・フィルア・ルディスラ
第六皇子アレク・フィルア・ルディスラ
第一皇妃アイシャ・フィルア・ルディスラ
第二皇妃クリスティーナ・フィルア・ルディスラ
第三皇妃ハヴィエ・フィルア・ルディスラ
第四皇妃エミリア・フィルア・ルディスラ
第五皇妃セレナ・フィルア・ルディスラ



――――――――――――――――――――――――――――
魔獣・・・魔によって統率される悪しき存在。存在が確認されたら魔の封印が解けている可能性がある。
魔物・・・基本的に人間に危害は加えない。一部地域では守り神として崇め奉られている。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約者は嘘つき!私から捨ててあげますわ

あんり
恋愛
「マーティン様、今、わたくしと婚約破棄をなさりたいと、そうおっしゃいましたの?」 愛されていると信じていた婚約者から、突然の別れを告げられた侯爵令嬢のエリッサ。 理由も分からないまま社交界の噂に晒され、それでも彼女は涙を見せず、誇り高く微笑んでみせる。 ―――けれど本当は、あの別れの裏に“何か”がある気がしてならなかった。 そんな中、従兄である第二王子アダムが手を差し伸べる。 新たな婚約、近づく距離、揺れる心。 だがエリッサは知らない。 かつての婚約者が、自ら悪者になってまで隠した「真実」を。 捨てられた令嬢?いいえ違いますわ。 わたくしが、未来を選び直すの。 勘違いとすれ違いから始まる、切なくて優しい恋の物語。

妻よりも幼馴染が大事? なら、家と慰謝料はいただきます

佐藤 美奈
恋愛
公爵令嬢セリーヌは、隣国の王子ブラッドと政略結婚を果たし、幼い娘クロエを授かる。結婚後は夫の王領の離宮で暮らし、義王家とも程よい関係を保ち、領民に親しまれながら穏やかな日々を送っていた。 しかし数ヶ月前、ブラッドの幼馴染である伯爵令嬢エミリーが離縁され、娘アリスを連れて実家に戻ってきた。元は豊かな家柄だが、母子は生活に困っていた。 ブラッドは「昔から家族同然だ」として、エミリー母子を城に招き、衣装や馬車を手配し、催しにも同席させ、クロエとアリスを遊ばせるように勧めた。 セリーヌは王太子妃として堪えようとしたが、だんだんと不満が高まる。

婚約破棄されてしまいました。別にかまいませんけれども。

ココちゃん
恋愛
よくある婚約破棄モノです。 ざまぁあり、ピンク色のふわふわの髪の男爵令嬢ありなやつです。 短編ですので、サクッと読んでいただけると嬉しいです。 なろうに投稿したものを、少しだけ改稿して再投稿しています。  なろうでのタイトルは、「婚約破棄されました〜本当に宜しいのですね?」です。 どうぞよろしくお願いしますm(._.)m

[完結]離婚したいって泣くくらいなら、結婚する前に言ってくれ!

h.h
恋愛
「離婚させてくれぇ」「泣くな!」結婚してすぐにビルドは「離婚して」とフィーナに泣きついてきた。2人が生まれる前の母親同士の約束により結婚したけれど、好きな人ができたから別れたいって、それなら結婚する前に言え! あまりに情けなく自分勝手なビルドの姿に、とうとう堪忍袋の尾が切れた。「慰謝料を要求します」「それは困る!」「困るじゃねー!」

夫に愛想が尽きたので離婚します

しゃーりん
恋愛
次期侯爵のエステルは、3年前に結婚した夫マークとの離婚を決意した。 マークは優しいがお人好しで、度々エステルを困らせたが我慢の限界となった。 このままマークがそばに居れば侯爵家が馬鹿にされる。 夫を捨ててスッキリしたお話です。

幼馴染、幼馴染、そんなに彼女のことが大切ですか。――いいでしょう、ならば、婚約破棄をしましょう。~病弱な幼馴染の彼女は、実は……~

銀灰
恋愛
テリシアの婚約者セシルは、病弱だという幼馴染にばかりかまけていた。 自身で稼ぐこともせず、幼馴染を庇護するため、テシリアに金を無心する毎日を送るセシル。 そんな関係に限界を感じ、テリシアはセシルに婚約破棄を突き付けた。 テリシアに見捨てられたセシルは、てっきりその幼馴染と添い遂げると思われたが――。 その幼馴染は、道化のようなとんでもない秘密を抱えていた!? はたして、物語の結末は――?

次に貴方は、こう言うのでしょう?~婚約破棄を告げられた令嬢は、全て想定済みだった~

キョウキョウ
恋愛
「おまえとの婚約は破棄だ。俺は、彼女と一緒に生きていく」  アンセルム王子から婚約破棄を告げられたが、公爵令嬢のミレイユは微笑んだ。  睨むような視線を向けてくる婚約相手、彼の腕の中で震える子爵令嬢のディアヌ。怒りと軽蔑の視線を向けてくる王子の取り巻き達。  婚約者の座を奪われ、冤罪をかけられようとしているミレイユ。だけど彼女は、全く慌てていなかった。  なぜなら、かつて愛していたアンセルム王子の考えを正しく理解して、こうなることを予測していたから。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

婚約破棄?どうぞ私がいなくなったことを後悔してください

ちょこ
恋愛
「おい! この婚約は破棄だ!」 そう、私を突き付けたのはこの国の第二王子であるルーシュである。 しかし、私の婚約者であるルーシュは私の返事など聞かずにただ一方的に婚約を破棄してきたのである。 「おい! 返事をしろ! 聞こえないのか?」 聞こえないわけがない。けれども私は彼に返事をするつもりはなかった。私は何も言わない。否、何も言えないのだ。だって私は彼のことを何も知らないからだ。だから、返事ができないのである。 そんな私が反応を示さなかったのが面白くなかったのかルーシュは私を睨みつけて、さらに罵声を浴びせてきた。 「返事をしろと言っている! 聞こえているんだろ! おい!」 そんな暴言を吐いてくるルーシュに私は何も言えずにいた。けれども彼が次に発した言葉により私は反射的に彼に言い返してしまうのである。 「聞こえているわ! その反応を見てルーシュは驚いたのかキョトンとした顔をしていた。しかしすぐにまた私に暴言を吐いてきた。 「聞こえているじゃないか! ならなぜ、返事をしなかった?」 「返事をしたかったわ! けれど、貴方の勢いに圧倒されてできなかっただけよ!」 そんな私の言葉にルーシュは益々驚いてしまったようだった。そのルーシュの顔を見て私は少し笑ってしまった。 「何笑っているんだ? 俺を馬鹿にしたつもりか!?」 そんなつもりは無いと私は彼に否定するが彼は聞く耳を持たないといった様子だった。そんな彼に対して私はある質問をした。それは今私が最も知りたい質問である。 「それより、この婚約破棄の理由は何かしら? 私は貴方に何かした覚えはないのだけれども」 そんな私の疑問にルーシュはさも当然といった様子で答えたのである。 「そんな理由など決まっているだろ! お前が俺よりも優秀な人材を捕まえたからに決まっている!」 そう言って彼は指をさした。その指が指し示している先には私がいた。一瞬なんのことか分からなかったが、少ししてからそのことに気づいた私はまさかと思った。 「そんな理由で!?だってその優秀な人材と言うのはまさか、彼なの!?」 そう言って私が指を指した方向にはあの眼鏡を掛けた彼がいた。すると彼は頭を下げてこう言ったのだ。 「はい、お嬢様に拾っていただきたくこちらに来ました」 彼の名前はリビン・ボタスキー。ボタスキー伯爵家の次男である。そして何を隠そう、私が暇つぶしでやっていたゲームの攻略対象であった人物だ。 「あら? そんな理由で私を追い出したと言うの? 随分と小さい器をお持ちなのね」 「なんだと!? お前は自分の立場が分かっていないのか?」 彼は私が何を言っているのか理解出来ていない様子だった。まぁ、それも仕方がないだろう。

処理中です...