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「今日はリリアナに特別なプレゼントがあります!」
姉ユフェリアの一言にその場にいる全員が固まった。
リリアナにいたっては顔を青ざめて、震えている。
その様子を見たハルが見かねてユフェリアを諫めた。
「ユフェリア、リリアナが嫌がっているわ。そもそもあなたがプレゼントだなんて嫌な感じしかしないのよ。私たちがリリアナに送るプレゼントとは全く違うのよ。そこだけは理解してちょうだい!お願いだから。」
ハルの言葉にユフェリアは首を傾げた。
「大丈夫ですハル姉様!今回はちゃんとしたプレゼントを持ってきたのです!」
「・・・本当かしら。」
ユフェリア以外の皇女たちはそろってため息をついた。
「さ、リリアナ、これよ。開けてみて!」
ユフェリアはティーテーブルの下に置いておいたピンク色の箱を手に取るとそれをリリアナに渡した。
「非常識にも程があるわ・・・。」
ハルはそっぽを向く。
「お、お姉様?ま、まさかこの中に入っているのは・・・動物ですか?」
リリアナはぴくぴくと動く箱を見て顔をこわばらせた。
「いいえ、違うわ。」
ユフェリアの返事に意を決したリリアナが箱を開けた。
「き、きゃあああああああああ!!!!」
箱をあけ、中身を確認したリリアナは鼓膜が破れるのではないのかと思うほどの悲鳴をあげた。
箱を放り出し、一番年上の姉、ハルにしがみついた。
「ハル姉様!!」
リリアナにしがみつかれたハルはニコニコと笑っているユフェリアを睨みつけた。
「ユフェリア、どういうこと?」
不思議に思った他の皇女が箱を回収に向かう。
そして第二の被害が発生する。
「いやああああああああ!!!」
悲鳴を聞きつけた侍女たちが控室から走って来た。
尻もちをつき、ぶるぶると震えている第五皇女エレノアのもとに専属侍女が走っていく。
「エレノア様!!」
エレノア専属侍女は慌ててエレノアを支える。
「この箱は・・・?」
侍女の一人が転がっている箱に手をのばした。
「あ、待って!」
エレノアが止めようとしたが遅かった。
「ひいっ!!」
中身を見た侍女は顔を引き攣らせ後ずさった。
異常事態に気づいた護衛騎士がやって来る。
「何があったのですか?」
声をかけられた侍女は震えながら箱を指さした。
「あ、あの箱です・・・。」
箱にユフェリアよりという文字が書かれているのを見て、護衛騎士はまたか、というようにため息をついた。
「今回は何ですか?動物ですか?魔獣ですか?危険物ですか?」
さりげなく主に失礼なことを言いながら、護衛騎士は箱を拾った。
「・・・これは・・・。」
箱の中を見た護衛騎士はユフェリアを見て言った。
「この魔物の子は一体どこで見つけたのですか?」
「どこって、皇都郊外の森で見つけたのよ。」
ユフェリアは事もなげに言う。
護衛騎士は後ろからやって来た部下に箱を渡した。
「この魔物の子をすぐに森に戻して来い!」
「はっ。」
部下は箱を受け取ると走って行った。
――――――――――――――――――――――――――
皇室メンバーをまとめておきます
第一皇女ハル・フィルア・ルディスラ
第二皇女サクラ・フィルア・ルディスラ
第三皇女ユフェリア・フィルア・ルディスラ
第四皇女ミーア・フィルア・ルディスラ
第五皇女エレノア・フィルア・ルディスラ
第六皇女メイファ・フィルア・ルディスラ
第七皇女リリアナ・フィルア・ルディスラ
皇后シェリア・フィルア・ルディスラ
皇帝アイザック・フィルア・ルディスラ
第一皇子シスム・フィルア・ルディスラ
第一皇子妃サラサ・フィルア・ルディスラ
第二皇子シオン・フィルア・ルディスラ
第二皇子妃クラリス・フィルア・ルディスラ
第三皇子ルーカス・フィルア・ルディスラ
第四皇子ルキ・フィルア・ルディスラ
第五皇子レミ・フィルア・ルディスラ
第六皇子アレク・フィルア・ルディスラ
第一皇妃アイシャ・フィルア・ルディスラ
第二皇妃クリスティーナ・フィルア・ルディスラ
第三皇妃ハヴィエ・フィルア・ルディスラ
第四皇妃エミリア・フィルア・ルディスラ
第五皇妃セレナ・フィルア・ルディスラ
――――――――――――――――――――――――――――
魔獣・・・魔によって統率される悪しき存在。存在が確認されたら魔の封印が解けている可能性がある。
魔物・・・基本的に人間に危害は加えない。一部地域では守り神として崇め奉られている。
姉ユフェリアの一言にその場にいる全員が固まった。
リリアナにいたっては顔を青ざめて、震えている。
その様子を見たハルが見かねてユフェリアを諫めた。
「ユフェリア、リリアナが嫌がっているわ。そもそもあなたがプレゼントだなんて嫌な感じしかしないのよ。私たちがリリアナに送るプレゼントとは全く違うのよ。そこだけは理解してちょうだい!お願いだから。」
ハルの言葉にユフェリアは首を傾げた。
「大丈夫ですハル姉様!今回はちゃんとしたプレゼントを持ってきたのです!」
「・・・本当かしら。」
ユフェリア以外の皇女たちはそろってため息をついた。
「さ、リリアナ、これよ。開けてみて!」
ユフェリアはティーテーブルの下に置いておいたピンク色の箱を手に取るとそれをリリアナに渡した。
「非常識にも程があるわ・・・。」
ハルはそっぽを向く。
「お、お姉様?ま、まさかこの中に入っているのは・・・動物ですか?」
リリアナはぴくぴくと動く箱を見て顔をこわばらせた。
「いいえ、違うわ。」
ユフェリアの返事に意を決したリリアナが箱を開けた。
「き、きゃあああああああああ!!!!」
箱をあけ、中身を確認したリリアナは鼓膜が破れるのではないのかと思うほどの悲鳴をあげた。
箱を放り出し、一番年上の姉、ハルにしがみついた。
「ハル姉様!!」
リリアナにしがみつかれたハルはニコニコと笑っているユフェリアを睨みつけた。
「ユフェリア、どういうこと?」
不思議に思った他の皇女が箱を回収に向かう。
そして第二の被害が発生する。
「いやああああああああ!!!」
悲鳴を聞きつけた侍女たちが控室から走って来た。
尻もちをつき、ぶるぶると震えている第五皇女エレノアのもとに専属侍女が走っていく。
「エレノア様!!」
エレノア専属侍女は慌ててエレノアを支える。
「この箱は・・・?」
侍女の一人が転がっている箱に手をのばした。
「あ、待って!」
エレノアが止めようとしたが遅かった。
「ひいっ!!」
中身を見た侍女は顔を引き攣らせ後ずさった。
異常事態に気づいた護衛騎士がやって来る。
「何があったのですか?」
声をかけられた侍女は震えながら箱を指さした。
「あ、あの箱です・・・。」
箱にユフェリアよりという文字が書かれているのを見て、護衛騎士はまたか、というようにため息をついた。
「今回は何ですか?動物ですか?魔獣ですか?危険物ですか?」
さりげなく主に失礼なことを言いながら、護衛騎士は箱を拾った。
「・・・これは・・・。」
箱の中を見た護衛騎士はユフェリアを見て言った。
「この魔物の子は一体どこで見つけたのですか?」
「どこって、皇都郊外の森で見つけたのよ。」
ユフェリアは事もなげに言う。
護衛騎士は後ろからやって来た部下に箱を渡した。
「この魔物の子をすぐに森に戻して来い!」
「はっ。」
部下は箱を受け取ると走って行った。
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皇室メンバーをまとめておきます
第一皇女ハル・フィルア・ルディスラ
第二皇女サクラ・フィルア・ルディスラ
第三皇女ユフェリア・フィルア・ルディスラ
第四皇女ミーア・フィルア・ルディスラ
第五皇女エレノア・フィルア・ルディスラ
第六皇女メイファ・フィルア・ルディスラ
第七皇女リリアナ・フィルア・ルディスラ
皇后シェリア・フィルア・ルディスラ
皇帝アイザック・フィルア・ルディスラ
第一皇子シスム・フィルア・ルディスラ
第一皇子妃サラサ・フィルア・ルディスラ
第二皇子シオン・フィルア・ルディスラ
第二皇子妃クラリス・フィルア・ルディスラ
第三皇子ルーカス・フィルア・ルディスラ
第四皇子ルキ・フィルア・ルディスラ
第五皇子レミ・フィルア・ルディスラ
第六皇子アレク・フィルア・ルディスラ
第一皇妃アイシャ・フィルア・ルディスラ
第二皇妃クリスティーナ・フィルア・ルディスラ
第三皇妃ハヴィエ・フィルア・ルディスラ
第四皇妃エミリア・フィルア・ルディスラ
第五皇妃セレナ・フィルア・ルディスラ
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魔獣・・・魔によって統率される悪しき存在。存在が確認されたら魔の封印が解けている可能性がある。
魔物・・・基本的に人間に危害は加えない。一部地域では守り神として崇め奉られている。
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