54 / 55
第二章 異世界交流と地球人たちと邪神討伐
#51 エピローグ 違法奴隷殲滅戦②
しおりを挟む
~~~~ドストル商会side~~~~
「何だと!! 断られたのか!?」
ワシの名はドストル、『ドストル商会』の会長だ。
我が商会はザウス帝国でも五本の指に入るほどの規模だ。
ワシは商会を立ち上げてからは儲かるものなら何でも扱ってきた。
武器、嗜好品、日用品から果ては奴隷までも・・・・。
最も儲かっているのは違法奴隷だがこれは公に利益を発表出来ない、それでも五本の指に入るのだから、実際の売上を考えればザウス帝国1の商会と言っても良いだろう。
だが最近は顧客だった貴族の大半が前の『邪神戦争』で戦死したり、没落したりで違法奴隷の売買にも陰りが見え始めた。
まだまだ貴族や騎士の人脈もあるが、新規に顧客を得る為に、最近出来た『迷宮国家』にも渡りをつける為、ワシの右腕を送ってみたが、その返答が『断る』だった。
あそこの役人のトップはかつてトリカールを牛耳っていたマフィア『ケイオス』のボス、ランドだ。
少し前に捕まって、犯罪奴隷として働かされているらしい。
主に用心棒や、荒事で街を牛耳っていたらしく、違法奴隷や薬物の噂は聞かなかったが、奴隷からの解放を条件にすればこちらに靡くと思ったのだが・・・。
「犯罪奴隷からの解放は言ったのか?」
「はい、ですが「そんなものはいらない」と簡単に断られました」
「馬鹿な! 犯罪奴隷が自分達で身請けするには莫大な金と雇い主からの承認がいるんだぞ」
「それと・・・」
「なんだ?」
「その、違法奴隷からは足を洗った方が良い、と言われました」
「は?」
「それがランドが言うには「お前らは既にタツキ様の怒りを買っている」らしいです」
「なんだそのタツキとは?」
「分かりません、詳しく聞くことは出来ませんでした」
『バタンッ!』
扉が乱暴に開かれ、警備主任が駆け込んできた。
「騒々しい!! 何事だ!」
「大変です! 奴隷倉庫が何者かの襲撃を受けました!」
「何だと? 警備のものは何をしていた!」
「それが・・・部下たちは皆殺されていました、中の奴隷は全て逃げたと思われます!」
「何だと!? 騎士団が来ても対抗出来るだけ居ただろう」
「はい、手練れの者30名が警備にあたっておりましたが、突然連絡がとれなくなり確認に行ったところ全員が死んでいました」
「馬鹿な・・・1時間毎に連絡していたはずだ、そんなに短時間でやられたのか?」
「はい、しかも全員がミイラのように干からびて死んでおりました、恐らく相手は1人だと思われます」
『トン、ドスン』
そういうと警備主任は、突然背後に現れた執事?のような男に倒された。
「き、貴様何者だ!」
「初めまして、私はザウスと申します、迷宮国家にてタツキ様、テルミーナ様に仕える執事でございます」
ザウスとやらは、そう言うと綺麗な礼をして話始めた。
「この度は違法奴隷組織の殲滅を主に命ぜられた為、やって参りました、『ドストル商会』会長のドストル、それとその右腕ラインですね、それでは捕縛させてもらいます」
「ふざけるな! 誰かこいつを捕まえろ!」
「無駄ですよ、全員眠って貰いましたから」
「なっ!」
そしてワシの意識はそこで途絶えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~ザウスside~~~~
「もう終わっちゃったんですか? 流石ザウスさんですね」
「ミカエラですか、そちらも問題ないようですね」
「はい、倉庫にいた奴隷はうちのお屋敷に向かわせました、冒険者に護衛してもらってますから大丈夫でしょう」
「それにしても全員の血を抜いたのですか? やりすぎでしょう」
「無関係の人間には何もかもしてませんから、それに血は飲んでませんよ」
「そういえば貴女は自ら魔術と儀式で成った『真祖』の吸血鬼でしたね、血を扱うのはお手の物ですか」
「何言ってるんですか、ザウスさんこそ武術を極めに極めて『仙人』に成ったとか意味不明ですよ」
「昔の話ですよ、そう言えば最近は血を飲みたがりませんね? 血の渇望は無いのですか?」
「・・・タツキさんの血って凄く美味しいんです」
「まさか飲んだんですか?」
「はい、タツキさんは一度寝ると全然起きないんですよ、試しに飲んでみたら凄く美味しいんです」
「確か血を飲むと性欲も抑えられなくなりませんでしたか? まさかタツキ様を襲ったんですか?」
「それが・・・余りに美味しくて、そのまま満たされて果てちゃいました(照)」
「そ、そうですか(呆)」
「あの血を飲んだらその辺の人の血なんてもう飲めません、もう魔力がたっぷりで、複雑な味わいで、表現出来る言葉が見つからないんです」
「・・・まぁそれはいいとして、後はこの国の衛兵に任せましょう、今頃タツキ様が後ろ楯も潰してるでしょうし、国王にも話を通してますからね」
「それにどれだけ飲んでも起きないんですよ、だからもう止まらなくて」
「ミカエラ、行きますよ(怒)」
「はい、分かりました」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~カスタールside~~~~
「侵入者だと? 何処のもんだ? 人数は?」
「侵入者は1人なんですが、外から弓で援護されているようで詳しい人数は不明です、あと所属は不明です」
「1人だと? そんなもん、さっさと片付けろ、弓の野郎も早く手勢を率いて殺ってこいや」
「それが・・・外に出たとたん射ぬかれます、もう10人以上殺られました、侵入者も獣人なんですが恐ろしく強いようで」
「冒険者崩れの用心棒が居んだろうが! とっとと向かわせろや」
「もう殺られました」
「はぁ?」
『ドカンッ!ドカンッ!』
「ぎゃぁ!」「ぐわっ!」
俺が呆れていると、壁を貫通した矢が目の前の部下2人を射ぬいた、つーか何だよ壁を貫通ってよ! 逃げ場無しかよ!
「お前が『カスタール』のボスか?」
振り向くと、槍を担いだ狼の獣人がこちらに向かって来ていやがる。
「お前らは何処のもんだ? 誰に喧嘩を売ってるのか分かってんのか?」
「・・・そうだな、一応名乗るか、俺たちは『迷宮国家タツキ』の君主、タツキ殿が配下グレイ」
「そして私も同じくタツキ殿が配下クレア、主の命により『カスタール』の殲滅に来たの」
いつの間にかもう1人、弓を携えた獣人が現れやがった。
「俺らの後ろに誰が居るか分かってんのか? あぁん!」
「もちろん分かっている、そっちも対処済みだ、ではさようなら」
『ドスンッ!』
「畜生・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~グレイside~~~~
「こいつを衛兵につき出して終わりか、後は他に奴隷が居ないか確認しよう」
「そうね、それにしてもタツキの作った弓は凄いわね、強度もそうだけど、魔力の通りが段違いよ、お陰で狙撃が簡単、誘導も出来るし何より威力が段違い、全力で射ったらどうなるか分からないわね」
「それを言うならこの槍も凄いぞ、軽く試したがどれだけ魔力を込めても限界が無い、それに伸ばしたりも出来るしな」
「もう鍛冶の腕はジルベルトさんに並ぶわね」
「そうだな、さて、早く用事を済ませて屋敷に帰ろう」
「そうしましょう」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~テルミーナside~~~~
「ねぇジル? どうやって攻める? 魔法でまとめてぶっ飛ばす?」
「それは駄目じゃろう、あの屋敷には何も知らない使用人もおるしの、ワシは正面から行きますのでテルミーナ様は援護をお願い出来ますかのぅ?」
「オッケー!」
「それと無関係の者は殺さないようにせんとな」
「分かったよ!」
「では行きますか」
そのまま屋敷に向かっていき、邪魔する私兵たちは軽く薙ぎ払って突き進む。
「ねぇジル、何で柄で倒すの? 鎚は使わないの?」
『ゴゴンッ! ゴンッ!』
「鎚の部分だと手加減出来んからのぅ」
『ドッカン!』
「何で門じゃなくて壁に穴開けるの?」
「タツキの作った大鎚の性能を見たくてのぅ、人で試しても分からんのじゃ」
「それでどうだったの?」
「鍛冶の腕はワシと同じかそれ以上じゃ、ここまで成長しているとは嬉しいのぅ」
『ドッカーーーン!』
『ゴンッ!ゴンッ!ゴンッ!』
「そろそろ着きそうだね」
「逃げてないといいのじゃが」
「大丈夫だよ、ちゃんとこの屋敷全体に結界張ってあるから」
「それなら安心じゃ、どっこいしょっと!」
『ドッカーーーン!!』
「き、貴様ら! ここはムスカル伯爵の屋敷だぞ! 何のつもりだ!」
「ちゃんと知ってるよ、貴方は誰なの?」
「ムスカル伯爵私兵団長、トマス・ヘンドリクソンだ、貴様ら不敬罪で死罪だぞ!」
「五月蝿いのぅ、ほれ!」
『ゴゴンッ!』「ぐぎゃぁ」
「伯爵とやらは何処に居るのかのぅ?」
『バンッ!』
「逆賊どもめ! ここが貴様らの墓場だ! 全員かかれ!」
後ろの扉から騎士数人と太って偉そうなやつが入ってきた。
「やっと出て来おったか」
「火炎弾×10!!」
『ボカンッ!ボカンッ!ボカンッ!』
「「「「「ぎゃぁぁぁ」」」」」
「・・・・テルミーナ様、見も蓋もないですじゃ(汗)」
「だってもう飽きたよ、全然歯応え無いしつまんない、早く帰ってタッチャンとイチャイチャしたいんだもん」
「・・・では捕縛は外に控えている王国軍に任せて帰りますぞ」
「やった~、じゃあ『ゲート』で帰ろう!」
「一応説明してからにしましょう、少し待ってて下され」
「は~い」
「何だと!! 断られたのか!?」
ワシの名はドストル、『ドストル商会』の会長だ。
我が商会はザウス帝国でも五本の指に入るほどの規模だ。
ワシは商会を立ち上げてからは儲かるものなら何でも扱ってきた。
武器、嗜好品、日用品から果ては奴隷までも・・・・。
最も儲かっているのは違法奴隷だがこれは公に利益を発表出来ない、それでも五本の指に入るのだから、実際の売上を考えればザウス帝国1の商会と言っても良いだろう。
だが最近は顧客だった貴族の大半が前の『邪神戦争』で戦死したり、没落したりで違法奴隷の売買にも陰りが見え始めた。
まだまだ貴族や騎士の人脈もあるが、新規に顧客を得る為に、最近出来た『迷宮国家』にも渡りをつける為、ワシの右腕を送ってみたが、その返答が『断る』だった。
あそこの役人のトップはかつてトリカールを牛耳っていたマフィア『ケイオス』のボス、ランドだ。
少し前に捕まって、犯罪奴隷として働かされているらしい。
主に用心棒や、荒事で街を牛耳っていたらしく、違法奴隷や薬物の噂は聞かなかったが、奴隷からの解放を条件にすればこちらに靡くと思ったのだが・・・。
「犯罪奴隷からの解放は言ったのか?」
「はい、ですが「そんなものはいらない」と簡単に断られました」
「馬鹿な! 犯罪奴隷が自分達で身請けするには莫大な金と雇い主からの承認がいるんだぞ」
「それと・・・」
「なんだ?」
「その、違法奴隷からは足を洗った方が良い、と言われました」
「は?」
「それがランドが言うには「お前らは既にタツキ様の怒りを買っている」らしいです」
「なんだそのタツキとは?」
「分かりません、詳しく聞くことは出来ませんでした」
『バタンッ!』
扉が乱暴に開かれ、警備主任が駆け込んできた。
「騒々しい!! 何事だ!」
「大変です! 奴隷倉庫が何者かの襲撃を受けました!」
「何だと? 警備のものは何をしていた!」
「それが・・・部下たちは皆殺されていました、中の奴隷は全て逃げたと思われます!」
「何だと!? 騎士団が来ても対抗出来るだけ居ただろう」
「はい、手練れの者30名が警備にあたっておりましたが、突然連絡がとれなくなり確認に行ったところ全員が死んでいました」
「馬鹿な・・・1時間毎に連絡していたはずだ、そんなに短時間でやられたのか?」
「はい、しかも全員がミイラのように干からびて死んでおりました、恐らく相手は1人だと思われます」
『トン、ドスン』
そういうと警備主任は、突然背後に現れた執事?のような男に倒された。
「き、貴様何者だ!」
「初めまして、私はザウスと申します、迷宮国家にてタツキ様、テルミーナ様に仕える執事でございます」
ザウスとやらは、そう言うと綺麗な礼をして話始めた。
「この度は違法奴隷組織の殲滅を主に命ぜられた為、やって参りました、『ドストル商会』会長のドストル、それとその右腕ラインですね、それでは捕縛させてもらいます」
「ふざけるな! 誰かこいつを捕まえろ!」
「無駄ですよ、全員眠って貰いましたから」
「なっ!」
そしてワシの意識はそこで途絶えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~ザウスside~~~~
「もう終わっちゃったんですか? 流石ザウスさんですね」
「ミカエラですか、そちらも問題ないようですね」
「はい、倉庫にいた奴隷はうちのお屋敷に向かわせました、冒険者に護衛してもらってますから大丈夫でしょう」
「それにしても全員の血を抜いたのですか? やりすぎでしょう」
「無関係の人間には何もかもしてませんから、それに血は飲んでませんよ」
「そういえば貴女は自ら魔術と儀式で成った『真祖』の吸血鬼でしたね、血を扱うのはお手の物ですか」
「何言ってるんですか、ザウスさんこそ武術を極めに極めて『仙人』に成ったとか意味不明ですよ」
「昔の話ですよ、そう言えば最近は血を飲みたがりませんね? 血の渇望は無いのですか?」
「・・・タツキさんの血って凄く美味しいんです」
「まさか飲んだんですか?」
「はい、タツキさんは一度寝ると全然起きないんですよ、試しに飲んでみたら凄く美味しいんです」
「確か血を飲むと性欲も抑えられなくなりませんでしたか? まさかタツキ様を襲ったんですか?」
「それが・・・余りに美味しくて、そのまま満たされて果てちゃいました(照)」
「そ、そうですか(呆)」
「あの血を飲んだらその辺の人の血なんてもう飲めません、もう魔力がたっぷりで、複雑な味わいで、表現出来る言葉が見つからないんです」
「・・・まぁそれはいいとして、後はこの国の衛兵に任せましょう、今頃タツキ様が後ろ楯も潰してるでしょうし、国王にも話を通してますからね」
「それにどれだけ飲んでも起きないんですよ、だからもう止まらなくて」
「ミカエラ、行きますよ(怒)」
「はい、分かりました」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~カスタールside~~~~
「侵入者だと? 何処のもんだ? 人数は?」
「侵入者は1人なんですが、外から弓で援護されているようで詳しい人数は不明です、あと所属は不明です」
「1人だと? そんなもん、さっさと片付けろ、弓の野郎も早く手勢を率いて殺ってこいや」
「それが・・・外に出たとたん射ぬかれます、もう10人以上殺られました、侵入者も獣人なんですが恐ろしく強いようで」
「冒険者崩れの用心棒が居んだろうが! とっとと向かわせろや」
「もう殺られました」
「はぁ?」
『ドカンッ!ドカンッ!』
「ぎゃぁ!」「ぐわっ!」
俺が呆れていると、壁を貫通した矢が目の前の部下2人を射ぬいた、つーか何だよ壁を貫通ってよ! 逃げ場無しかよ!
「お前が『カスタール』のボスか?」
振り向くと、槍を担いだ狼の獣人がこちらに向かって来ていやがる。
「お前らは何処のもんだ? 誰に喧嘩を売ってるのか分かってんのか?」
「・・・そうだな、一応名乗るか、俺たちは『迷宮国家タツキ』の君主、タツキ殿が配下グレイ」
「そして私も同じくタツキ殿が配下クレア、主の命により『カスタール』の殲滅に来たの」
いつの間にかもう1人、弓を携えた獣人が現れやがった。
「俺らの後ろに誰が居るか分かってんのか? あぁん!」
「もちろん分かっている、そっちも対処済みだ、ではさようなら」
『ドスンッ!』
「畜生・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~グレイside~~~~
「こいつを衛兵につき出して終わりか、後は他に奴隷が居ないか確認しよう」
「そうね、それにしてもタツキの作った弓は凄いわね、強度もそうだけど、魔力の通りが段違いよ、お陰で狙撃が簡単、誘導も出来るし何より威力が段違い、全力で射ったらどうなるか分からないわね」
「それを言うならこの槍も凄いぞ、軽く試したがどれだけ魔力を込めても限界が無い、それに伸ばしたりも出来るしな」
「もう鍛冶の腕はジルベルトさんに並ぶわね」
「そうだな、さて、早く用事を済ませて屋敷に帰ろう」
「そうしましょう」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
~~~~テルミーナside~~~~
「ねぇジル? どうやって攻める? 魔法でまとめてぶっ飛ばす?」
「それは駄目じゃろう、あの屋敷には何も知らない使用人もおるしの、ワシは正面から行きますのでテルミーナ様は援護をお願い出来ますかのぅ?」
「オッケー!」
「それと無関係の者は殺さないようにせんとな」
「分かったよ!」
「では行きますか」
そのまま屋敷に向かっていき、邪魔する私兵たちは軽く薙ぎ払って突き進む。
「ねぇジル、何で柄で倒すの? 鎚は使わないの?」
『ゴゴンッ! ゴンッ!』
「鎚の部分だと手加減出来んからのぅ」
『ドッカン!』
「何で門じゃなくて壁に穴開けるの?」
「タツキの作った大鎚の性能を見たくてのぅ、人で試しても分からんのじゃ」
「それでどうだったの?」
「鍛冶の腕はワシと同じかそれ以上じゃ、ここまで成長しているとは嬉しいのぅ」
『ドッカーーーン!』
『ゴンッ!ゴンッ!ゴンッ!』
「そろそろ着きそうだね」
「逃げてないといいのじゃが」
「大丈夫だよ、ちゃんとこの屋敷全体に結界張ってあるから」
「それなら安心じゃ、どっこいしょっと!」
『ドッカーーーン!!』
「き、貴様ら! ここはムスカル伯爵の屋敷だぞ! 何のつもりだ!」
「ちゃんと知ってるよ、貴方は誰なの?」
「ムスカル伯爵私兵団長、トマス・ヘンドリクソンだ、貴様ら不敬罪で死罪だぞ!」
「五月蝿いのぅ、ほれ!」
『ゴゴンッ!』「ぐぎゃぁ」
「伯爵とやらは何処に居るのかのぅ?」
『バンッ!』
「逆賊どもめ! ここが貴様らの墓場だ! 全員かかれ!」
後ろの扉から騎士数人と太って偉そうなやつが入ってきた。
「やっと出て来おったか」
「火炎弾×10!!」
『ボカンッ!ボカンッ!ボカンッ!』
「「「「「ぎゃぁぁぁ」」」」」
「・・・・テルミーナ様、見も蓋もないですじゃ(汗)」
「だってもう飽きたよ、全然歯応え無いしつまんない、早く帰ってタッチャンとイチャイチャしたいんだもん」
「・・・では捕縛は外に控えている王国軍に任せて帰りますぞ」
「やった~、じゃあ『ゲート』で帰ろう!」
「一応説明してからにしましょう、少し待ってて下され」
「は~い」
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。
大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。
そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。
しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。
戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。
「面白いじゃん?」
アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる