夢幻廻廊の国

赤麦雅屋

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夢幻に繋がる廊は廻る

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     夢と幻を支柱とする朧気な世界
     戦いの歴史は果て無き廻廊の如く
     この国は何故に此処に在るのだろう
     誰かが遺した詩の断篇を刻む
 


       追憶は愛しく脆い
       虚妄は清く醜い
       血書は厳しく罪深い
       手枷は等しくみすぼらしい
       狂乱は気高く汚らわしい
       蛮語は賢く薄い
       無碍は尊く愚かしい
       流浪は誇らしく儚い



   幕間に抜け落ちた言の葉は何も伝えられない
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