夢幻廻廊の国

赤麦雅屋

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狂乱と蛮語

名剣の舞台裏

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       抜け落ちた↓言の葉


       蛮人の国 異郷の邦
       其の文明は 受け継がれざる
       蛮勇を以て 正義を掲げ
       剛勇を狩りて 正義と見做す
 
       戦いこそが 我が誉なり
       戦いこそが 我が至上なり
       全ては神の お導きなり
       全ては汝の 心のままに
 
       煉獄の業火 焚くのは誰か
       其の裏庭に 焚くのは君か
       太古の伝承 神話の時代
       救世主なる 英雄の故郷
 
       彼は焔を ゆりかごとする
       然る一族が 其の身を捧げ
       焔を纏いて 標と為りて
       英雄を喚び 大地に刻む
 
       踊る火焔は 人名あらず
       踊る身体は 人名成らず
       肉体は奴隷 魂の傀儡
       誰かが騙り 供物と語る
 
       刻むは晩かれ 滅私の定め
       ならば魂 流転を望もう
       焼失の果て 落とされる者
       生まれ出は 永遠の君
 
       深紅の翼 羽音は竪琴
       深紅の剣 華美の象徴
       赤い鳥とは 友の契りを
       銀色に触れ 世を救わんと
 
       聡明な王を 屠ること
       暗愚なる王の 墓前にて
       佇む少女に 微笑むか
       竪琴に触れ 世を紡ぐこと 
 
       蛮族の王は 聡明故に
       蛮人の声は 王を拒んだ
       女神が彼らに 託す歌声
       拒む断罪 和睦決壊
 
     
 
        【蒔いて揺れるは華の庭】
            ↓

 
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