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暗転 4.
高札を立てたり、ビラを配布したり。情報「紙」というか「誌」というか、グルメだの観光だの為政者の行動の紹介だの、元の世界で言う新聞や雑誌をいっしょくたにしたようなものはなんとアルバにもしっかりと存在して、そちらへ「当局の公式発表」として掲載をさせたりして、娘達の失踪事件は大々的に公表された。
街へ放った者からの報告では、失踪者それぞれの周辺では囁かれていて、「上つ方々はご存知なのか」との声も上がりかけていたらしい。
機先を制して大々的に公表し、「調査はもちろんしているが、各々行動には気をつけるように」とのお触れは実にタイムリーだったようで、街中の噂になるより先に情報公開をする、という夫達の判断は正しかったようだ。
公表の前日、議長にはわたしから事情を伝えた。
議長の娘が失踪していると聞いています、とは述べないまま、「看過できぬ数の女性が失踪している。注意喚起のためこのことを公開する」と、簡潔に伝えたところ、おとなしく頭を下げ、お聞き及びかと存じますが、と前置きしてから、
「我が娘も実は。……数日前から行方知れずでして」
憔悴、というほどではないが、一見してわかる程度にはやつれ、疲れた様子で議長は言った。
「じきに見つかるものと思っておりましたが、まるで。……まるで、手がかりもなく」
「議長殿の心中、お察しします」
断っておくが、リップサービスではない。
出会ったときからいけ好かない人物だし、失踪した娘はとんでもない人物だし、同情するほどわたしはお人よしではないが、さすがに「失踪者の家族」という観点で考えればこの程度の言葉は口をついて自然に出てくる。自分が陣頭指揮を執って探したいだろう、とも思う。
「街の警備にあたる者、我ら情報室。総力を挙げて調査し、救出を目指します」
「何卒。……姫将軍閣下、なにとぞ、よろしくお願い申し上げます」
この時、議長は顔を上げ、わたしをまっすぐに見つめながら、一言一言、ゆっくりと力をこめて言った。
わたしの心に、脳裏に刻み込もうとするかのように。
目は口程にものを言う。
議長の目を、わたしは同じく真っ直ぐ見返したが、その感情を正確に読み取ることは難しいと感じた。
憔悴、懇願。……そういったものが見て取れるかと思ったのだが、そうではない。
何も、読めないのだ。
もともと、彼はグラディウスに平伏するように忠誠を誓っている者ではない。
そこへきて、娘のことがあれば。その娘の想いを考えれば、わたしに対する憎しみや激情を想像したが、まったく、何も。
深淵、と言ってよい瞳。
──ああ、とわたしは思い出した。
線の細い、美しいあの娘。
父親とは似ても似つかないが、この瞳は見覚えがある。
心を映さない、感情をそぎ落とした瞳。
わたくしの想いは、わたくしだけのものですわ、と言い放った、あの時の瞳。
似ている。というより、同じ瞳。
親子なのだな、と実感する。
彼より高位で、さらにこの件でも調査の先頭に立つわたしへ向けるようなそれではない。不遜と言ってよい。
──すとん、と、そんな考えが胸に落ちてきた。
議長も、エイリス同様、ただの失踪者の家族、被害者ではないのかもしれない。
根拠は無いに等しいけれど。
わたしも、夫達も、オルギールでさえ、「なぜそう感じるのか」理論的な説明はできない。
肌感覚としか言いようがないのだ。
気のせいであってほしい。
……それでも、わたしは既にそのことを必然として覚悟していた、と思う。
***
隊商をしょっ引いたものの、盛大に悪態をつく者どもと、多量の荷駄を押収しただけ。
女性達の行方はわからないまま、あっという間に数週間が経過した。
はかばかしい情報は得られない日が続く中。
恐れていた民の声がちらほらと聞こえ始める。
いい話もわるい話も、とにかく収集した街の声はもれなく私に聞かせてほしい、と言ってあったから、ほぼほぼタイムラグ無しで市井の声は常にわたしに届いていると信じているが、最近は悪意ある言葉がちらほらと寄せられるようになってきた。
いわく、
──捜査に進展がない。
──姫将軍は同じ女性として何をしているのか。失踪した女性が心配ではないのか。
これらはまだましな方で、ずいぶんと悪意ある憶測に満ちた声まで耳に入ってくる。
──アサド議長のご令嬢が失踪しているがゆえに、あえてぬるい捜査をしているのではないか。
──ご令嬢もアサド家も。グラディウスにとって邪魔でしかない。
──そういえば。他の失踪したご令嬢方も、皆様アサド家のご令嬢のお仲間だったそうで。
「グラディウスは。……御方様は探す気がないのでは、と。……ひええ!」
街からの定例報告を受けていたところ、報告者は最後にヘンな声を上げた。
わたしの斜め後ろから、「もう一度言ってみろ」と、剣呑な声が聞こえてくる。
見なくてもわかる。わたしを悪く言われて、アルフが激怒しているのだ。
アルフ、控えて、と、振り返らずに小声で言ってから、わたしは報告者に笑顔を向けた。
「ご苦労様。なんでも伝えてほしいといつもお願いしているから。……助かっている」
「おそれ、いります……」
報告者は消え入りそうな声でもごもご呟き、アルフの方をそっとうかがいつつも、勇敢なことにもう一度「御方様」と言った。
「何?まだ何かあればなんでも教えて」
「おそれながら。……御方様やグラディウスをあれこれ言う者は、まだ数は多くはございません。が、中にはかなり激しい口調で糾弾する者もいるようで。……御方様が街へ出られる折は、十二分に身辺をご注意をされたほうがよいかと」
身の危険があるほど、悪評が増えてきたのか。
そこまで罵られるほどのことは、わたしは何もしていないと思うのだけれど。
何もしていない、できていない、という非難だけならともかく、「探す気がない」とは。
ショックを受けるほど弱くはないが、気分が悪いのは確かだ。
不規則発言は慎むよう窘めたから、今は発言を必死で我慢しているようだけれど、アルフの怒りのオーラで背中が痛いくらい。
「ありがとう。そんなに街へは行かないけれどね。気をつける」
「差し出がましいことながら……」
「ありがとう」
報告者は彼で終わりだ。
退室させると、わたしはすぐにアルフを振り返った。
思った通り、長い黒髪が逆立ちそうなほど怒り狂っている。
「なんなんだ、誰が言ってんだ、あんなこと!?」
ぶっ殺してやる、と、久しぶりにアルフは言った。
親衛隊長になってからとても品がよくなった(ならざるを得なかった)から、こんなストレートな悪罵は本当に久しぶりで、かえって新鮮に感じるほどだ。
アルフの顔を見ていたら、わたしの気分の悪さなどどこかへ飛んで行ってしまった。
わたし自身以上に代わりに怒ってくれているから、気が済んでしまうのだ。
「なんて無礼なんだ!身を粉にして働いているリアに対して!ひっとらえて舌を抜いて口を割いてからぶっ殺す!!」
「まあまあ、アルフ」
苦笑しつつ、わたしは止めに入った。
「そんなことでいちいちぶっ殺してたらキリがないわよ」
「そんなこと、じゃない。リアは甘すぎる!」
そういえば、今はわたしの執務室で二人きりだからか。
さっきからリアリア言い始めたのがくすぐったい。
いつもは無表情に控えているけれど、こうして話していると以前のアルフのままだ。
こんな時なのに少しほっこりしていると、アルフに思いきり睨まれた。
悪いけれど、全然怖くはない。
「リア、笑いごとじゃない。リアはよく、‘言論の自由’って言うけれど、自由ってのは無責任に何でも言っていいわけじゃない。聞いた人間を傷つけ、貶める内容ならなおのことだ」
「この程度で傷つかないし、貶めたことにはなら」
「なるといったらなるんだ!リアが気にしなきゃいいってわけじゃない!俺が我慢ならないんだ!!」
アルフは肩で息をしながら言った。
大声を出すことを堪えている分、かえって余計に力が入るのだろうか。
気のせいでなければ、ぷるぷると震えている。
わたしのことで、ここまで怒ってくれるなんて、と、またどうでもいいことを一瞬考えてしまう。
「いいか、リア」
「はい」
おとなしく返事をしてみた。
明らかに怒り過ぎのアルフだと思うけれど、窘めるのは後でいい。
こんなにも真剣に考えて、そして怒ってくれる。
その気持ちは、ちゃんと受け取らなくては。
「リアはいつも頑張ってる。頑張ればいいってものじゃないとリアは自分で言うだろうが、ちゃんと結果も残してる。誰一人、リアに対して仕事ぶりを非難できるやつなんかいないはずだ。それだけのことを、リアはやっている」
くすぐったいので、返事はせずに拝聴することにした。
「この失踪事件は、裏に大がかりな陰謀があるんだろ?確証がないから公表していないだけだ。それに、リアは公正だ。議長とその娘がいけすかないからって手を抜くはずがないだろう!?リアのことだ、逆に、解決しなきゃ自分の沽券にかかわるとでも言うだろうに」
「そのとおりよ」
わたしは短く相槌を打った。
「だから。リアを愛する者からすれば、無責任どころか貶めるような発言など許せるはずがない。俺だけじゃない。公爵様方だってきっと同じだ」
……どんな顔をすればいいのだろう。
さらっと、「愛する」とかまた言っているし。それはもうとっくにわかっていることだけれど。
わたしのために、長い黒髪を揺らして、紅玉の瞳を燃やして熱弁を振るうアルフを、わたしはぼんやりと見つめた。
嬉しいな、ありがたいな。
心から、そう思う。
「リア、言っとくがこの‘悪評’は厄介だぞ。一度広がりかけた火は小さいうちに鎮火させるべきだ。舌を抜かなくてもいいが、誰が言い出したのか割り出して、投獄すべきだ。それ、噂なんかじゃない。リアを貶めるための扇動じゃないのか?」
扇動。
冷水を浴びせられたようだ。
ほわほわしている場合じゃない。
アルフが口にした、その言葉のインパクトに、わたしは小さく身震いをした。
街へ放った者からの報告では、失踪者それぞれの周辺では囁かれていて、「上つ方々はご存知なのか」との声も上がりかけていたらしい。
機先を制して大々的に公表し、「調査はもちろんしているが、各々行動には気をつけるように」とのお触れは実にタイムリーだったようで、街中の噂になるより先に情報公開をする、という夫達の判断は正しかったようだ。
公表の前日、議長にはわたしから事情を伝えた。
議長の娘が失踪していると聞いています、とは述べないまま、「看過できぬ数の女性が失踪している。注意喚起のためこのことを公開する」と、簡潔に伝えたところ、おとなしく頭を下げ、お聞き及びかと存じますが、と前置きしてから、
「我が娘も実は。……数日前から行方知れずでして」
憔悴、というほどではないが、一見してわかる程度にはやつれ、疲れた様子で議長は言った。
「じきに見つかるものと思っておりましたが、まるで。……まるで、手がかりもなく」
「議長殿の心中、お察しします」
断っておくが、リップサービスではない。
出会ったときからいけ好かない人物だし、失踪した娘はとんでもない人物だし、同情するほどわたしはお人よしではないが、さすがに「失踪者の家族」という観点で考えればこの程度の言葉は口をついて自然に出てくる。自分が陣頭指揮を執って探したいだろう、とも思う。
「街の警備にあたる者、我ら情報室。総力を挙げて調査し、救出を目指します」
「何卒。……姫将軍閣下、なにとぞ、よろしくお願い申し上げます」
この時、議長は顔を上げ、わたしをまっすぐに見つめながら、一言一言、ゆっくりと力をこめて言った。
わたしの心に、脳裏に刻み込もうとするかのように。
目は口程にものを言う。
議長の目を、わたしは同じく真っ直ぐ見返したが、その感情を正確に読み取ることは難しいと感じた。
憔悴、懇願。……そういったものが見て取れるかと思ったのだが、そうではない。
何も、読めないのだ。
もともと、彼はグラディウスに平伏するように忠誠を誓っている者ではない。
そこへきて、娘のことがあれば。その娘の想いを考えれば、わたしに対する憎しみや激情を想像したが、まったく、何も。
深淵、と言ってよい瞳。
──ああ、とわたしは思い出した。
線の細い、美しいあの娘。
父親とは似ても似つかないが、この瞳は見覚えがある。
心を映さない、感情をそぎ落とした瞳。
わたくしの想いは、わたくしだけのものですわ、と言い放った、あの時の瞳。
似ている。というより、同じ瞳。
親子なのだな、と実感する。
彼より高位で、さらにこの件でも調査の先頭に立つわたしへ向けるようなそれではない。不遜と言ってよい。
──すとん、と、そんな考えが胸に落ちてきた。
議長も、エイリス同様、ただの失踪者の家族、被害者ではないのかもしれない。
根拠は無いに等しいけれど。
わたしも、夫達も、オルギールでさえ、「なぜそう感じるのか」理論的な説明はできない。
肌感覚としか言いようがないのだ。
気のせいであってほしい。
……それでも、わたしは既にそのことを必然として覚悟していた、と思う。
***
隊商をしょっ引いたものの、盛大に悪態をつく者どもと、多量の荷駄を押収しただけ。
女性達の行方はわからないまま、あっという間に数週間が経過した。
はかばかしい情報は得られない日が続く中。
恐れていた民の声がちらほらと聞こえ始める。
いい話もわるい話も、とにかく収集した街の声はもれなく私に聞かせてほしい、と言ってあったから、ほぼほぼタイムラグ無しで市井の声は常にわたしに届いていると信じているが、最近は悪意ある言葉がちらほらと寄せられるようになってきた。
いわく、
──捜査に進展がない。
──姫将軍は同じ女性として何をしているのか。失踪した女性が心配ではないのか。
これらはまだましな方で、ずいぶんと悪意ある憶測に満ちた声まで耳に入ってくる。
──アサド議長のご令嬢が失踪しているがゆえに、あえてぬるい捜査をしているのではないか。
──ご令嬢もアサド家も。グラディウスにとって邪魔でしかない。
──そういえば。他の失踪したご令嬢方も、皆様アサド家のご令嬢のお仲間だったそうで。
「グラディウスは。……御方様は探す気がないのでは、と。……ひええ!」
街からの定例報告を受けていたところ、報告者は最後にヘンな声を上げた。
わたしの斜め後ろから、「もう一度言ってみろ」と、剣呑な声が聞こえてくる。
見なくてもわかる。わたしを悪く言われて、アルフが激怒しているのだ。
アルフ、控えて、と、振り返らずに小声で言ってから、わたしは報告者に笑顔を向けた。
「ご苦労様。なんでも伝えてほしいといつもお願いしているから。……助かっている」
「おそれ、いります……」
報告者は消え入りそうな声でもごもご呟き、アルフの方をそっとうかがいつつも、勇敢なことにもう一度「御方様」と言った。
「何?まだ何かあればなんでも教えて」
「おそれながら。……御方様やグラディウスをあれこれ言う者は、まだ数は多くはございません。が、中にはかなり激しい口調で糾弾する者もいるようで。……御方様が街へ出られる折は、十二分に身辺をご注意をされたほうがよいかと」
身の危険があるほど、悪評が増えてきたのか。
そこまで罵られるほどのことは、わたしは何もしていないと思うのだけれど。
何もしていない、できていない、という非難だけならともかく、「探す気がない」とは。
ショックを受けるほど弱くはないが、気分が悪いのは確かだ。
不規則発言は慎むよう窘めたから、今は発言を必死で我慢しているようだけれど、アルフの怒りのオーラで背中が痛いくらい。
「ありがとう。そんなに街へは行かないけれどね。気をつける」
「差し出がましいことながら……」
「ありがとう」
報告者は彼で終わりだ。
退室させると、わたしはすぐにアルフを振り返った。
思った通り、長い黒髪が逆立ちそうなほど怒り狂っている。
「なんなんだ、誰が言ってんだ、あんなこと!?」
ぶっ殺してやる、と、久しぶりにアルフは言った。
親衛隊長になってからとても品がよくなった(ならざるを得なかった)から、こんなストレートな悪罵は本当に久しぶりで、かえって新鮮に感じるほどだ。
アルフの顔を見ていたら、わたしの気分の悪さなどどこかへ飛んで行ってしまった。
わたし自身以上に代わりに怒ってくれているから、気が済んでしまうのだ。
「なんて無礼なんだ!身を粉にして働いているリアに対して!ひっとらえて舌を抜いて口を割いてからぶっ殺す!!」
「まあまあ、アルフ」
苦笑しつつ、わたしは止めに入った。
「そんなことでいちいちぶっ殺してたらキリがないわよ」
「そんなこと、じゃない。リアは甘すぎる!」
そういえば、今はわたしの執務室で二人きりだからか。
さっきからリアリア言い始めたのがくすぐったい。
いつもは無表情に控えているけれど、こうして話していると以前のアルフのままだ。
こんな時なのに少しほっこりしていると、アルフに思いきり睨まれた。
悪いけれど、全然怖くはない。
「リア、笑いごとじゃない。リアはよく、‘言論の自由’って言うけれど、自由ってのは無責任に何でも言っていいわけじゃない。聞いた人間を傷つけ、貶める内容ならなおのことだ」
「この程度で傷つかないし、貶めたことにはなら」
「なるといったらなるんだ!リアが気にしなきゃいいってわけじゃない!俺が我慢ならないんだ!!」
アルフは肩で息をしながら言った。
大声を出すことを堪えている分、かえって余計に力が入るのだろうか。
気のせいでなければ、ぷるぷると震えている。
わたしのことで、ここまで怒ってくれるなんて、と、またどうでもいいことを一瞬考えてしまう。
「いいか、リア」
「はい」
おとなしく返事をしてみた。
明らかに怒り過ぎのアルフだと思うけれど、窘めるのは後でいい。
こんなにも真剣に考えて、そして怒ってくれる。
その気持ちは、ちゃんと受け取らなくては。
「リアはいつも頑張ってる。頑張ればいいってものじゃないとリアは自分で言うだろうが、ちゃんと結果も残してる。誰一人、リアに対して仕事ぶりを非難できるやつなんかいないはずだ。それだけのことを、リアはやっている」
くすぐったいので、返事はせずに拝聴することにした。
「この失踪事件は、裏に大がかりな陰謀があるんだろ?確証がないから公表していないだけだ。それに、リアは公正だ。議長とその娘がいけすかないからって手を抜くはずがないだろう!?リアのことだ、逆に、解決しなきゃ自分の沽券にかかわるとでも言うだろうに」
「そのとおりよ」
わたしは短く相槌を打った。
「だから。リアを愛する者からすれば、無責任どころか貶めるような発言など許せるはずがない。俺だけじゃない。公爵様方だってきっと同じだ」
……どんな顔をすればいいのだろう。
さらっと、「愛する」とかまた言っているし。それはもうとっくにわかっていることだけれど。
わたしのために、長い黒髪を揺らして、紅玉の瞳を燃やして熱弁を振るうアルフを、わたしはぼんやりと見つめた。
嬉しいな、ありがたいな。
心から、そう思う。
「リア、言っとくがこの‘悪評’は厄介だぞ。一度広がりかけた火は小さいうちに鎮火させるべきだ。舌を抜かなくてもいいが、誰が言い出したのか割り出して、投獄すべきだ。それ、噂なんかじゃない。リアを貶めるための扇動じゃないのか?」
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