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一章
33.侵食する決意
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長く感じた呼び出し音が途切れ、通話が始まる。
「時間がないから手短に済ませるよ。校舎の異界化に成海が感化されて動けないから、そっちで世話して」
校舎の異界化……? 深夜でもないこの時間に?
「それと、この電話をしたのは僕じゃなくて成海自身だからね。僕はこの場にはいなかった。それじゃ、あとはよろしく」
すでに通話終了となっている状態で返される。
「動けるようになったら、なるべく校舎から離れたほうがいいよ」
そう言い残して、先輩は校舎の中へ舞い戻ってしまった。
「戻るのは危険ですよ!」
異界化しているのなら――あの夜と同じような状態になってしまうのなら、再び戻るなんて自殺行為だ。しかし先輩は、こちらを一瞥すると無言のまま校舎の奥へ消えてしまった。
「……どうして……」
イザナイさんと遭遇できるチャンスだから? それにしたって無謀すぎる。状況を確認するために赴いたのだとしても、やはりたった一人というのは命知らずとしか言いようがない。
まだ校舎の電気はついていたから、ほかにも誰か――先生くらいはいるのかもしれないけれど、イザナイさんのことをよく知っている者でもない限り、足手まといにしかならないだろう。
校舎を出てから時間が経つにつれて、頭の痛みは引いていく。先輩に言われた通りなるべく校舎から距離を取りながら、ロータリーのほうへ向かった。
宇佐見先輩の動向ももちろん気にかかるが、先ほど聞こえてきた声についても、いまだ心に波紋を残したままだ。
最後に聞こえてきた声――あれは、おそらく俺のものだ。あの声には、今よりも幼いながらも芯のある、明確な意思を感じた。
過去の俺がイザナイさんに願ったときの声だと仮定した場合、ほかにも聞こえてきたものは俺と同じく、何かを願いに校舎へ侵入してきた者たちだったのかもしれない。
それなら俺は……、何に対してあれだけ強い想いを抱いていたのだろう。
『――おいで――ずっと、待ってる――』
どこからともなく明瞭に聞こえてきたそれは、今の俺が抱えている疑問に対して答えているようでもあった。知りたいなら自分を――イザナイさんを頼れと。
「…………」
今すぐとまではいかなくても、頼ってみるのも――俺にとっては、ありなのかもしれない。
そんなことを考え始めたとき、ロータリーに繋がっている車用の門から、一台のリムジンが侵入してくる。本来停車する位置よりも少し離れた場所で停まったのは、校舎になるべく近寄らないようにするためかもしれない。
そんな車から出てきたのは、伊織ではなく柚織くんだった。学ランに身を包む彼は、外見だけ見ればまだあどけなく中学生らしさがあるのに、その毅然とした立ち振る舞いで相変わらず大人びて見える。
「――和樹さん、大丈夫ですか? ひとまず乗ってください」
もう痛みも引いているし、歩けるようになったから大丈夫……なのだが、宮原家に行くべきだと思い、謝罪と礼を述べながら乗り込んだ。続けて柚織くんも乗ってくるのかと思いきや、校舎に目を向けて何かを考えこんでいるようだ。
「柚織くん、まさか、校舎の中に入るのか……?」
先ほどの宇佐見先輩が重なって、急激な不安を覚える。さすがに柚織くんを置いてここを離れることはできない。
「――あ、いえ……ええと……和樹さんを連れて帰るように言われているので、それはしませんが……ただ……これを放って帰るのもどうかと思ってしまって……」
俺にはどういった状況になっているのかさっぱり分からないが、とにかく入ろうとしているわけではないと知って安心した。
「すみません、少しだけ待っていてください。効果は期待できませんが、俺にできることはやっておこうと思います。中には入りません」
うなずいた俺を確認した柚織くんは、校舎のほうへ身体を向ける。一体何をするのだろうと思ってそのまま眺めていると、何か、どこかで見たような――弓を構える動作を連想させる所作を見せたあと、校舎に向けて……ではなく、その上のほとんど天に向ける形で矢を放った――ように見えた。
俺の目には一連の動作しか映っておらず、弓矢の類は一切見えていないから、実際に何が行われたのかは分かっていない。
「お待たせしました、家に向かいましょう」
柚織くんが乗り込んでから動き出した車の中で、好奇心に負けた俺は疑問を口にしていた。
「さっき、何やってたんだ?」
「……、俺の霊力を放って浄化していました。ただ、効果はあまりないと思います」
霊力を放って浄化……、という行為自体はまあ分かるのだが、校舎に直接打ち込むのではなく、その上空に向けているように見えた。ということは、そこに何かがあったんだろうか。
「効果がないっていうのは……穢れか何かが強すぎるってこと?」
「いえ、そもそも分類が違うんです。俺の霊力は浄化特化で、『元に戻す』力はありません。今の校舎は、イザナイさんのいる空間――世界が染み出している状態でした。イザナイさんは穢れているわけではないから、効果は期待できないと判断しまして……」
それでも何かいい方向に動くかもしれない、このままにしておけないと思って行動を起こしたらしい。
「……ん、あれ、イザナイさんの世界が染み出している状態ってことは、もしかして範囲は校舎全体になるのか……?」
柚織くんがうなずく。先ほど宇佐見先輩が言っていた「異界化」は部分的なものだと思っていたけれど、どうやら全体に及んでいるらしい。
「ですので、上空から矢の雨を降らせて全体へ行き渡るようにしました。もちろん、中にいる人間や霊には当たらないようにしています」
ええ……。しれっと言っているけれど、相当すごいことなのでは……。いや、まあ、実際には大変な努力の上に成り立っているのかもしれないし、それをあえて伝えないだけなのかもしれないが……、やはりこうして表面だけで見ると、彼に対して「天才」という言葉が頭をよぎる。
もしかしたらその界隈では普通のことなのかもしれない。でも彼の兄である伊織が見えない体質ということは、おそらく霊力もないということで、視点で言えば俺とほぼ同じなのだと思うと、なんともいえない複雑な気持ちになる。きっとこれまで、家で色々と言われてきたんだろうな。
「浄化の力なのに、人間や霊に当たらないようにするのか?」
「…………。調節ができなくて、常に最大出力になってしまうので、霊に当たると魂ごと消滅してしまうんです」
……なるほど。除霊が目的ではないのと、それだけ強力なら人に当てるわけにもいかないから、避けたわけか。
「色々聞いてごめん。ありがとう」
「いえ、問題ありません」
「……また質問しちゃって悪いんだけど、柚織くんっていくつなんだ?」
とても中学生とは思えない対応に、やはり気になってしまった。そんな俺の言葉に対してハッとした表情を見せたあと、少し慌てたように喋り出した。こういった挙動を見ると、子供らしさが垣間見えてちょっと安心する。
「すみません! そういえば自己紹介、してませんでしたよね。俺は宮原柚織、花狐森学園中等部一年生の十二歳です。兄共々、お世話になっています」
……十二歳!? 中学生といっても三年生だと思っていたから、驚きのあまり声に出してしまうところだった。去年まで小学生だったなんて想像もつかないほど、しっかりしている……。伊織もある意味ではそうだったし、宮原家の教育の賜物なのだろうか。
というか、世話になっているのは圧倒的に俺のほうなのだが……。それと併せて俺も軽く自己紹介し返すと、社交辞令ではなく本心なのだと返答される。
「宮原のこの『赤い目』が忌避されているのは、和樹さんもご存じでしょう? 目というのはお互い視界に入りやすいパーツですから、相手がどう捉えているか分かるんです」
たしかに「目は口ほどにものを言う」ということわざがあるように、喋らずとも本心は伝わりやすいだろう。とくにネガティブ方面に関しては、鋭敏に察知できそうだ。
「大抵は少なからず引っかかりを覚えているようですし、人によってはそれを隠して『自分は何も思っていない』と振る舞おうとしますが、それも含めて伝わっています。でも、和樹さんからは本当に何も感じなくて……それは宮原の者にとって、とても貴重なことなんですよ」
そう言い終えると、混じりけのないまっすぐな笑みをこちらに向ける。その純粋さがまぶしい。柚織くん、学校ではさぞかしモテているんだろうなあ……などと思いながら、照れ隠しに宇佐見先輩の話題を切り出しかけてやめた。
伊織に電話をかけていたとき、「僕はこの場にいなかった」と伝えていたのと、宮原と久門の仲が悪いというのを鑑みるに、公言してはいけないことなのだろう。
どうして突如として校舎が異界化し始めたのか、そして俺に頭痛が引き起こされたり声が聞こえたりしたのか、謎は深まるばかりだ。
先輩は「君はここにいたら絶対にまずい」と言っていたけれど、果たして本当にそうなのかどうか――試してみようじゃないか。
「時間がないから手短に済ませるよ。校舎の異界化に成海が感化されて動けないから、そっちで世話して」
校舎の異界化……? 深夜でもないこの時間に?
「それと、この電話をしたのは僕じゃなくて成海自身だからね。僕はこの場にはいなかった。それじゃ、あとはよろしく」
すでに通話終了となっている状態で返される。
「動けるようになったら、なるべく校舎から離れたほうがいいよ」
そう言い残して、先輩は校舎の中へ舞い戻ってしまった。
「戻るのは危険ですよ!」
異界化しているのなら――あの夜と同じような状態になってしまうのなら、再び戻るなんて自殺行為だ。しかし先輩は、こちらを一瞥すると無言のまま校舎の奥へ消えてしまった。
「……どうして……」
イザナイさんと遭遇できるチャンスだから? それにしたって無謀すぎる。状況を確認するために赴いたのだとしても、やはりたった一人というのは命知らずとしか言いようがない。
まだ校舎の電気はついていたから、ほかにも誰か――先生くらいはいるのかもしれないけれど、イザナイさんのことをよく知っている者でもない限り、足手まといにしかならないだろう。
校舎を出てから時間が経つにつれて、頭の痛みは引いていく。先輩に言われた通りなるべく校舎から距離を取りながら、ロータリーのほうへ向かった。
宇佐見先輩の動向ももちろん気にかかるが、先ほど聞こえてきた声についても、いまだ心に波紋を残したままだ。
最後に聞こえてきた声――あれは、おそらく俺のものだ。あの声には、今よりも幼いながらも芯のある、明確な意思を感じた。
過去の俺がイザナイさんに願ったときの声だと仮定した場合、ほかにも聞こえてきたものは俺と同じく、何かを願いに校舎へ侵入してきた者たちだったのかもしれない。
それなら俺は……、何に対してあれだけ強い想いを抱いていたのだろう。
『――おいで――ずっと、待ってる――』
どこからともなく明瞭に聞こえてきたそれは、今の俺が抱えている疑問に対して答えているようでもあった。知りたいなら自分を――イザナイさんを頼れと。
「…………」
今すぐとまではいかなくても、頼ってみるのも――俺にとっては、ありなのかもしれない。
そんなことを考え始めたとき、ロータリーに繋がっている車用の門から、一台のリムジンが侵入してくる。本来停車する位置よりも少し離れた場所で停まったのは、校舎になるべく近寄らないようにするためかもしれない。
そんな車から出てきたのは、伊織ではなく柚織くんだった。学ランに身を包む彼は、外見だけ見ればまだあどけなく中学生らしさがあるのに、その毅然とした立ち振る舞いで相変わらず大人びて見える。
「――和樹さん、大丈夫ですか? ひとまず乗ってください」
もう痛みも引いているし、歩けるようになったから大丈夫……なのだが、宮原家に行くべきだと思い、謝罪と礼を述べながら乗り込んだ。続けて柚織くんも乗ってくるのかと思いきや、校舎に目を向けて何かを考えこんでいるようだ。
「柚織くん、まさか、校舎の中に入るのか……?」
先ほどの宇佐見先輩が重なって、急激な不安を覚える。さすがに柚織くんを置いてここを離れることはできない。
「――あ、いえ……ええと……和樹さんを連れて帰るように言われているので、それはしませんが……ただ……これを放って帰るのもどうかと思ってしまって……」
俺にはどういった状況になっているのかさっぱり分からないが、とにかく入ろうとしているわけではないと知って安心した。
「すみません、少しだけ待っていてください。効果は期待できませんが、俺にできることはやっておこうと思います。中には入りません」
うなずいた俺を確認した柚織くんは、校舎のほうへ身体を向ける。一体何をするのだろうと思ってそのまま眺めていると、何か、どこかで見たような――弓を構える動作を連想させる所作を見せたあと、校舎に向けて……ではなく、その上のほとんど天に向ける形で矢を放った――ように見えた。
俺の目には一連の動作しか映っておらず、弓矢の類は一切見えていないから、実際に何が行われたのかは分かっていない。
「お待たせしました、家に向かいましょう」
柚織くんが乗り込んでから動き出した車の中で、好奇心に負けた俺は疑問を口にしていた。
「さっき、何やってたんだ?」
「……、俺の霊力を放って浄化していました。ただ、効果はあまりないと思います」
霊力を放って浄化……、という行為自体はまあ分かるのだが、校舎に直接打ち込むのではなく、その上空に向けているように見えた。ということは、そこに何かがあったんだろうか。
「効果がないっていうのは……穢れか何かが強すぎるってこと?」
「いえ、そもそも分類が違うんです。俺の霊力は浄化特化で、『元に戻す』力はありません。今の校舎は、イザナイさんのいる空間――世界が染み出している状態でした。イザナイさんは穢れているわけではないから、効果は期待できないと判断しまして……」
それでも何かいい方向に動くかもしれない、このままにしておけないと思って行動を起こしたらしい。
「……ん、あれ、イザナイさんの世界が染み出している状態ってことは、もしかして範囲は校舎全体になるのか……?」
柚織くんがうなずく。先ほど宇佐見先輩が言っていた「異界化」は部分的なものだと思っていたけれど、どうやら全体に及んでいるらしい。
「ですので、上空から矢の雨を降らせて全体へ行き渡るようにしました。もちろん、中にいる人間や霊には当たらないようにしています」
ええ……。しれっと言っているけれど、相当すごいことなのでは……。いや、まあ、実際には大変な努力の上に成り立っているのかもしれないし、それをあえて伝えないだけなのかもしれないが……、やはりこうして表面だけで見ると、彼に対して「天才」という言葉が頭をよぎる。
もしかしたらその界隈では普通のことなのかもしれない。でも彼の兄である伊織が見えない体質ということは、おそらく霊力もないということで、視点で言えば俺とほぼ同じなのだと思うと、なんともいえない複雑な気持ちになる。きっとこれまで、家で色々と言われてきたんだろうな。
「浄化の力なのに、人間や霊に当たらないようにするのか?」
「…………。調節ができなくて、常に最大出力になってしまうので、霊に当たると魂ごと消滅してしまうんです」
……なるほど。除霊が目的ではないのと、それだけ強力なら人に当てるわけにもいかないから、避けたわけか。
「色々聞いてごめん。ありがとう」
「いえ、問題ありません」
「……また質問しちゃって悪いんだけど、柚織くんっていくつなんだ?」
とても中学生とは思えない対応に、やはり気になってしまった。そんな俺の言葉に対してハッとした表情を見せたあと、少し慌てたように喋り出した。こういった挙動を見ると、子供らしさが垣間見えてちょっと安心する。
「すみません! そういえば自己紹介、してませんでしたよね。俺は宮原柚織、花狐森学園中等部一年生の十二歳です。兄共々、お世話になっています」
……十二歳!? 中学生といっても三年生だと思っていたから、驚きのあまり声に出してしまうところだった。去年まで小学生だったなんて想像もつかないほど、しっかりしている……。伊織もある意味ではそうだったし、宮原家の教育の賜物なのだろうか。
というか、世話になっているのは圧倒的に俺のほうなのだが……。それと併せて俺も軽く自己紹介し返すと、社交辞令ではなく本心なのだと返答される。
「宮原のこの『赤い目』が忌避されているのは、和樹さんもご存じでしょう? 目というのはお互い視界に入りやすいパーツですから、相手がどう捉えているか分かるんです」
たしかに「目は口ほどにものを言う」ということわざがあるように、喋らずとも本心は伝わりやすいだろう。とくにネガティブ方面に関しては、鋭敏に察知できそうだ。
「大抵は少なからず引っかかりを覚えているようですし、人によってはそれを隠して『自分は何も思っていない』と振る舞おうとしますが、それも含めて伝わっています。でも、和樹さんからは本当に何も感じなくて……それは宮原の者にとって、とても貴重なことなんですよ」
そう言い終えると、混じりけのないまっすぐな笑みをこちらに向ける。その純粋さがまぶしい。柚織くん、学校ではさぞかしモテているんだろうなあ……などと思いながら、照れ隠しに宇佐見先輩の話題を切り出しかけてやめた。
伊織に電話をかけていたとき、「僕はこの場にいなかった」と伝えていたのと、宮原と久門の仲が悪いというのを鑑みるに、公言してはいけないことなのだろう。
どうして突如として校舎が異界化し始めたのか、そして俺に頭痛が引き起こされたり声が聞こえたりしたのか、謎は深まるばかりだ。
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