(仮)婚約中!!

佐野三葉

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与えられた課題は、夏休みの宿題みたい!?

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翌日の朝、楓は待ちきれなくて朝5時には目が覚めていた。

「契約書ここに」
クリスタルに手をあてつつ、契約書を取り出す。

あ!なんか書いてある!
どきどきどき・・・何て書いてあるんだろう。



え。これって。

なんか小学生の時にもらった夏休みの過ごし方みたい。

契約書には2つ書き込まれていた。

①早寝早起きを身に着けること
②365日家事をすること

・・・・・・・・・・・。

とりあえず何かしよう。


お母さんが朝食の準備を始めるのが、6時くらいだから、それまでにクリスタルをブレスレットに変化させよう。

奈央子さんの猫足ストラップ、可愛かったな。よし。まずあれをイメージしてみよう。

「やった。成功だ。」

「クリスタル、元の姿を現せ」

このままでも、十分綺麗なんだけどな。どうしようかなあ。

6個あるから、全部形を変えよう。ハート、星、三日月、男の子、女の子。あと1個どうしよう。地球にしよう。あ!でも、色は自分でえらべないのか・・・。うーん。
そうだ!私の名前の楓の葉っぱを入れよう。
並びは、ハートを男の子と女の子で抱えている感じにして、星と三日月をその両脇に持ってきて、一番端っこに楓の葉っぱにしよう。

目を閉じてイメージをクリスタルに伝える。
手の中で、クリスタルが形を変えていくのをじっと待った。

「もうそろそろいいかな?」
そろりと目を開けてクリスタルに目をやると、イメージ通りに仕上がっていた。

「やった。イメージ通りだ♪可愛い~。」

時計に目をやるとそろそろ6時だ。お母さんの手伝いに行こう。
上に部屋着用の厚手のカーディガンを羽織って、1階に降りて行った。

外を見るとまだ薄暗い。
楓は、廊下から、庭を見た。

あの3本の木の所で、妖精たちが休憩したり、傷を治したりしているんだな。
私もいつか見てみたいなあ。 

我が家の3本の木は、樹齢200年以上のこともあって立派だ。
昔々は並んでたらしいけど、根が喧嘩するといけないからと、移動して、3本とも離れている。
小さい時は、木に登ってよく怒られたものだ。
知らなかったとはいえ、木の枝を折ったり、傷つけたりすることがなくてよかった。
もし傷つけてたら、今頃ものすごく後悔しているに違いない。

桜、紅 葉、柿のシーズンになると、かならず親せきが訪れた。
立派だけど、1本しかないのにどうしてかなと思っていた。
1年に1~2回は、遠い親戚の人たちも、訪問してきて、和室で何時間も話すこともあった。大事な話だから和室に行っちゃだめよ。と言われてたのは、仮婚約の儀が行われていたからなんだな。

昨日は新しい情報を頭に入れるだけで精一杯だったが、一晩ぐっすり眠ったら、周りの出来事の繋がりが見えてきた。とりとめもなく思い出している内に、出来事の意味も見えてきた。瀬戸家の親せきの多くが桜、紅葉、柿の木を大切にしていることが、時間差で楓にも感じられた。3本の木を守り続けたいと感じさせる温かい気持ちだ。楓にとっても、3本の木が、特別な植物になってきた証拠だ。

「あら。楓ちゃん、もう起きたの?昨日は疲れたでしょ?まだ眠ってていいのよ。」
母の文乃が、2階から降りてきて、父を起こさないように、小さな声で話かけてきた。

「おはよう。お母さん。」
楓は、振り返り母と同じように小さな声で返事した。

「おはよう。ああ。木を見てたのよね。昨日の話を聞いたら、見ていたくなるわよね。」


「うん。」

母も、木の方に目をやり言った。
「木も妖精たちも今日は元気よ。楓と匠君の儀式が無事に済んで喜んでいるわ。」

「お母さんには、何か見えるの?」
楓はびっくりして質問した。

「仮婚約の儀を無事に合格するとね。クリスタルを付けているときは、見えるのよ。」
母は、いたずらっ子のような表情で、目をキラキラさせて答えた。

「いいなあ。私も早くみたいなあ。あれ?でもお母さん、いつもはブレスレット付けてないよね
?」

「私は、家事をするからネックレスの方が具合がいいの。」
そういうと首元のネックレスを取り出して見せてくれた。ああ、そうなんだ。母のお気に入りのネックレスは、クリスタルを変化させたものだったんだ。

「そうなんだあ。携帯ストラップにもブレスレットにもネックレスにも変化自在なんて、すっごくいいよね。」
「すっごく」のところを特に力を込めて、楓は楽しそうに言った。

「そうね。お財布にも優しいし、女性の強い味方よね。」

「あ!お母さん。何も聞かずに家事を今日から手伝わせてください。」
楓は、課題のことを思い出し、ぺこりと頭を下げた。

「まあ。そういうこと。それなら、遠慮なくおねがいするわ。」
母は、「分かったわ」と言う感じで、了承してくれた。母には、課題だと伝わったようだ。

「まずは、卵焼きを焼いてもらえる?7時になったら、お父さんの代わり庭を掃いてもらえると助かるの。お父さん、疲れているみたいだから。」

「うん。分かった。お父さん、大丈夫?」
楓は、卵焼きの準備をしながら母に尋ねた。今朝の卵焼きは、甘いのとしょっぱいのの2種類を作ろう。

「大丈夫よ。毎回、3日くらいすれば良くなるのよ。」

「そうなんだ。よかったあ。」
母が、ゆったりと答えたので、楓はほっとした。父が年に1~2回寝込むのは、体が丈夫じゃないのかなと思っていたけれど、どうやら仮婚約の儀が関係していたようだ。

「当主の役割って体力消耗するんだね。」

「お父さんは、今回は娘の儀式ってことでいつもより緊張してたのよ。無事に始まってほっとしてたわ。」

「そうなの?分からなかった。」

「お父さん、顔に出にくいタイプだからね。」

「卵焼き、お父さんの好きなおかずだから食べたら元気が出ると思うわ。」

「じゃあ、丁寧に作らなきゃ。」

カチッ ボッ

楓はガスコンロの火を付け、卵焼き用のフライパンを温めた。

米油を少量たらし、フライパンになじませる。

1つめは、砂糖と少しの醤油入りの甘い卵焼き。

たまご液を慎重にたらす。

パチパチ ジュワ~

少し固まってきたところで、綺麗に手早くまとめて、奥の方の移動させ、手前に次のたまご液を少量、フライパンに注ぐ。

火は、弱火だ。それを忘れると、すぐに黒焦げになってしまう。

卵焼きを巻いていくのに丁度いいタイミングをじっと待つ。「今だ」と感じたら手早く巻いていく。

これを繰り返すと、雪だるまを作る容量で卵焼きの層が厚くなっていく。

2つめは、カツオベースの出汁入りにしよう。今回は砂糖と醤油は入れない。

1つ目と同じように焼いていくが、たまご液をフライパンに入れた後に、刻んだシソの葉とチーズを入れる。

ポイントは、シソの葉を刻む前に、パンっと叩くことだ。こうすることで香りが立つ。

食べた時に、具の偏りのないように、シソとチーズをまんべんなく散らす。

1回に具を入れ過ぎないのも、大事なポイントだ。

ジュワ~

ひょいひょいひょい(シソとチーズを置く)

・・・。(巻けそうになるまで待つ。)

よっと(卵を巻く)


ジュワ~

ひょいひょいひょい

・・・。

よっと


ジュワ~

ひょいひょいひょい

・・・。

よっと

「楓ちゃんは、卵焼きの層を薄くするのが上手よね。」
母が、味噌汁の味見をしながら、楓の手元を見て言った。

「うーん。お母さんが作るの見てたらできるようになったから、お母さんのおかげだよね。」

「あら。褒め返されて嬉しいわ。ありがとう。」

楓は、出来上がった卵焼きをお皿に盛りつけて、使った調理器具を洗った。時計を見ると、6時半だ。

「じゃあ、お母さんわたし、庭を掃いてくるね。」

「寒いから、暖かくしてね。」

「はーい。」
楓は、外に出るためにコートを取りに部屋に戻った。まだ少し時間に余裕がある。

そうだ、匠さんにメールを送っておこう。

【おはよう。昨日は、よく眠れた?私は、かなりよく眠れたよ。今日から課題だね。内容は教え合っていいか分からないから、兄さんたちに聞いてみるね。私のは、うーん、夏休みの宿題みたいだったよ。(笑)とりあえず今日から取り組んでます!クリスタルに模様がつくのが楽しみ♪じゃあ、匠さんもお仕事頑張ってね!ファイト!(^V^)/】


送信!

楓は、コートを着て、手袋をはめて外に出た。
外気は、体の芯が冷えそうな程、冷たい。ぶるっと体を震わせて、耳当てとマフラーも追加で部屋に取りに行った。

白い息を吐きつつ、掃除する。シャッシャッシャッシャッ

風で飛んで来たごみを集める。瀬戸家の庭は、3本の木を守るためか広いので結構いい運動になる。


木の周りは、傷つけないように丁寧にー。


「お父さんは、毎日これをしてくれているんだよね。」
楓が小さい時から父は、朝の庭の掃除を欠かさない。夏は、水やりもしている。
「すごいなあ。私も、お父さんやお母さんのように、365日家事を続けられるといいのだけど。できるかな。」

そんなことを考えながら、手を動かす内に掃除が大体終わった。動いている内に体は、温まってきた。

「腰と首、痛い。うーん。」
楓は、背伸びをして固まった体をほぐした。ついで腰に手を当ててにのけぞると、紅葉の木が目に入った。

太陽が雲から顔をだしたところで、木に光が差し込んだ。


あれ?あそこで妖精が手を振っているような。

3人くらいの掌サイズの妖精が手を振っている。かわいい。妖精ってあのサイズなんだあ。

嬉しくなって、楓が満面の笑みを浮かべてブンブンと大きく手を振り返すと、妖精たちは目を丸くした。そして、空に飛んで行った。

「すごーい。元気になったから飛べるんだね。もうケガしちゃだめだよう。気をつけてねー」

楓は妖精たちに手を振った。

妖精も振り返って、かわいい笑顔で手を振ってくれた。

「今日は、ついてるな。妖精を見ちゃった♪」

「楓ちゃん、7時30分よ。ご飯をたべましょう。」
母の声がした。

「はーい。今、行きまーす。」

楓は、道具を片付けて、手を洗うと急いで家に入った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

瀬戸家の和室の奥の空間にある藤棚のところで、畳1枚分くらいの映像を映し出し、3人が楓の様子を見ていた。

1人は睦月。眉間にしわを寄せ、腕組みをしている。いつも飄々(ひょうひょう)としている彼にしては珍しいほど、考えこんでいるようだ。

2人目は、160㎝ですらりとした容姿に、ゆるふわのくせ毛、赤茶色の髪、瞳の色は、黄緑色をしている。着物は、黄色の生地に格子模様、帯の色は赤色。名は、環菜(かんな)

3人目は、引き締まった体つきだが、若干睦月より細身。背も睦月より10㎝は低い。釣り目の瞳は、茶色。髪は、柿色をしている。着物は、緑色の生地に茶色の帯。名は、蘇芳(すおう)

「クリスタルの色が全部変わっていないのに、もう妖精の姿が見えてんな、あいつ。」
蘇芳が、あきれたように言った。

「元々、楓は小さい時から私たちのこと見えてたもんね。見えてると色々大変だろうからって、睦月おにいちゃんが楓の力を封印したんだよね。」
環菜が睦月に聞いた。

「ああ。今までは、封印できていたんだが、自分のクリスタルを手に入れたことと、3本の木への愛情が芽生えたことで、楓にかけた魔法が弱まってきたのだろう。」
睦月は渋い顔をしたままだ。

「どうすんだ。睦月のじっちゃん。いてててて!」
蘇芳は、昔から口が悪い。睦月のことを年寄り扱いした時は、その言葉が合図となって、蘇芳の顔が勝手に引っ張られるようにしてあるのだ。

「蘇芳。言い間違いしているよー。」
環菜が、いつものように蘇芳に指摘した。

「むつきにいちゃん。どうするの。俺心配だよ。(棒読み)」

蘇芳が、言葉を訂正すると、蘇芳の顔をひっぱる力が消えた。

「うー痛かった~。・・・・。でも、このままじゃあ、まずいんだよな?」
蘇芳は、ひりひりする顔をさすりながら言った。

「環菜、楓の助っ人担当になってもらってもいいかい?」
睦月が、環菜に聞いた。

「うん。もちろん!わたしも楓と話してみたかったんだあ♪」
環菜は、瞳をきらきらさせて引き受けた。

「え!環菜が担当なの。俺だけでちっこい妖精の子守の仕事するのか!?」
蘇芳が、クレームの声を上げた。

「いや、蘇芳には匠の担当になってもらう。」

「えー、俺、環菜と一緒がいい。」

「蘇芳。わたし、蘇芳の一人前のところが見てみたいなあ。」

「そ、そうか?じゃあ、匠の担当してやるよ。」
環菜は、計算しているわけじゃないが、蘇芳の心を掴む言葉を言う才能がある。

「じゃあ、役割はきまりだな。2人とも、心してかかれよ。楓は、想像の上を行くぞ。」

「睦月お兄ちゃん。楓への魔法が、環菜が傍にいても解けたらどうしたらいいの?」

「そうだな。その時は何も教えないことがトラブルの原因になるだろうから、事情を説明して仕事を手伝ってもらおう。限界が来たら、俺に教えておくれ。」

「了解!」
環菜が元気よく返事した。

「いっそのこと最初からあいつに仕事を手伝ってもらえばいいのに、まわりくどいな。」
面倒くさそうに、蘇芳が言った。

「楓に仕事を手伝ってもらったら、仮婚約の儀に集中できなくなるだろ。それは結局、縁結びの失敗に繋がる。そうなると俺たち縁結び妖精も大ダメージを受けるから、危険が高すぎる。順番は大事だ。」
睦月は、真面目な表情で蘇芳に説明した。

「う!楓と匠の縁結びが失敗したら、そりゃあかなり俺たちも傷を受けるよな。こわ!じゃあ、俺も時々、楓の所に顔を出して、魔法を補強しに行ってやるよ。」

「蘇芳は、環菜に会いたいだけだろうが、役にたつからまあ良しとするか。」

「ひゃっほう。よーし、楓どんどん強くなれよー。」
映像の中の楓に向かって蘇芳が、勝手なことを言っている。

「蘇芳、ふざけすぎだよ。うまくいかないとみんないっぱい傷ついちゃうんだよ。」

「ごめん。」
蘇芳は、環菜に注意されしゅんとなった。

「んーん。蘇芳は素直だから、いいよー。」
環菜はにこっと笑って、許した。

「そ、そうか。」
ー笑った環菜はかわいいなあ。
蘇芳はへにゃっとした顔になった。

「課題3つ目になったら環菜は、楓の所にいくね。」

「俺も3つめからだろうなあ。匠のあの課題の内容じゃあ。」

「それまでは、俺が封印を強化しておこう。」

「楓のクリスタルは長期戦の課題が多いから厳しいんだよね。どうやってアドバイスをしようかなあ。」

「それならこういうのはどうだ。俺が・・・。」

「それ、いいね蘇芳、いい考えだよー。」

「そ、そうか?」



-さて、どのタイミングで、楓の封印を強化するか。

睦月は、環菜と蘇芳が助っ人の仕事について話す横で、映し出された楓を見ながら考えた。





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