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モブキャラ男子の悩み
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ここは本当に僕の席なんだろうか。
高校二年の二日目、早くも悪い予感が的中する。
なんだろうなぁ、なんだか非常に居心地が悪い。
だけど、その理由はわかってる。
見られてる、視線を感じる!
僕の隣の席にいる本田あすかの存在感。
その影響か、視線を痛いほど感じる。
時には小さな声で。
「なんであいつが隣なんだっ」
そんなこと言われても。
正直な話、変われるなら変わってもいい。
僕の想像以上のプレッシャーだった。
授業が進んで昼休み。
彼女と話そうと、多くの人が集まっていく。
その反対に僕は、離れた席にいる友人の元へ向かい、助けを求める。
「あの席、早くも限界なんだよなぁ」
「何!? あれだけの美少女を横目に、限界とはなんだ! まさか、限界というのは」
僕は慌てて口を手で塞いでやる。
このまま続けさせたら、僕の学校生活が終わりかねない。
鈴木大地。
一年の時から同じクラスで、考え方の似ていた気の合う友人。
はっきり言って、僕以上にモブキャラ感がある。
「……なぁ、今なんか失礼なこと考えてなかったか?」
「いや? そんなことない」
いつのまにか僕の口封じから逃れていた。
「しっかし、本音を言えば可哀想だな。俺たちからすれば、あの人とは世界が違うんだ。それに、注目じゃなくて、恨みを集めてるからな」
「う、やっぱりそう見える?」
「見える見える! そりゃもう、はっきりとな」
やっぱりそうなのか。
僕の平穏な生活は終了を迎えたようだ。
「なぁ、そんなに嫌なら変えてもらえばいいんじゃね? どうなのよ」
「そうだなぁ~。まだ始まったばかりだし、もう少し様子見してみるよ。それに、こんな短期間で変わったら、本田さんを避けてるみたいだし」
「そうか、なら頑張れよ!」
そう言うと、大地は僕の肩を軽く叩いた。
いい友人を持って良かった。
少しだけ、耐えられる気がするぞ!
……甘かった。
その後の授業でも、生きた心地がしなかったし、相変わらずの視線。
昼に感じたものは、完全に気のせいだった。
漫画の主人公とかも、こんな気持ちだったのかなぁ。
だとしたら本気ですごいと思う!
「おい博、またなんかアホなこと考えてるだろ」
声のする方を見ると、カバンを持った大地がいる。
色々考えている間に、すっかりホームルームが終わっていたようだ。
「アホとは心外だなぁ。考え事だってするさ」
「そうか、まぁ聞かなくてもわかるけどな」
楽しそうに言う大地。
まったく、当事者じゃないから笑えるんだ。
この悩み、わかってくれる人はいないだろうか。
「しっかし、帰るだけなのにお前の隣の席は凄い人だな。男女合わせて十人くらい集まって」
大地は小さな声で言う。
「大地は興味ないのか?」
僕の問いに大地は。
「そりゃあ気になるけどな、声をかけたりはしないな」
「わかる」
やはりモブキャラ魂の強い男だった。
高校二年の二日目、早くも悪い予感が的中する。
なんだろうなぁ、なんだか非常に居心地が悪い。
だけど、その理由はわかってる。
見られてる、視線を感じる!
僕の隣の席にいる本田あすかの存在感。
その影響か、視線を痛いほど感じる。
時には小さな声で。
「なんであいつが隣なんだっ」
そんなこと言われても。
正直な話、変われるなら変わってもいい。
僕の想像以上のプレッシャーだった。
授業が進んで昼休み。
彼女と話そうと、多くの人が集まっていく。
その反対に僕は、離れた席にいる友人の元へ向かい、助けを求める。
「あの席、早くも限界なんだよなぁ」
「何!? あれだけの美少女を横目に、限界とはなんだ! まさか、限界というのは」
僕は慌てて口を手で塞いでやる。
このまま続けさせたら、僕の学校生活が終わりかねない。
鈴木大地。
一年の時から同じクラスで、考え方の似ていた気の合う友人。
はっきり言って、僕以上にモブキャラ感がある。
「……なぁ、今なんか失礼なこと考えてなかったか?」
「いや? そんなことない」
いつのまにか僕の口封じから逃れていた。
「しっかし、本音を言えば可哀想だな。俺たちからすれば、あの人とは世界が違うんだ。それに、注目じゃなくて、恨みを集めてるからな」
「う、やっぱりそう見える?」
「見える見える! そりゃもう、はっきりとな」
やっぱりそうなのか。
僕の平穏な生活は終了を迎えたようだ。
「なぁ、そんなに嫌なら変えてもらえばいいんじゃね? どうなのよ」
「そうだなぁ~。まだ始まったばかりだし、もう少し様子見してみるよ。それに、こんな短期間で変わったら、本田さんを避けてるみたいだし」
「そうか、なら頑張れよ!」
そう言うと、大地は僕の肩を軽く叩いた。
いい友人を持って良かった。
少しだけ、耐えられる気がするぞ!
……甘かった。
その後の授業でも、生きた心地がしなかったし、相変わらずの視線。
昼に感じたものは、完全に気のせいだった。
漫画の主人公とかも、こんな気持ちだったのかなぁ。
だとしたら本気ですごいと思う!
「おい博、またなんかアホなこと考えてるだろ」
声のする方を見ると、カバンを持った大地がいる。
色々考えている間に、すっかりホームルームが終わっていたようだ。
「アホとは心外だなぁ。考え事だってするさ」
「そうか、まぁ聞かなくてもわかるけどな」
楽しそうに言う大地。
まったく、当事者じゃないから笑えるんだ。
この悩み、わかってくれる人はいないだろうか。
「しっかし、帰るだけなのにお前の隣の席は凄い人だな。男女合わせて十人くらい集まって」
大地は小さな声で言う。
「大地は興味ないのか?」
僕の問いに大地は。
「そりゃあ気になるけどな、声をかけたりはしないな」
「わかる」
やはりモブキャラ魂の強い男だった。
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