氷結の正義〜少女は悪を許さない〜

大吉祭り

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森と研究と本

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 暗くなってからの捜索は危険とし、私たちは村の宿で一泊。
 準備を整え、改めてこの森と実験について調べることになった。


 「出発前に、村の人からも少し話を聞くか。そんなに大勢いるとは思えんしな」

 「確かに、俺たちあんま情報持ってないからね。地元の情報は頼もしいかも」


 それに関しては、私も反対はない。
 しかし、この村には人が本当に少ない。
 出会った人といえば、宿の主人だけだ。


 「それでは目的も決まったし、宿を出ようじゃないか」



 宿を出て一時間と少し、村人を発見することはできなかった。
 人はいるのだが、村人ではなく、私たちと同じように道に迷った人ばかり。

 当然、この森について詳しい人はいなかった。


 「リーダー、とりあえず宿に戻って主人に話を聞かないか。村人はいないだろう」

 「フィオーラの言う通りか。まさか村人がいないとは」


 村には少ないながらも、家が建っている。
 しかしどの家にも、人の気配がない。
 皆出て行ったのか?

 私たちは再び宿に戻ると、暇そうにしている主人を見つけた。


 「おや? お客さんたちは今朝出発されたばかりですよね。何かお忘れですか?」

 「いや、そう言うわけではないんだが。それよりも、主人には聞きたいことがある」


 宿の主人による質問に答え、リーダーは続けて。


 「この村には人が住んでいないのか? 家は何軒かあるようだが」

 「やはり気になりますか。私自身、この村に元々いたわけではないんです。ですが聞いた話、住んでいた人たちは研究員だと。私の友人が以前、仕入れた情報らしく」

 「あんたはなぜこんな場所で宿を?」

 「以前は近くの町で商人してたんですけどね。あまり売れないし、元々の夢だった宿を経営してみたいと。そしたら、空いてる場所があると聞いて。それがここだったんです」


 となると、いよいよこの森を以前から知る人はいないってことか。


 「あんたの知り合いの情報屋、他に何か言ってなかったか?」

 「……そう言えば、本がどうとかって」


 っ!?



 宿を出た私たちは、主人からもらった簡単な地図を頼りに、森を探索する。
 主人の知り合いの情報屋が話した本、これは魔法を使えるようにする本の可能性がある。

 そして何かの研究。
 魔力を失った森。
 全てが怪しいことはわかった。


 「にしてもリーダー。宿の人が次の町への道を知ってて助かったね。俺は永遠にさまようのかと」

 「確かにな。それに本の情報まで得られたんだ。運は味方しているとしか」


 しかし次の町へはまだいけない。
 この森の秘密、暴いてやらないといけないから。


 「ところでフィオーラ。研究員がいたと言うことは、村の近くに研究所があるんじゃないか?」

 「そう思って、今調べている。そもそもこんな森に人なんて、滅多には来ないからな。拠点からも近い場所に案外施設があっても」


 すると、少し離れた場所に洞窟の入り口のようなものが見える。
 隣を歩くシェルも、それをみて興奮したのかスキップを始め。


 「すげー、すげー、洞窟だ! 冒険してる感が出てきたな」

 「いつも以上にはしゃいでるな、シェル。しかし洞窟か、俺も気合を入れねば」


 男ってのはどうしてこう、子供みたいなんだろうか。
 私がしっかりしなければ!


 「二人とも浮かれてないで、警戒しなさいよ。もし研究所なら、仕掛けがあるかもしれない」


 しかし二人は生返事のみ。
 凍らせてやろうかしら。
 ため息をついて、洞窟へ向かった。
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