氷結の正義〜少女は悪を許さない〜

大吉祭り

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洞窟探検と魔法兵器

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 やはり油断できなかった。
 洞窟の中には、侵入者を払うため、様々な仕掛けが用意されていた。


 「なぁリーダー、フィオーラ。さっきのトラップは凄かったな。壁の中から矢が飛んできたぞ。次は何が起こるかな?」

 「あんたねぇ、下手をすればやられるかもしれないのに、よくそんなテンションで」


 私が呆れながら言うも、シェルには通じていないようで。


 「俺らがこんなもんでやられるわけないだろ? それに、最悪ピンチになっても、フィオーラの氷でどうにかなるしな」


 ここまでのトラップも、なんとか私の魔法で防いでいる。
 だが、間に合わなかったら。


 「確かに、フィオーラの魔法にも限界はある。シェルはもう少し落ち着いた方がいいだろう」

 「リーダーも浮かれてたけどなー」


 洞窟に何をテンション上げているのだろう。
 やはり私がしっかりしなければ。


 「お? 二人とも、ついに見つけたみたいだよ。入り口みたいなのがあるぜ」


 先頭を歩くシェルが、大きな声で知らせてくる。
 見てみると、明らかに人工物である扉がある。


 「これが実験施設と見て間違いなさそうね。気を抜かないでよ、二人とも」

 「「当然だ!」」


 本当だろうか?
 リーダーとシェルは元気よく返事をした。



 扉の前に立つと、特に仕掛けもなく侵入できた。
 だが、ここまでのことを考えれば、確実にトラップはあるはず。


 「しかし何もないな。大事なものは、すでに撤去されてしまったんだろうか」

 「確かに今のところは何も。だけどリーダー、今は小さな手がかりでも欲しいところ。探すしかないの」

 「そうだな……ん? あそこの扉だけ雰囲気が」


 そう言ってリーダーが指をさした先には、他の部屋の扉とは明らかに違うものを感じる。


 「でかいなこれは」


 リーダーが驚くのも無理はない。
 この先が大事であることがはっきりとわかるほど、立派な扉だ。
 もしかしたら、本の手がかりや実験がらみの。


 「入ってみるしかないわね。二人とも、覚悟は決まってる?」

 「俺はいつでもいいよー。ワクワクが止まらんからね」

 「リーダーとして言うが、何かあれば俺の後ろに隠れてもいいぞ」


 覚悟は決まってるらしい。


 「それじゃあ、行きましょうか!」


 巨大な扉の前に立つと、ゆっくりと開いていく。
 中には何かの装置などが置かれているのが見える。

 やがて扉が止まると、私たちはゆっくりと中を見ていく。
 巨大な扉の割に、中は広くない。


 「なぁリーダー、やっぱり気になるのはこの装置だよな。実験施設と考えると、本なのかな?」

 「どうだろうな、現状ではそう考えるのが妥当かもしれないが」


 そう言いながらリーダーは装置の前に行き。


 「この装置、ソコソコの大きさの四角いくぼみがあるな。やはり本なのか?」

 「そうかもしれない。ただ、使い方がわからない以上、むやみに触らない方がいいわ」


 するとシェルはソワソワしながら。


 「触るなって言われると」

 「ダメ!」


 言い切る前に注意した。


 「そんなことより二人とも、手がかりをもう少し探そうか。この装置だけではな」


 リーダーの提案で、私たちは別々の部屋を調査しにいく。
 あまり広くないため、別行動でも問題ないと言う判断だ。

 ……この部屋には特にないか。
 おそらく研究員の休憩所だったんだろう、食べ物の残りなどが散乱している。

 すると隣の部屋からシェルの声が、というか悲鳴のようなものが。


 「でたー! みんな来てくれー!」


 急いで部屋を出て声のする方を見ると、シェルが全速力近寄ってくる。


 「どうしたのシェル。ついに気がおかしくなってしまったの?」

 「ふざけてる場合じゃないよ、フィオーラ! 止まってたゴーレムが動き出したんだ」


 ゴーレム!
 人によって作られた兵器で、魔力を原動力として動くという。

 ものによっては、上級クラスの魔法使いでさえ、超えるとまで言う。
 厄介な相手だ。


 「とりあえずフィオーラも逃げようぜ。もう少しで追いついてくるかも」


 その時、隣の部屋からゴーレムが出てきて、私たちを見つけ。


 「キオクニナシ、ハイジョシマス」


 それを聞いた私とシェルは。


 「「リーダー、大変です!」」


 一斉に逃げ出した。
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