悪役令嬢と誤解され冷遇されていたのに、目覚めたら夫が豹変して求愛してくるのですが?

いりん

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第2章 熱

【恭平side】政略結婚

今日隣の領地の貴族と政略結婚する。

隣の領地には行ったことがあり、向こうの両親とは交流があるが、

相手とはあったことがない。



私自身あまり人に興味がないし、

できれば結婚もしたくなかった。



この結婚を決めたのは、

条件が良かったのもあるが、

『相手の令嬢は好きな人がいるらしい。
誰かはっきりわからないが、幼なじみではないか』という噂を聞いたことがあり、

自分と同じ境遇だと思ったのも理由である。



ーまあ、優美があそこに住んでいたというのもあるけどな。



もうずっと会えていない人のことを思い出し、

胸がしめつけられた。







「こんにちは、美優と申します。」



初めて婚約者に会って挨拶されたとき、

最初に思ったのは、

いつも両親は質素な服を着ているのに、

すごい高価な服とアクセサリーを身に付けているな、ということだった。



ーこのドレスとアクセサリーは、
貴族でもなかなか手が出せない値段のはずだが…


娘がお金を使い込んでるから、

今回みたいな政略結婚が必要になったんじゃないか?



そして、次に思ったのは、

自分に対して向けられた笑顔だった。



私は女性の媚びたような笑顔が苦手である。



ー好きな人がいるなら、自分にはそういう笑顔もしないと思ったのに。

誰でもいいのか、そう婚約者に対して思った。



ーまるで悪役令嬢みたいだな。

男好きで金遣いが荒い女なんだろう、

それが美優に対する第一印象だった。
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