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マニーマニー お金大好き主人公
しおりを挟む「咲、お前は外部だからこの学校がおかしく見えるかもしれないが、ここじゃ男同士が当たり前にまかり通っているんだ。俺も、好きな奴男だしな・・・・・・軽蔑するか?」
「え?えぇ~?!そうなのか。でも、俺はそんな事で人を差別したりしないぜ?別に新が男好きでも、友達だろ!」
「咲!ありがとう」
とんだ迷惑な事だ。どいつもこいつも外部生に骨抜きになりやがって。
人様の迷惑ってやつを考えた事があるのか?
ないだろ。ないから、阿保な事が出来るんだろう。
だいたい外部生も、新に外から来たからこの異常さが分からないかもしれないけどって・・・・・・その反応は十分異常だよ。
普通、抵抗感があるんだよ。実際、俺なんて三ヶ月この学校の人間に近づけなかった。気持ち悪くて。
必要最低限は頑張ったけど、やっぱり同性同士という嫌悪感は拭えなくて、そーゆう場面に出くわして何度も吐いたし。
まぁ、三ヶ月後には慣れてきてしって平気にはなってしまったけど。
脳内汚染というべきか、毒されるって恐ろしい。
うっざい偽善的な友情と猫かぶりな恋情を交差させながら、一時の繋がりを確かめ合う二人。
消えてくんねぇかな。
「ところで新の好きな奴は男っていうけど誰?」
「ん?すぐ近くにいるよ?」
「も、もしかして・・・・・・!?そんな」
次の授業のために、自分の机から教科書やルーズリーフを取り出している最中のこの話題。
明らかに新はお前を狙ってんだよ。
俺を見るな。
わざわざ口にするのも面倒くさいので、無視してやる。
新の好きな奴は術中八区お前だろうが。その証拠ににこにこ黒い笑み浮かべてこっち見てるぞ。新の野郎が。
だいたいこの季節外れの転入生のせいで俺までとばっちりを受けている。
と、いうのも西園咲がやってきて、生徒会を始め、風紀委員にことごと突っ掛かり、気に入られるという偉業を成し遂げたのだ。
あ、間違えた偉業じゃなくて異業だ。
そして咲は外見は可愛い部類に入るが、飛び抜けて可愛いというものでもないから、生徒会や風紀委員、美形である新の親衛隊に目をつけられる結果となり、何故か一緒にいた俺にまで矛先は向けられたからたまったもんじゃない。
第一、今までは新といても何もなかったのに、どうして今になって理不尽な嫌がらせを受けなくてはいけないのだろうか。
しかも最悪なのは、一緒にいたせいで、何をとちくるったのか、策士で冷酷な生徒会副会長が俺を気に入ったとほざき、何かにつけて絡んで来るようになったのだ。
「あ、美樹(よしき)そろそろ全校集会の時間だぜ?」
「・・・・・・本当だ。美樹、新早く行こうぜ!」
「・・・・・・」
咲が慌てて俺と新の腕を掴んで体育館へと走り出した。
・・・・・・一人で行きたい。
□□□
「毎年恒例の事だから、分かっているだろうが、今年の合宿の部屋割が決まった。各自学生学生番号と照らし合わせて確認するように!」
生徒会長がマイク越しに伝えると、生徒達は盛大な拍手をした。
何故、歓声が上がらないのかと言えば、三年前この歓声を聞いた新任の理事長がたいそう不愉快そうに顔をしかめ、あまりの騒々しさに切れたのだ。当時、喚声を上げていた主な親衛隊達は厳重に処罰された。そして、集会で生徒会が壇上に立つ際は、拍手ならば許可するという校則を作ったのだった。
なんとも大人気ないと当時は皮肉を込めて色々言われていたそうだ。
しかしこの理事長、そもそもがこの学園のOBでもあり、良くも悪くもこの学園の風習を理解し、自らが卒業後、この学園の改革が必要だと管理を名乗り出たのであった。
そうして着々と理事長による学園改革は順調に進み、人気者へ近づいた者への親衛隊の行きすぎた制裁や、親の権力による学園での力関係を少しずつ改善させていった。
(でもやっぱり強引だとか俺様とか言われてるんだよなぁ)
俺が尊敬する理事長様ではあるが、まだまだ長い物にまかれて甘い汁をすすってきた教師や、今まですき放題してきた生徒からは煙たがられている。
甘い汁を教師に吸わせていた権力を持つ生徒や、彼等が憧れている生徒会や風紀は理事長の考えに賛成し、更正しているというのに。
話はずれてしまったが、今年もやってきた。合同合宿。毎年毎年豪華なホテルを貸し切って行われる全校生徒の交流を深める交流会だ。
ほとんど内容は変わらないマンネリしつつある行事ではあるが、ビンゴ大会での豪華な商品。
季節事に出される豪華な料理。
希望者のみだとプールでの鬼ごっこや、美術館見学、ホテルマン体験や色々あるから飽きはない。
特に人気なのは、ホテルマン体験だろうか。やっぱりこの学園は将来上に立つものが多く、今から下のものの立場を体験してみたいという考えが増えているらしい。
去年の合同合宿を思い浮かべながら、俺は今回の自分の同室者を見てにやりとほくそ笑んだ。
「あ、俺会長とだ」
その隣で咲が叫んだ。若干咲の声が聞こえた生徒が嫉妬を含んだ目で彼を見ている。
馬鹿が・・・・・・。
俺は咄嗟に咲の両頬を片手できつく掴み徐々に力を入れて黙らせた。
しかし、咲が会長とはなんとも面白い組み合わせだ。
ニヤニヤするのが止まらないのをなんとか真顔にして咲に近付いた。
そう、ここからが俺のターン!なんつって。
「咲、会長と一緒だと嫉まれて虐めにあって良いことないぞ?それこそ親衛隊の嫌がらせが始まる」
「親衛隊!?なんとかなんないのか?!」
「方法はある。ちょっと俺についてこい!」
□□□
新を体育館に置いて、意気揚々と俺は咲を率いてとある場所に来ていた。
そこは親衛隊総合集会場。
今日はここで大規模な集会が開かれる。
何を隠そう俺が召集をかけたわけなんだけど・・・・・・。
「こんにちは~」
「あ、美樹様!」
「美樹様、今日はどうなさったんですか?僕たちを召集するなんて」
「なぁ、美樹。何なんだ?」
「ん?ここは親衛隊総合集会場だよ」
「な!」
「さて、本題に入ろうか」
さっき教えたばかり親衛隊の本拠地に乗り込んだためか絶句している咲の襟首を掴んで中央に進んだ。
すぅっと息を吸い込んで、二枚の紙切れを取り出す。一枚は咲の合宿での部屋割番号。もう一枚は俺の部屋割番号だ。
「一枚は会長の部屋割番号、もう一枚は風紀委員長の部屋割番号!!さぁ、まずは会長を一万円から!」
「五万!」
「僕は六万!!」
「な、何なんだ?!」
急に始まった出来事に咲はついてこれないようでオロオロと辺りを見渡していた。
「二十万!二十万より上はいないか!・・・・・・はい二十万で落札」
「は?」
「次は風紀委員長。こちらはレアなので二万から」
「十万円だすよ!!」
「十五!」
「僕は十八万円」
「三十万!!!」
「三十万、三十万より上はいないか!・・・・・・はい、三十万で落札!」
「お、おい。美樹説明を、・・・・・・」
せりが早々に今回は終わったので、今だに事態が飲み込めていない咲がキャーキャー騒ぐ親衛隊の中、口元をひくつかせながら近付いてきた。
俺は落札した子に小切手と部屋割番号の紙を貰い、それぞれに会長と風紀委員長と一緒の部屋割番号の紙を渡した。
小切手を見てニヤニヤと俺がしている中、咲はげっそりしている。
「親衛隊に目をつけられないためには、親衛隊を味方につける事。今回の合宿みたいに何か人気者と接触したりとかしそうな出来事や、物があったら親衛隊に流して上げるのが一番なんだよ。金にもなるしな」
「へ、へぇ」
「んで、今回は部屋割をせりにかけたわけだ。後でお前の取り分渡すな」
何故か引いている咲に俺は普段は絶対にしない笑顔を向けた。
うっとりと親衛隊の皆が注目しているのが分かる。
俺の親衛隊は一番後ろでにこやかに良かったですねと褒めたたえているようで、ウンウンと頷いていたので、親衛隊召集お疲れ様の意味を込めて手をふっておいた。
因みに新が俺の親衛隊隊長をやってくれていたりする。
ほら、友達の方が安心だろ?
「あ、せりの仲介料として俺の取り分半分だから」
「がめつっ!!」
いやいや、お金は大事ですから。
END
お金大好きというか、たくましい主人公が書きたかったんだけどなぁ・・・・・・。
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