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炎上下のlelive
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「どうぞ!入ってくださいなのだ。スリッパは、そこの棚に入っているものなら好きなものを使ってほしいのだ。」
リンさんの家は、思った通り豪邸だった。綺麗な白色の壁に広い廊下がある家は、一人暮らしには見えない。
しかし、両親はほとんど海外にいるらしく、ほぼ一人暮らしのようなものだと、リンさんは言った。やはり話を聞いて、やっぱ、住む世界が違うな…。と、しみじみ感じるのだった。
リビングを通り抜け、応接室のような大きな机がある部屋に通された。そこには、もうおなじみのLeliveメンバーが集まっている。
いつもは、一人誰かが入ってくるたび、誰かしら「おはよう!」「お疲れ!」などと、声をかけてくれるが、今日はそれはないみたいだ。みんな、顔を俯いていて、表情が読みづらい。その上、メリサさんなんか、私の顔を見た瞬間、目がウルウルとしてきている。
「おはよう。結愛。みんな、ひどい顔だけど…。君が一番ひどい顔だよ。ほら、こっちおいで。」
私が、一番ひどい顔? みんなの方がひどいよ。わたしは、大丈夫です。社長。そう言い聞かせ、彼女は自分の表情筋に指示を出す。【明るく笑え】と、しかし、彼女の表情はかわらず、頬に生温かい液体が流れていくのを感じた。
急いで、後ろを向き眼鏡を外す。
それは、涙だった。自分の目から流れている。信じられない。だって、顔バレなんて覚悟していたではないか。ダンジョンに顔を出して、生配信するには、ある程度の危険があるのは、配信を始める前から知っていた。覚悟していた。
それなのに…。なぜ?この悔しさは。さっき事務所前で、噛み締めて…一人で背負って…。みんなには泣き顔を見せたくなかったんだけどな。
「社長。申し訳ありません。今、少しネットが私の顔バレの件で荒れています。もしかしたら、Leliveの方にも飛び火するかもしれません。最近、ユーゥさんも、メリサさんも、デビューしたばっかなのに…。先輩らし…く…」
「そんなことはどうでもいいんだよ!」
私の反省の意を込めて話していた、謝罪を社長の怒号が、遮った。社長――服部 咲羅という人間が、声を上げたのを始めて見た。
「結愛。いや、アマネ。お前は胸を張っていろ!いつまでもショボショボするな。お前は、何も悪くない。お前は、自分の夢を叶えていただけだ。後ろめたいことをしたわけじゃない!だから、下を向くな。前を見ろ。しっかりと、心だけでも目を合わせとけ。」
そう声を、荒げる社長も涙を流していた。なんで?そんな疑問は浮かばなかった。
社長は、こういう人だ。
妙に、そのことだけが自信をもって断言できる。
「だから、アマネ。君は、配信を辞めなくてもいい。Leliveに向けて、申し訳なさを向けなくていい。元々、こっちだって覚悟はできてる。だからこそ、これからもよろしく頼む。この会社には、まだ結愛が必要だ。」
差し出された手をそっと握る。その手は、始めてあったときと同様に温かった。そして、力強く、優しかった。
***
リンさんの家で、全員でこれからの動き方を考えた。もちろん、元々人の顔写真などを、本人の許諾なしにインターネット上に挙げるのは、違法だし、申請すれば例の写真自体は消してもらえる。
しかし、そこから転載された写真は消せない。無特定多数の誰かが、簡単にコピー、保存できるネットだ。一度挙げられたのは、タトゥーのように消えない。これを、「デジタルタトゥーというのだ。」とリンさんは、いう。
「だからこそ、ライバーのみんなが安心して配信できるようにサポートするのが、企業なんだけどね。今回は、防げなくてゴメンね。」
いつもの、「のだ」の語尾はなかった。それくらい彼はまじめな顔を彼女に向けるだった。
「まずは、アマネのこれからの配信について、炎上しているピークを過ぎたら配信で伝えよう。まずは、本人の声で届けるのが大事だからね。それに、結愛の顔、特に裸眼が写ってる画像は、悪用される可能性もある。これからの再発防止に、努める。そして、絶対に、下は向くなよ!結愛。」
「はい!」
彼女は、明るく返事をする。笑顔とともに。
***
顔バレから、2週間が立ち。わたしは久しぶりに配信の準備をしている。アプリ良し、お水良し、ネット環境良し。一つ一つ確認していく。漏れがないように。【アマネからの大切なお話】このタイトルを着け、配信は予告していた。そのため、多くの人が待機してくれている。
時間になり、配信画面、コメント。私の大切なファンのリスナーのみんなに向き合った。
「みんな。久しぶり。期待のダンジョン配信者の夢風 アマネだよ。」
【アマネちゃん~。大丈夫?】
【ネット見たよ。無理しないで!】
【顔バレしたVTuberの配信は、ここですか?】
前のネット騒動を見た人なのか、面白半分で見に来ている人が三分の一だ。元々、知名度は低かったのだから、しょうがない。
「今日は、顔バレの騒動や、これからの活動形態。そして、安否確認をしたいと思います。」
【安否確認?】
コメントでも、困惑の声が大半を占める。ネットで言いたくなかったこと、私のスキルのこと。
「私の即死Skillがあると思うんですけど…。発動条件は、『対象と目を合わせる』です。もしかしたら、私の写真などの目でも対象となる可能性があります。今回の流出した画像は、裸眼が写っていなかったので、助かりましたが…。これからは、Lelive全体で悲惨な事故を未然に防ぐため頑張っていきます。」
【どういうこと?アマネちゃんの配信見ると、死ぬっていうこと?】
【もし、顔が画面に映ったら、俺達みたら死ぬの?】
【面白いじゃん。俺と一緒に虐殺しない?人類】
「もちろん、常、日頃から私自身目を隠しておりますし、起こる可能性は低いです。しかし、0とはいきません。皆さんの協力がないと。だから、これからわたしの顔バレ写真が公開されても、絶対に見ないでください。危険です。」
そう、これは注意喚起。私が、VTuberをやりたい。ダンジョン配信者になりたいといったワガママから始まった火によって、時限爆弾が爆発しないようにするための。
リンさんの家は、思った通り豪邸だった。綺麗な白色の壁に広い廊下がある家は、一人暮らしには見えない。
しかし、両親はほとんど海外にいるらしく、ほぼ一人暮らしのようなものだと、リンさんは言った。やはり話を聞いて、やっぱ、住む世界が違うな…。と、しみじみ感じるのだった。
リビングを通り抜け、応接室のような大きな机がある部屋に通された。そこには、もうおなじみのLeliveメンバーが集まっている。
いつもは、一人誰かが入ってくるたび、誰かしら「おはよう!」「お疲れ!」などと、声をかけてくれるが、今日はそれはないみたいだ。みんな、顔を俯いていて、表情が読みづらい。その上、メリサさんなんか、私の顔を見た瞬間、目がウルウルとしてきている。
「おはよう。結愛。みんな、ひどい顔だけど…。君が一番ひどい顔だよ。ほら、こっちおいで。」
私が、一番ひどい顔? みんなの方がひどいよ。わたしは、大丈夫です。社長。そう言い聞かせ、彼女は自分の表情筋に指示を出す。【明るく笑え】と、しかし、彼女の表情はかわらず、頬に生温かい液体が流れていくのを感じた。
急いで、後ろを向き眼鏡を外す。
それは、涙だった。自分の目から流れている。信じられない。だって、顔バレなんて覚悟していたではないか。ダンジョンに顔を出して、生配信するには、ある程度の危険があるのは、配信を始める前から知っていた。覚悟していた。
それなのに…。なぜ?この悔しさは。さっき事務所前で、噛み締めて…一人で背負って…。みんなには泣き顔を見せたくなかったんだけどな。
「社長。申し訳ありません。今、少しネットが私の顔バレの件で荒れています。もしかしたら、Leliveの方にも飛び火するかもしれません。最近、ユーゥさんも、メリサさんも、デビューしたばっかなのに…。先輩らし…く…」
「そんなことはどうでもいいんだよ!」
私の反省の意を込めて話していた、謝罪を社長の怒号が、遮った。社長――服部 咲羅という人間が、声を上げたのを始めて見た。
「結愛。いや、アマネ。お前は胸を張っていろ!いつまでもショボショボするな。お前は、何も悪くない。お前は、自分の夢を叶えていただけだ。後ろめたいことをしたわけじゃない!だから、下を向くな。前を見ろ。しっかりと、心だけでも目を合わせとけ。」
そう声を、荒げる社長も涙を流していた。なんで?そんな疑問は浮かばなかった。
社長は、こういう人だ。
妙に、そのことだけが自信をもって断言できる。
「だから、アマネ。君は、配信を辞めなくてもいい。Leliveに向けて、申し訳なさを向けなくていい。元々、こっちだって覚悟はできてる。だからこそ、これからもよろしく頼む。この会社には、まだ結愛が必要だ。」
差し出された手をそっと握る。その手は、始めてあったときと同様に温かった。そして、力強く、優しかった。
***
リンさんの家で、全員でこれからの動き方を考えた。もちろん、元々人の顔写真などを、本人の許諾なしにインターネット上に挙げるのは、違法だし、申請すれば例の写真自体は消してもらえる。
しかし、そこから転載された写真は消せない。無特定多数の誰かが、簡単にコピー、保存できるネットだ。一度挙げられたのは、タトゥーのように消えない。これを、「デジタルタトゥーというのだ。」とリンさんは、いう。
「だからこそ、ライバーのみんなが安心して配信できるようにサポートするのが、企業なんだけどね。今回は、防げなくてゴメンね。」
いつもの、「のだ」の語尾はなかった。それくらい彼はまじめな顔を彼女に向けるだった。
「まずは、アマネのこれからの配信について、炎上しているピークを過ぎたら配信で伝えよう。まずは、本人の声で届けるのが大事だからね。それに、結愛の顔、特に裸眼が写ってる画像は、悪用される可能性もある。これからの再発防止に、努める。そして、絶対に、下は向くなよ!結愛。」
「はい!」
彼女は、明るく返事をする。笑顔とともに。
***
顔バレから、2週間が立ち。わたしは久しぶりに配信の準備をしている。アプリ良し、お水良し、ネット環境良し。一つ一つ確認していく。漏れがないように。【アマネからの大切なお話】このタイトルを着け、配信は予告していた。そのため、多くの人が待機してくれている。
時間になり、配信画面、コメント。私の大切なファンのリスナーのみんなに向き合った。
「みんな。久しぶり。期待のダンジョン配信者の夢風 アマネだよ。」
【アマネちゃん~。大丈夫?】
【ネット見たよ。無理しないで!】
【顔バレしたVTuberの配信は、ここですか?】
前のネット騒動を見た人なのか、面白半分で見に来ている人が三分の一だ。元々、知名度は低かったのだから、しょうがない。
「今日は、顔バレの騒動や、これからの活動形態。そして、安否確認をしたいと思います。」
【安否確認?】
コメントでも、困惑の声が大半を占める。ネットで言いたくなかったこと、私のスキルのこと。
「私の即死Skillがあると思うんですけど…。発動条件は、『対象と目を合わせる』です。もしかしたら、私の写真などの目でも対象となる可能性があります。今回の流出した画像は、裸眼が写っていなかったので、助かりましたが…。これからは、Lelive全体で悲惨な事故を未然に防ぐため頑張っていきます。」
【どういうこと?アマネちゃんの配信見ると、死ぬっていうこと?】
【もし、顔が画面に映ったら、俺達みたら死ぬの?】
【面白いじゃん。俺と一緒に虐殺しない?人類】
「もちろん、常、日頃から私自身目を隠しておりますし、起こる可能性は低いです。しかし、0とはいきません。皆さんの協力がないと。だから、これからわたしの顔バレ写真が公開されても、絶対に見ないでください。危険です。」
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