異世界転生した私は今日も大空を羽ばたきます!〜チートスキルで自由気ままな異世界ライフ〜

青いウーパーと山椒魚

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第四章〜オレンジ王国〜

花火みたいなイメージで

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「イリス、今日ちょっと付き合ってくれない?」
「いいけど、何するの?」

 当日の朝、私はイリスに協力を求めた。
 その内容は私が他の奴隷商人の居場所を突き止めた後のこと。
 捕まっていた獣人の子供達を家に返して欲しいというものだった。
 
「イリスってテレポート使えるんだっけ?」
「もちろん。カナほど遠くまでは移動できないけど、この国の中ならどこでもいけるかな」
「それじゃあ今森の家にいる子供達をお願い。事情がある子はとりあえず家にいてもらって」
「わかった」

 よろしくと言って私は王城に向かった。



「それじゃあ始めるね」

 捕まえる騎士達がバレないように定位置についたのを確認して、作戦を開始した。
 まずは幻影で店の奴らを気絶させる。
 実態はないが、幻影を媒介にして魔法を発動させることは可能だ。
 ここ一週間ほど毎日通っていたため、もう常連扱いされている。
 入口にいる奴らは1番最後に気絶させることにして先に進んだ。
 この店にいる対象は5人。
 外の見張り2人と中の見張り2人、そして店長と思われる男。
 5人で少なくないかと思ったが今は関係ないことである。

『本日もようこそお越しくださいました』

 商談が行われる部屋に入るのは私と男のみ。
 見張りは扉の前に待機している。

(こっちからしたら好都合なんだけど)

『ごめんなさい』
『なんのことでしょうか』
『すこし、眠ってもらえるかしら』

 そしてなんの音もたてずに気絶させた。
 すぐに部屋の外にいる奴らも気絶させる。
 店に入ってから数分もしないうちに私は店の全員を無力化した。

『騎士の皆さん、あとはお願いします』

 そう言って幻影の魔法を解除する。

「よし、そんでこの後は」

 自分の前に花火の尺玉をイメージして魔力を集めた。
 今いるのはディランさんの執務室のバルコニー。
 ここから国中に広がるように魔力を打ち上げた。
 花火のように上がっていった魔力玉は空高くではじけ、広がっていく。

「なにをしてるんだ?」
 
 後ろでみていたディランさんが不思議そうに聞いてきた。

「サーチの魔法を広範囲に広げて発動させたんだよ。これならどんなところに隠れていても確実に捕まえられる」
「……カナは敵にまわしてはいけないな」

 そんなことを話しているとポツポツ反応がでてきた。
 最終的に引っかかったのは3箇所。

「よし、行ってこよう。捕まえた奴らってどこに連れて行けばいいの?」
「この城の地下牢にでも運んでおいてくれ。話は通しておく」
「了解」
 
 そしてこの国に潜んでいた奴隷商人達は一掃されたのだった。










──────────
ネタバレという概念はありませんのでお気をつけください!(感想欄)

山場のはずが大人しくなってしまった……
元の更新速度に戻ります!
今月中にはこの章を完結させる予定です!
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