9 / 38
09 アンドレ・ヘルグレーンという男。2
しおりを挟む
――――その令嬢は、濡羽色の黒髪、真っ白な肌、アーモンドの型の大きな黄金の瞳は気まぐれな猫の様に目尻が少しはねていて、一見すると近寄りがたい夜の女神の美を誇るイルヴァが、微笑むと両頬に小さなエクボが出来る。
美しいのに愛らしい侯爵家令嬢は、少し前に十五歳を迎え、今年開催されるデビュタントに参加する予定の令嬢だった。
若い令嬢にしては落ち着いた色味や装飾を好む所も、派手な女性に見慣れたアンドレには新鮮に映る。
会話をしてみれば、3つ年下だというのに博識なのか会話が弾み、アンドレは初めて時間を忘れた。
こんな令嬢は初めてだった。
――――彼女を妻に娶りたい。
アンドレは過ごす時間と共に強く思うようになった。
では、そろそろ・・・の所で、性急なのは承知の上で婚約を申し込んだ。
イルヴァは少し頬を染めてお礼を言うと「婚約を申し込んでくれるのは嬉しいのですが・・・」と前置きした上で、
「ヘルグレーン様と婚約し、やがて婚姻するのであれば、私は浮気は絶対許しません。後継ぎを産んだとしても、男女の情は夫婦だけのものとしての生活を望みますので。この発言も、次期公爵様に不敬である事を分かっていながら発言しています。こんな私の拘りは、貴族の常識としては真逆だということは承知しております。先程のお申し出も、撤回して頂いて構いません。」
と、言ってきたのだ。
アンドレはまさかこんな事を言われるなんて思っていなかったが、心中は歓喜に震えていた。
(こんな素晴らしい考えの令嬢がいるとは!私も不貞や愛人とは無縁の夫婦関係を望む。願ったり叶ったりではないか。)
「私も浮気は許せない質だ。貴方のその条件は私にとっても最高の条件だよ。必ず守ろう」
嬉しくて思わずイルヴァの手を取り握りしめてしまった。
そして、ふと・・・悪戯心も手伝って、とてもいい案が浮かぶ
「こんな価値観を持つ令嬢は居ないと思っていたから、私も嬉しい。今日この場に来て本当に良かった。証明書を作って互いに一部ずつ持とうではないか。これは大切な契約だ。破棄することは離縁を意味する。大切にしよう。」
と提案をした。
イルヴァは大輪の華の様に微笑んで、とても嬉しそうにお礼を言ってくる。
「それが本当であれば、この度の婚約、謹んでお受けしたいと思います。」
キラキラと黄金色の瞳を輝かせ、了承してくれた。
後日、作成した証明書を持ち侯爵家を訪れた。
そして、微笑み合いながら、証明書にサインをしたのだ。
六人の婚約者候補が居た。
最後まで残ったのは、アンドレの男としての稔侍も公爵家としての面子にも泥を塗ってきたけれど、
イルヴァと出会う為の布石だったのかとすら思えた。
証明書の後も侯爵家に残り、イルヴァとお茶を楽しんだ。
イルヴァの案内する庭も散策し、途中そっと手を繋いだ。
その幸せな時間に、アンドレは恋をしたのだと理解した。
やがて、この美しく愛らしく聡明な夜の女神を、自分は深く愛するだろうと。
イルヴァの黄金の瞳にも自分と同じ恋の煌めきが宿っているのがわかる。
胸の高鳴りを宥めながら、前回よりも後ろ髪引かれる思いで侯爵家を後にした。
2日後に、公爵家で婚約の書類を整え署名することを約束して。
私は何て幸運な男なのだろう。アンドレは思った。
――――二日後、ハルネス侯爵とイルヴァ嬢が婚約申請書へ署名をする為に、公爵家を訪問した。
申請書とは、必ず新郎側の家が婚約として互いの家の利益と、破棄された場合の賠償などを記載して新婦側の家へ確認をして貰う。
そこで、追加や変更などが無ければ署名と家紋の印を捺して成立する。
婚約の書類の署名捺印を終えれば、今度は婚姻後の相互利益などの詳細を当主同士で話し合うので、婚約するアンドレとイルヴァらは参加しない。
滞りなく婚約の書類へ署名捺印を終えて、婚姻後の話になった父親達を執務室に残し、アンドレとイルヴァは公爵家の見事な庭園を二人で散策する事にした。
―――古くから脈々と続く高貴な血筋と影響力に資産家の公爵家、今や国一番の莫大な販路を築いた商魂逞しい商会を背景に経済的に力をつけた侯爵家が婚姻に寄って強い縁を娘ば、天井知らずの相乗効果が望める。
当主同士笑いが止まらない。
公爵としては尚嬉しいのは、堅物の息子が令嬢に好意を抱き始めていると分かる事だった。
「本日、顔合わせであると分かっていましたが、我慢が出来ずに性急に婚約を申し込んでしまいました!」
妻に似た美貌を持ちながら、年頃にしては頭が固く女性に奥手だった。
寄って来る女性は多いが、そのどの誘いにも受けないのだから。
二年前の婚約一歩手前までいった、例の愚かな伯爵令嬢との事が間違いなく尾を引いていた。
それもすぐ後に母親も亡くしてしまったのも大きく、結婚相手として最も魅力的なアンドレには毎日のように大量に縁を乞う釣書が届いた。しかし息子の心中を思えばこそ積極的に勧められずにいた。
そんな日々が二年続き、知人繋がりでハルネス侯爵の娘との婚約の話が出た。
期待せず顔見せを提案してみれば、以外にもあっさりと承諾してくれたではないか。
あれから二年・・・やっと今日を迎える事が出来たことが有り難い。
政略結婚とは名ばかりの恋愛結婚の様な仲睦まじい様子がすぐに見られる様になるだろう。
これ以上を望めない程の縁に恵まれたと喜ぶのだった。
穏やかな陽射しが降り注ぐ、心地の良い天気に恵まれた庭園を、イルヴァの手をそっとアンドレが取り、エスコートしながら庭を歩いた。
今日のイルヴァの装いは、華奢なイルヴァに良く似合うスレンダーラインの型で光沢のある紺色の生地に、胸元、袖、腰回りにアンドレの瞳の色を思わせる、シルバーグレーの銀糸が使用され、精巧で大きめな花の刺繍が連なる様にいくつも施されている。
フリルやコサージュや宝石などを使った様な華美な物ではなく、最高級であろう生地に拘った上質なドレスは彼女に良く似合っていた。
わざわざアンドレを連想させる物を取り入れてくれた事に、自分でも胸が高鳴るのが分かる。
アンドレ自身も、上着の襟、袖などに金の蔦模様が華やかに施された物を選んでいたからだ。
「貴方の色が少しでも入ってる物を」と口にまではしないが、ふと気付いてくれたら嬉しいなと思いこれにした。
示し合わせた訳ではないのに、同じ事を考えてくれた事が嬉しい。
ジッと見られている事に気付いて、イルヴァに視線を向ける。
イルヴァは白い頬をほんのりと染めて「一緒ですね」と言った。
「はい。ハルネス嬢も・・・」
「イルヴァと。イルヴァとお呼び下さい」
「イルヴァ・・・で、では、私の事はアンドレと。」
「は、はい・・・。アンドレ様・・・恥ずかしいですね。」
初々しいやり取りをする二人。
庭園の花々が柔らかい風に揺れる。
イルヴァの頬に掛かる髪をアンドレはそっと払う。
シルバーグレーの瞳と、金色の瞳が何かを期待して見つめ合う。
二人の空気が熱を持ち始めた気がした。
そこでキスでも出来ればアンドレは未だ清い身ではなかったであろう。
イルヴァの愛らしい柔らかそうな唇を奪う度胸がない。
それでも何かを残したくて、アンドレも熱くなる身体に戸惑いながら、その熱を移すかの様にイルヴァの手を取り、手の甲に恭しく口づけるに留めた。
イルヴァは頬どころか顔全体を真っ赤にしてしまったが。
美しいのに愛らしい侯爵家令嬢は、少し前に十五歳を迎え、今年開催されるデビュタントに参加する予定の令嬢だった。
若い令嬢にしては落ち着いた色味や装飾を好む所も、派手な女性に見慣れたアンドレには新鮮に映る。
会話をしてみれば、3つ年下だというのに博識なのか会話が弾み、アンドレは初めて時間を忘れた。
こんな令嬢は初めてだった。
――――彼女を妻に娶りたい。
アンドレは過ごす時間と共に強く思うようになった。
では、そろそろ・・・の所で、性急なのは承知の上で婚約を申し込んだ。
イルヴァは少し頬を染めてお礼を言うと「婚約を申し込んでくれるのは嬉しいのですが・・・」と前置きした上で、
「ヘルグレーン様と婚約し、やがて婚姻するのであれば、私は浮気は絶対許しません。後継ぎを産んだとしても、男女の情は夫婦だけのものとしての生活を望みますので。この発言も、次期公爵様に不敬である事を分かっていながら発言しています。こんな私の拘りは、貴族の常識としては真逆だということは承知しております。先程のお申し出も、撤回して頂いて構いません。」
と、言ってきたのだ。
アンドレはまさかこんな事を言われるなんて思っていなかったが、心中は歓喜に震えていた。
(こんな素晴らしい考えの令嬢がいるとは!私も不貞や愛人とは無縁の夫婦関係を望む。願ったり叶ったりではないか。)
「私も浮気は許せない質だ。貴方のその条件は私にとっても最高の条件だよ。必ず守ろう」
嬉しくて思わずイルヴァの手を取り握りしめてしまった。
そして、ふと・・・悪戯心も手伝って、とてもいい案が浮かぶ
「こんな価値観を持つ令嬢は居ないと思っていたから、私も嬉しい。今日この場に来て本当に良かった。証明書を作って互いに一部ずつ持とうではないか。これは大切な契約だ。破棄することは離縁を意味する。大切にしよう。」
と提案をした。
イルヴァは大輪の華の様に微笑んで、とても嬉しそうにお礼を言ってくる。
「それが本当であれば、この度の婚約、謹んでお受けしたいと思います。」
キラキラと黄金色の瞳を輝かせ、了承してくれた。
後日、作成した証明書を持ち侯爵家を訪れた。
そして、微笑み合いながら、証明書にサインをしたのだ。
六人の婚約者候補が居た。
最後まで残ったのは、アンドレの男としての稔侍も公爵家としての面子にも泥を塗ってきたけれど、
イルヴァと出会う為の布石だったのかとすら思えた。
証明書の後も侯爵家に残り、イルヴァとお茶を楽しんだ。
イルヴァの案内する庭も散策し、途中そっと手を繋いだ。
その幸せな時間に、アンドレは恋をしたのだと理解した。
やがて、この美しく愛らしく聡明な夜の女神を、自分は深く愛するだろうと。
イルヴァの黄金の瞳にも自分と同じ恋の煌めきが宿っているのがわかる。
胸の高鳴りを宥めながら、前回よりも後ろ髪引かれる思いで侯爵家を後にした。
2日後に、公爵家で婚約の書類を整え署名することを約束して。
私は何て幸運な男なのだろう。アンドレは思った。
――――二日後、ハルネス侯爵とイルヴァ嬢が婚約申請書へ署名をする為に、公爵家を訪問した。
申請書とは、必ず新郎側の家が婚約として互いの家の利益と、破棄された場合の賠償などを記載して新婦側の家へ確認をして貰う。
そこで、追加や変更などが無ければ署名と家紋の印を捺して成立する。
婚約の書類の署名捺印を終えれば、今度は婚姻後の相互利益などの詳細を当主同士で話し合うので、婚約するアンドレとイルヴァらは参加しない。
滞りなく婚約の書類へ署名捺印を終えて、婚姻後の話になった父親達を執務室に残し、アンドレとイルヴァは公爵家の見事な庭園を二人で散策する事にした。
―――古くから脈々と続く高貴な血筋と影響力に資産家の公爵家、今や国一番の莫大な販路を築いた商魂逞しい商会を背景に経済的に力をつけた侯爵家が婚姻に寄って強い縁を娘ば、天井知らずの相乗効果が望める。
当主同士笑いが止まらない。
公爵としては尚嬉しいのは、堅物の息子が令嬢に好意を抱き始めていると分かる事だった。
「本日、顔合わせであると分かっていましたが、我慢が出来ずに性急に婚約を申し込んでしまいました!」
妻に似た美貌を持ちながら、年頃にしては頭が固く女性に奥手だった。
寄って来る女性は多いが、そのどの誘いにも受けないのだから。
二年前の婚約一歩手前までいった、例の愚かな伯爵令嬢との事が間違いなく尾を引いていた。
それもすぐ後に母親も亡くしてしまったのも大きく、結婚相手として最も魅力的なアンドレには毎日のように大量に縁を乞う釣書が届いた。しかし息子の心中を思えばこそ積極的に勧められずにいた。
そんな日々が二年続き、知人繋がりでハルネス侯爵の娘との婚約の話が出た。
期待せず顔見せを提案してみれば、以外にもあっさりと承諾してくれたではないか。
あれから二年・・・やっと今日を迎える事が出来たことが有り難い。
政略結婚とは名ばかりの恋愛結婚の様な仲睦まじい様子がすぐに見られる様になるだろう。
これ以上を望めない程の縁に恵まれたと喜ぶのだった。
穏やかな陽射しが降り注ぐ、心地の良い天気に恵まれた庭園を、イルヴァの手をそっとアンドレが取り、エスコートしながら庭を歩いた。
今日のイルヴァの装いは、華奢なイルヴァに良く似合うスレンダーラインの型で光沢のある紺色の生地に、胸元、袖、腰回りにアンドレの瞳の色を思わせる、シルバーグレーの銀糸が使用され、精巧で大きめな花の刺繍が連なる様にいくつも施されている。
フリルやコサージュや宝石などを使った様な華美な物ではなく、最高級であろう生地に拘った上質なドレスは彼女に良く似合っていた。
わざわざアンドレを連想させる物を取り入れてくれた事に、自分でも胸が高鳴るのが分かる。
アンドレ自身も、上着の襟、袖などに金の蔦模様が華やかに施された物を選んでいたからだ。
「貴方の色が少しでも入ってる物を」と口にまではしないが、ふと気付いてくれたら嬉しいなと思いこれにした。
示し合わせた訳ではないのに、同じ事を考えてくれた事が嬉しい。
ジッと見られている事に気付いて、イルヴァに視線を向ける。
イルヴァは白い頬をほんのりと染めて「一緒ですね」と言った。
「はい。ハルネス嬢も・・・」
「イルヴァと。イルヴァとお呼び下さい」
「イルヴァ・・・で、では、私の事はアンドレと。」
「は、はい・・・。アンドレ様・・・恥ずかしいですね。」
初々しいやり取りをする二人。
庭園の花々が柔らかい風に揺れる。
イルヴァの頬に掛かる髪をアンドレはそっと払う。
シルバーグレーの瞳と、金色の瞳が何かを期待して見つめ合う。
二人の空気が熱を持ち始めた気がした。
そこでキスでも出来ればアンドレは未だ清い身ではなかったであろう。
イルヴァの愛らしい柔らかそうな唇を奪う度胸がない。
それでも何かを残したくて、アンドレも熱くなる身体に戸惑いながら、その熱を移すかの様にイルヴァの手を取り、手の甲に恭しく口づけるに留めた。
イルヴァは頬どころか顔全体を真っ赤にしてしまったが。
146
あなたにおすすめの小説
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる