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第五十九話 カルボナーラ
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わざわざ動画を見て頂いてまで応援して頂いてる事に涙が出る程嬉しいです。
有難うございます!
背中を押して貰ってるみたいで引き締まります。更新、頑張ります。
✂----------------------------
ユキとスノウのめんどくさい態度にこれは後々にも響くと思ったリティシア。
「私から触ってしまう場合はそんなに目くじら立てないで。そうじゃないと嫌いになるよ二人とも。転移魔法を覚えたら連れて来なくなるかもなぁ~? だってこうやって中断ばっかりされてたら、商売相手の方だったら邪魔になるもんなぁ~」
と言う事で穏便に(二人には脅し)理解して貰った。
私の家族や親戚(王族とか)はスキンシップだったりエスコートだったりして相手から触れてくる事もある。
だから家族以外で私が許可してない相手は妨害してくれてもいいよ。と説明したのだった。
二人も家族に関してはそういう風なことをするつもりはないらしく、三人は血の繋がりもないから嫉妬したのだそう。
従業員に嫉妬……? と思うけど、いろいろあるんだろうと訊くのは止めておいた。
書類も後は提出するだけになっていたので、後ほど商業ギルドに提出する予定だそう。
一緒に着いて行きたかったけど、私が関わっている事は色々とマズそうなのでやめておく。
アイヴァンを代理として立てて、商会を立ち上げる予定。
書類を隅々まで読み込んで、問題無さそうなのでアイヴァンに渡す。
商会を立ち上げてからの流れをアイヴァンと話していると、昼食が出来たとルカが知らせにきた。
今日はパスタ料理である。
この世界には小麦粉はパンにしか使われず、麺類というものが無いのだそう。
(女神様が悪役令嬢とかヒロインとか言ってた事もあって、食生活は日本の豊かな食を反映してるかと期待したのに美味しくないのよね……いろいろ。)
長い人生、美味しい食事がないなんて絶対耐えられないと思ってレストランですよ。
レストランっていってもフレンチとかイタリアンとか日本食とか雑多に混ざった食事処にするつもりだから、ファミレス的な感じ。
食に関しては絶対に妥協するつもりはないのだ。
―――という訳で、パスタ麺を作って貰って、初試食なのである。
ルカに今回作って貰った麺は、うどんでいうきし麺みたいな感じ。
フィットチーネというヤツである。
平らな麺は伸ばして切るだけなので特殊な機械は必要ない。
そもそも麺類がないので、パスタ製造機もない。
だからまずはコレをパスタとして提供して、食べに来るお客様に麺類というものに興味を持って欲しいのだ。
今日はカルボナーラである。
フィットチーネといえばカルボナーラのイメージが強いので、そのレシピを書き記したメモを渡していた。
料理の味付けは大味なものが多いんだけど、香辛料は安価で豊富な世界。
コショウとかも平民の人でも購入出来る値段である。
卵と生クリームと塩とコショウ。シンプルだけどとても美味しいのだカルボナーラは。
「凄くいい匂い。ルカ、見た目は百点満点よ! とっても美味しそう」
「「「いただきます!」」」
私とユキとスノウが手を合わせていただきますをすれば、不思議そうな顔をしたルカ達も手を合わせて「いただきます」と倣う。
(うんうん、今は首を傾げながらしてるけど、あとでいただきますの意味を説明するね)
レティシアはフォークとスプーンを持って手際よくくるくるっと巻いて食べる。
ユキもスノウもルカ達も私のを見て真似をする。
「スプーンを使って紐っぽいものを巻くのか。便利だね」
スノウが器用に麺を巻き付けて言う。
「皆上手、初めて麺を食べる人じゃないみたい」
皆の器用さに感心しながら、カルボナーラをパクリと食べた。
「んんーっ……! 美味しい!」
完璧に再現されてる!
私が前世で食べてたカルボナーラの味!
「おお……美味しいですね。この麺という食べ物は……噛むと弾力もある。」
アイヴァンさんが驚いたように感想を述べる。
そっか、麺食べたことないと食感も不思議のひとつだよね。
「美味い! お代わりはないのか?」
ユキが大きな声でルカに問う。
ルカ、口の周りにソースがべったりついてるよ。
がっついたでしょ……。
「あ、僕も!」
スノウもべったりついてる……。
私を挟んで左右に座って食事していたユキとスノウの口元をナプキンで拭う。
ルカが「まだまだたくさんありますから。お代わりどんどんしてくださいね」と美味しいと言われて嬉しそうに微笑みながらユキとスノウに伝える。
「ルカ! おまえ出来るヤツだな!」
「ルカ、さっきは悪かったね。美味しいの作ってくれてたのに。」
ユキとスノウ、餌付けされたようです。
「私もまだ頂いてもいいだろうか……」
「私も食べたいです、あればでいいので……」
アイヴァンとセレスも遠慮がちにルカと私に言ってくる。
ルカがチラと私を見て伺うような顔をした。
(全然いいよ! ユキとスノウだけなんてないよ!)
「勿論! ルカがたくさん作ってくれたみたいだし、皆お腹いっぱいになるまで食べましょ!」
わあ! って喜びの歓声をあげて、皆ガツガツと残りを食べ始める。
いやー、男子だなぁ。
ガツガツ食べてるから、カルボナーラのソースが口のまわりにべったりついて小さな子供みたいな顔になってるのがちょっと面白い。
ルカの作った初カルボナーラは、カルボナーラソースの鍋が洗わずともピカピカになっていたくらい皆が気に入ったという事を報告しておこう。
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と言う事で穏便に(二人には脅し)理解して貰った。
私の家族や親戚(王族とか)はスキンシップだったりエスコートだったりして相手から触れてくる事もある。
だから家族以外で私が許可してない相手は妨害してくれてもいいよ。と説明したのだった。
二人も家族に関してはそういう風なことをするつもりはないらしく、三人は血の繋がりもないから嫉妬したのだそう。
従業員に嫉妬……? と思うけど、いろいろあるんだろうと訊くのは止めておいた。
書類も後は提出するだけになっていたので、後ほど商業ギルドに提出する予定だそう。
一緒に着いて行きたかったけど、私が関わっている事は色々とマズそうなのでやめておく。
アイヴァンを代理として立てて、商会を立ち上げる予定。
書類を隅々まで読み込んで、問題無さそうなのでアイヴァンに渡す。
商会を立ち上げてからの流れをアイヴァンと話していると、昼食が出来たとルカが知らせにきた。
今日はパスタ料理である。
この世界には小麦粉はパンにしか使われず、麺類というものが無いのだそう。
(女神様が悪役令嬢とかヒロインとか言ってた事もあって、食生活は日本の豊かな食を反映してるかと期待したのに美味しくないのよね……いろいろ。)
長い人生、美味しい食事がないなんて絶対耐えられないと思ってレストランですよ。
レストランっていってもフレンチとかイタリアンとか日本食とか雑多に混ざった食事処にするつもりだから、ファミレス的な感じ。
食に関しては絶対に妥協するつもりはないのだ。
―――という訳で、パスタ麺を作って貰って、初試食なのである。
ルカに今回作って貰った麺は、うどんでいうきし麺みたいな感じ。
フィットチーネというヤツである。
平らな麺は伸ばして切るだけなので特殊な機械は必要ない。
そもそも麺類がないので、パスタ製造機もない。
だからまずはコレをパスタとして提供して、食べに来るお客様に麺類というものに興味を持って欲しいのだ。
今日はカルボナーラである。
フィットチーネといえばカルボナーラのイメージが強いので、そのレシピを書き記したメモを渡していた。
料理の味付けは大味なものが多いんだけど、香辛料は安価で豊富な世界。
コショウとかも平民の人でも購入出来る値段である。
卵と生クリームと塩とコショウ。シンプルだけどとても美味しいのだカルボナーラは。
「凄くいい匂い。ルカ、見た目は百点満点よ! とっても美味しそう」
「「「いただきます!」」」
私とユキとスノウが手を合わせていただきますをすれば、不思議そうな顔をしたルカ達も手を合わせて「いただきます」と倣う。
(うんうん、今は首を傾げながらしてるけど、あとでいただきますの意味を説明するね)
レティシアはフォークとスプーンを持って手際よくくるくるっと巻いて食べる。
ユキもスノウもルカ達も私のを見て真似をする。
「スプーンを使って紐っぽいものを巻くのか。便利だね」
スノウが器用に麺を巻き付けて言う。
「皆上手、初めて麺を食べる人じゃないみたい」
皆の器用さに感心しながら、カルボナーラをパクリと食べた。
「んんーっ……! 美味しい!」
完璧に再現されてる!
私が前世で食べてたカルボナーラの味!
「おお……美味しいですね。この麺という食べ物は……噛むと弾力もある。」
アイヴァンさんが驚いたように感想を述べる。
そっか、麺食べたことないと食感も不思議のひとつだよね。
「美味い! お代わりはないのか?」
ユキが大きな声でルカに問う。
ルカ、口の周りにソースがべったりついてるよ。
がっついたでしょ……。
「あ、僕も!」
スノウもべったりついてる……。
私を挟んで左右に座って食事していたユキとスノウの口元をナプキンで拭う。
ルカが「まだまだたくさんありますから。お代わりどんどんしてくださいね」と美味しいと言われて嬉しそうに微笑みながらユキとスノウに伝える。
「ルカ! おまえ出来るヤツだな!」
「ルカ、さっきは悪かったね。美味しいの作ってくれてたのに。」
ユキとスノウ、餌付けされたようです。
「私もまだ頂いてもいいだろうか……」
「私も食べたいです、あればでいいので……」
アイヴァンとセレスも遠慮がちにルカと私に言ってくる。
ルカがチラと私を見て伺うような顔をした。
(全然いいよ! ユキとスノウだけなんてないよ!)
「勿論! ルカがたくさん作ってくれたみたいだし、皆お腹いっぱいになるまで食べましょ!」
わあ! って喜びの歓声をあげて、皆ガツガツと残りを食べ始める。
いやー、男子だなぁ。
ガツガツ食べてるから、カルボナーラのソースが口のまわりにべったりついて小さな子供みたいな顔になってるのがちょっと面白い。
ルカの作った初カルボナーラは、カルボナーラソースの鍋が洗わずともピカピカになっていたくらい皆が気に入ったという事を報告しておこう。
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