私の幸せはどこーーー!!

as

文字の大きさ
1 / 1

婚約者は浮気男。そして·····

しおりを挟む
「ラビリア・サルバトーレ!貴様とは婚約破棄する。」

「承知致しましたーーー♡」

「待て!理由を聞かないのか?!」

そんなの貴方の隣でナマケモノみたいにぶら下がってる金髪の阿婆擦れみたら皆分かります。

「理由なんてどうでも良いのです。侯爵家こちらからはどうにも出来ないので諦めていましたが、王太子殿下から仰って下さるならわたくしは喜んでお受けします♪♩♬」

スキップしたくなるのを我慢して、王宮で開催している夜会から退出しようと踵を返した。

「待て、ラビリア!お前は俺を愛していたんじゃなかったのか?!」 

なんか浮気男が言ってますわ。仕方ないから王太子の方に向き直った。

「わたくし1度でも貴方のことを愛してるって言いました?」

「それは·····」

「言ってませんよね。王族の方としてお慕いしているとか、王家に忠誠を誓っていますとかは言いましたけれど、王太子殿下を・・・・・・お慕いしているとか愛してるって言ったことありませんよね。」

念押ししておかなきゃ。こんな大勢の貴族の前で誤解されたらたまったものじゃありませんわ!

「しかし何時もお茶会したり、王太子宮に遊びに来たり、俺が女と一緒にいたら邪魔したじゃないか!」

そりゃしますわよ。

「お茶会も王太子宮へのご機嫌伺いもす・べ・て婚約者の義務としてしていました。女性といたら邪魔したと仰いますが、放って置けば情事に及ぼうとするのを阻止するためです。先に愛人が子を身篭ったら争いの種になるだけなので。」

それすら気にせず、女性のお尻を追いかけてるから私がでなきゃならなくなりましたのよ!

「じゃあ、俺を愛してーー」

「おりません。どうしてそれだけで自分が愛してるって思えるのか不思議ですわ。」

「だって俺を愛してるから、今まで·····」

「で・す・か・ら、婚約者の義務です。王太子殿下の側近の方にお聞きして下さい。」

王太子の周りにいた(今は若干距離を開けてる)側近達を見る。

「まさか貴方達も同じように勘違いしていたとは言いませんよね?」

はい、皆さん勘違いしていましたー。

「言っておきますが、この国の女性は良妻賢母を求められるのです。嫌でも男性に尽くさねばなりません。それを自分は愛されてるからとか、女性の事を注意したら嫉妬は醜いとか勘違いにも程がありますわ。」

出席している貴族男性が気まずくなってますわね。

「貴族女性はただ自分の権利を主張してるだけです。夫の庇護下に入る事しか許されていないのに、浮気されて愛人が大きな顔してたら周りに馬鹿にされるんですから。」

出席者の貴族女性がうんうんと頷いています。

「じゃあ、ミリアを虐めて」

「おりません。結婚後ならともかく彼女の存在は殿下に集る蝿、婚約破棄を考えていると聞いてからはわたくしの救世主でしたわ。」

あら、皆さんお顔が真っ青ですよ。

「因みに側近の方もそこの阿婆擦れと出来ておりましてよ。詳細は婚約者のお家に送りましたので。」

自分から言わなくても婚約者の方から婚約破棄してくれますわよ。

「嘘よ!」

「嘘と申されましても王宮では有名ですわ。隠そうとしても出来ないのが王宮です。」

男爵令嬢の身分で王宮内を彷徨いてたら、目立ちますわよ。

側近のみなさんのお顔、青から白に変えて婚約者の元に急いでますわね。手遅れですのに。

「ラビリア、王太子である俺に捨てられたらお前に未来はないんだぞ。それでもいいのか?!」

まだなにかほざいてますわ。

「言っておきますが、殿下が仰った破棄は貴方にかかるのですよ。慰謝料楽しみですわ。」

「何故俺が払うんだ!」

殿下が・・・婚約破棄すると言い、わたくしは義務を果たして貴方は義務を果たしてない。ああ、つなぎ止められないわたくしが悪いとは言わないで下さいね。浮気男の下半身なんて、女1人でどうこうできるものではありませんから。」

尤もここにいる方の大半が浮気しております。

男性方が更に俯いてしまいましたわ。首を痛めますわよ。

「ですから、婚約破棄は喜んでお受けして、慰謝料で領地でのんびり過ごしますわ♪♪」

王太子は顔面蒼白で声もでないようです。
じゃあ帰ってもいいですよね。

私は足取り軽く夜会会場を後にしました。






後日、侯爵家に婚約解消・・の書類と慰謝料が届きました。

王太子は廃され、弟殿下が王太子になりました。

ナマケモノは王太子その他を誘惑し婚約破棄を続出させたので、表向きは自殺したとの事です。



侯爵家の四阿でアフタヌーンティーをしていると、肩まである黒髪を1つに纏めた美丈夫がこちらに来らました。私の前で跪き手を取って口付けます。

「王宮の夜会では君が主役だったね。とても素敵だったよ。」

「あら、ありがとう。態々それを言いに来ましたの?」

この黒髪の男性はマリク。私の幼馴染で公爵家嫡男。

「まさか!君に求婚しに来たんだよ。」

彼はニッコリ微笑んでバカな発言をしましたわ。

「昨日来ていいましたでしょ。それなのに求婚するって何考えてらっしゃるの?」

結婚したくないって分かってるでしょ。

「私は君の本性を子供の頃から知ってるし、結婚したら浮気はしない。契約書にも書くよ。」

ふむ。契約書を交わしてくれるなら、いいかしら。浮気したら今回の慰謝料の三倍は貰えるようにしましょう♪♪

「それならお受けするわ♡」

マリクは浪費家でも吝嗇でもないし暴力的な人でもない。
一応その辺も契約時に確認しておきましょう。

そんな事を考えていたら、いきなり腰に手を回され抱きしめられましたわ。

「ああ。やっと君を手に入れた。どれ程待ったか。あの愚か者を始末する前に自滅してくれたから、手を汚さずにすんだよ。」

なんて?

「あのー、マリク?」

確認したいけどするのが怖い·····

「どうしたんだい。ああ、私と結婚してもラビリアは自由にしてくれていいよ。公爵夫人の仕事も気にしなくていい。我が家の使用人は優秀だからね。」

ちょっと!眼がイッてますわよ!!!

「但し、私以外の男を見る事は許さない。必要最低限の接触以外は控えてもらうよ。」

ヒイィィィーーーー!!

「あの、結婚はなかっーー」

最後まで言う前にマリクの唇に塞がれた。
無理矢理口を開けられ舌を入れられ絡められる。

息が出来なくなるのとゾクゾクするような感覚に立っていられなくなり、なすがまま。

やっと唇が離れたけど私はぐったりして体に力が入らずマリクにもたれかかっております。

「ラビリア、せっかくの喜びを台無しにする様な事は言わない方がいい。君も自由に出歩きたいだろ。」

それって断ったら、監禁するって意味?!

「さあ、侯爵に結婚の報告に行こう。」

ガタガタ震える私を横抱きにして、頬に口付ける。

「愛しいラビリア。一生大切にするよ。」

浮気男から解放されたら今度は束縛男って···············

私の幸せは何処ーーーーーっ!!!!




*******
マリクの帰った後の侯爵家~

「ラビリア、覚悟を決めてお嫁に逝きなさい。」

「せっかくあの悪魔から逃げられると思ったのになぁ~」

お母様、字が違います。お父様、涙を滲ませて遠い目をしないで下さい。

「お二人共マリクの異常さを何故言ってくれなかったのですか!」

子ども時から遊んでたけど、まったくわからなかったわ!

「私達も命は惜しい。お前も、気付いていないようだったし、王太子と婚約したから諦めてくれると思ったんだ。」

そんな訳ないのになぁと呟いて肩を落とされた。

えっ、私が王太子と婚約したの8歳の時よ。お父様、子供に命の危機を感じてましたの?!

しかも昨日お父様達が婚約破棄の時に顔色が悪くなってたのは、私の王族への不敬ではなく、マリクからの求婚を確定して青くなってたそうな。

「貴女って男運が悪すぎるわ·····。でも浮気は絶対しないわよ。良かったじゃない。」

·····そんな悲壮な笑顔で言われても良かったなんて思えません!


もう一度言いますわ。

私の幸せは何処ーーーーーっ!!!


~[完]~

しおりを挟む
感想 6

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(6件)

鴨南蛮そば
2023.01.09 鴨南蛮そば

時々読み返しに来るんですけど、やっぱり
面白い!マリク視点と侯爵夫妻視点が読み
たくなっちゃいました😆
侯爵が8歳の少年に命の危険を感じてたとか
怖すぎ。。お母様の『お逝きなさい』も、
釈由美子のスカイハイを思い出しちゃって
好きすぎる。確かにラビリアちゃんは
地獄の門(激ヤバ愛)を開いちゃった…

2023.01.11 as

感想ありがとうございます*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*
鴨南蛮そば様の読み返しに来るコメントに舞い上がって中々地面に下りられません(〃艸〃)
マリクの愛が地獄の門って·····ぷふっとなりました。
マリク視点書くと終始ヤンデレ発想になってしまいますわ〜( 。º﹏º。 )

解除
桜
2022.11.12

面白かったです❗
浮気はしないからいいのかな?
頑張れ❗

2022.11.13 as

感想ありがとうございます
m(*_ _)m
浮気はしないけど監禁はしそう·····いいのかな•́ω•̀)?

ラビリア「いいわけありませんわーーー!」
マリク「雄叫びも可愛いね♡」

解除
高校生の母
2022.11.06 高校生の母

頑張れ!ラビリア(笑)

2022.11.06 as

感想ありがとうございます
(o_ _)o
ラビリアには溺愛が待ってます(笑)

解除

あなたにおすすめの小説

婚約破棄? あら、それって何時からでしたっけ

松本雀
恋愛
――午前十時、王都某所。 エマ=ベルフィールド嬢は、目覚めと共に察した。 「…………やらかしましたわね?」 ◆ 婚約破棄お披露目パーティーを寝過ごした令嬢がいた。 目を覚ましたときには王子が困惑し、貴族たちは騒然、そしてエマ嬢の口から放たれたのは伝説の一言―― 「婚約破棄されに来ましたわ!」 この事件を皮切りに、彼女は悪役令嬢の星として注目され、次々と舞い込む求婚と、空回る王子の再アタックに悩まされることになる。 これは、とある寝坊令嬢の名言と昼寝と誤解に満ちた優雅なる騒動録である。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

【完結】好きでもない私とは婚約解消してください

里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。 そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。 婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。

冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件

水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。 以後、 寝室は強制統合 常時抱っこ移動 一秒ごとに更新される溺愛 妻を傷つける者には容赦なし宣言 甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。 さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――? 自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。 溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ

【完結】冷遇・婚約破棄の上、物扱いで軍人に下賜されたと思ったら、幼馴染に溺愛される生活になりました。

天音ねる(旧:えんとっぷ)
恋愛
【恋愛151位!(5/20確認時点)】 アルフレッド王子と婚約してからの間ずっと、冷遇に耐えてきたというのに。 愛人が複数いることも、罵倒されることも、アルフレッド王子がすべき政務をやらされていることも。 何年間も耐えてきたのに__ 「お前のような器量の悪い女が王家に嫁ぐなんて国家の恥も良いところだ。婚約破棄し、この娘と結婚することとする」 アルフレッド王子は新しい愛人の女の腰を寄せ、婚約破棄を告げる。 愛人はアルフレッド王子にしなだれかかって、得意げな顔をしている。 誤字訂正ありがとうございました。4話の助詞を修正しました。

嫌われたと思って離れたのに

ラム猫
恋愛
 私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。  距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。

【完結】元悪役令嬢は、最推しの旦那様と離縁したい

うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
「アルフレッド様、離縁してください!!」  この言葉を婚約者の時から、優に100回は超えて伝えてきた。  けれど、今日も受け入れてもらえることはない。  私の夫であるアルフレッド様は、前世から大好きな私の最推しだ。 推しの幸せが私の幸せ。  本当なら私が幸せにしたかった。  けれど、残念ながら悪役令嬢だった私では、アルフレッド様を幸せにできない。  既に乙女ゲームのエンディングを迎えてしまったけれど、現実はその先も続いていて、ヒロインちゃんがまだ結婚をしていない今なら、十二分に割り込むチャンスがあるはずだ。  アルフレッド様がその気にさえなれば、逆転以外あり得ない。  その時のためにも、私と離縁する必要がある。  アルフレッド様の幸せのために、絶対に離縁してみせるんだから!!  推しである夫が大好きすぎる元悪役令嬢のカタリナと、妻を愛しているのにまったく伝わっていないアルフレッドのラブコメです。 全4話+番外編が1話となっております。 ※苦手な方は、ブラウザバックを推奨しております。

ガネス公爵令嬢の変身

くびのほきょう
恋愛
1年前に現れたお父様と同じ赤い目をした美しいご令嬢。その令嬢に夢中な幼なじみの王子様に恋をしていたのだと気づいた公爵令嬢のお話。 ※「小説家になろう」へも投稿しています

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。