第二の人生、公爵令嬢として頑張りますぅ?

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やり切れない·····

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翌日、学園に行くと昨日より更に遠巻きに見られてる。

ナゼに?

昼食の時にアヤナとリッツヘルムに聞いてみた。

「もう私の苛めは嘘だってわかったんだから、もうちょい私に『信じてましたわ』とか『昨日は素敵でしたわ』とか言ってくれると思ったんだけどなぁ~」

2人は微妙な顔で私を見た。

「·····昨日のお嬢様は悪魔のようでした。
追い詰めて相手を破滅させる姿と、肉食獣のような笑顔は素敵とは真逆にありました。」

なんて?

「ある意味美しくはありましたが、友人になりたいかと言うとちょっと·····」

周りからそんな風に見えてたの?!早く言ってよ!!


悪魔とか肉食獣って·····

私が目指したのは、カッコ良く挫けない公爵令嬢なんだけど。

まあ、私、偽物だけど。



今回の本当の立役者は、本物のリアナだからね。

あの日記と神前裁判がなきゃ、何も出来なかったし。

リアナが私と交代してなきゃもっと上手くやれたんじゃないかな。

今日は馬鹿2もメガネも嘘の証言をした5人も来てない。

ブノーセクノは帝立学園の教師だから、処罰は皇帝陛下がするらしい。今は監視が付いて自宅謹慎。


あの5人は私的には貴族の被害者に思える。無罪か執行猶予を付けて上げたい。
だけど平民が貴族を陥れようとした時点で情状酌量なんてない世界だもんね。
私も彼等が可哀想だからって無実なのに黙るのは嫌だ。

はぁ~、第二の人生があるのは嬉しいけど、凄い世界に来たなぁ。
貴族なだけ幸せなのかなぁ?
平民だったら貴族に食い物にされるしなぁ。

1度目の人生が平和な日本に生まれたってのは奇跡だと思うよ。日本にもいじめとか差別はあったけど、ここよりは命が軽くなかった。

なんかモヤモヤしながら邸に帰ると、お父様が邸で私を待ってた。

そして差し出された一通の手紙。

「お父様、鷹が薔薇を踏んでるーー」

「薔薇に鷹の紋章!」

お父様が食い気味に言い直した。

エンダスト帝国、皇帝の紋章だ。しかも私宛。
封を切って読む。·····お父様、影になって読みにくいんですよ。後で見せるから、後ろから覗かないで。



内容は

要約すると、皇子を神前裁判にだすような不敬をまさかしないよな?

と2枚の便箋使って脅してきた。
2~3行ですむ内容を2枚の便箋使うの無駄遣いじゃない?


「お父様。皇帝陛下が何を言いたいのかわからないんです。お父様がキッチリ・・・・聞いて言質とって来てくれます?」

お父様に笑顔で便箋を渡した。

どうしたの?お顔が真っ青。お疲れですか?

「いや、皇子ーー」

「神前裁判は明日ですよ。」

微笑みを深くして伝える。

「あの馬鹿と阿呆にこれ以上振り回されない為にも行ってきてくれますよね。お父様、皇宮大好きですもんね。娘が死にかけても皇宮にいるくらいですから。」

「·····行ってくる。」

はい、行ってらっしゃい。















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