第二の人生、公爵令嬢として頑張りますぅ?

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立場が逆転。

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「誰に頼まれたの?」

最後まで答えてもらおうじゃない。
5人は更に顔面蒼白になっている。

「1人2人なら友情で公爵令嬢を悪者にするのも頷けます。ですが5人もの平民が公の場で公爵令嬢に冤罪をかけた。正直に言った方が身のためですよ。」

優しく言ったのになんで震えが大きくなってんのよ!

「ミルボーン様に頼まれました。」

「全員?」

5人とも頷く。眼鏡が焦って否定しだす。

「そんな事はしていない!」

「私たちを集めて言ったじゃないですか?」
「『家族が大事ならどうすればいいかわかるな』って」
「公爵家が出てきても守ってくれるって言ったからっ!」
「神前裁判で真偽者になったら終わりだ!!」

最後は泣きながら訴える。
陥れようとされてたけど、なんか可哀想になってきた。
でももう一つ確認したい事がある。

「今まで私がしたと言う苛めの証言もあなた達関わってますよね。それもどうなんですか?」

神前裁判の真偽者にされるより、この場で貴族に逆らう方がまだマシだと判断したようだ。我先にと喋りだした。

「初めは皇太子殿下と一緒にキリカさんが私に聞いてきたんです。
足を掛けられて倒れたのを見たかって。
殿下が公爵令嬢に対して怒っていて、どうなんだって聞かれて怖くて頷いてしまったんです。」

「俺も同じです。皇太子殿下に見ただろうって凄まれて見てないって言えなくてっ!」

「その後は何かある度にミルボーン様が来られて、もう従うしか生きる道はなかったんです!」

眼鏡が取り繕うのも忘れて叫んだ。
「嘘をつくな!!」

「では彼らの言ったことを声にだしてハッキリ否定して下さい。」

眼鏡はハッとしたように私を見た。
唇を戦慄かせるだけで、声が出ていない。

「どうしました?今貴方は彼らを脅して嘘の証言をするよう強要したと言われたんです。
違うなら、彼らの言った事は嘘で家族を人質に脅した事も証言を強要した事も無いと言えばいいだけです。」

違うと言えば神前裁判に出されるし、本当だと言えば、公爵令嬢で皇太子の婚約者を陥れたと知れ渡る。
どちらもこの国では生きられない。

「沈黙は肯定と取られます。私は貴方達と違って双方の言い分を聞いて判断したいのです。」

「·····」

「答えないなら結構です。機会はありますから。」

私がどこで機会を作るかわかったようで、吐き捨てるように言った。

「彼らの言ったことは本当だ。」

「なぜそんな真似を?」

メガネは私を睨み嘲った。

「分かってるだろう。お前を追い落とせば、マセル公爵の力も弱まる。学園生の間しか機会はない。
上手くいっていたと思ったが·····」

充分だね。言質は取れたし、これだけの観客もいる。


力無く項垂れてるこいつに同情の余地はない。

「副理事長。ありがとうございます。ブノーセクノ先生の処罰は学園側にお任せ致します。」

副理事長、呆然となってるよ。
馬鹿2とメガネは動けないようだ。
ピンクは俯いてる。

取り敢えず一件落着。
·····後が大変そう。

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