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40、レオとコトハ1

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「えっと………どうされました?」

「…………」

………何だろうか、貴族の間では休日中に私の部屋に訪問するのが流行の最先端なんだろうか………休日を満喫しているとレオ様が来た。

「どうぞ」

「あ、ありがとうミロク」

「……どうも」

とりあえず中へ案内して、座布団……こちらではクッションだったか?、を下に敷いて座り、向かい合う私達、気を効かせてお茶を淹れてくれるミロク、中々に優秀な立ち回りをしてくれた彼に驚きつつお礼を言う私、レオ様も軽く会釈しながらティーカップに口を付ける。

「それで何の御用でしょうか?」

「………色々仕事が重なって遅くなってしまいましたが……この前助けていただいたお礼をまだしてないと思いまして……」

「へ?……ああ、あれか……別にそんな気にしなくていいですよ」


一瞬何の話かわからなかったが、暗殺者に襲われた時に私が助けた時の話だろう……恩に着せるのも嫌だったので適当に流そうとする私。

「………そうですか、僕なんかのお礼なんかいりませんか」

「いや、いらないとかじゃなくて………」

「………」

「………わかりました、お礼を受け取りますからそんな眼で見ないでください」

断ろうとすると、凝視してくるレオ様………イケメンに見つめられるという事実に赤面する、耐え切れなくなった私は適当に了承してしまう。

「決まりですね……偶然、下町で催しがあるようなので、出店が並んでます、ご一緒にどうですか?……勿論僕の奢りです」

了承した途端に笑顔になるレオ様。

「おお」

別に出店の料理は美味いわけじゃない、ぶっちゃけ味に関しては喫茶店の料理の方が上だろう、だが、なぜか惹かれるのだ、出店の料理達を頭の中で想像しただけで涎を垂らしそうになる私。

「………偶然ね……」

「……何か?」

「いえ、別に……」

「……?」

香ばしい料理達を食べ歩く、期待に胸を膨らませていると、ミロクが何か含みのある呟きを零す、レオ様はミロクの呟きを見逃さず、笑顔で問う……顔は笑っていたが、何だか肌寒い感じがする……ミロクはミロクでどこ吹く風、適当にお茶を濁す。


「ーーあ、私は別に良いですけど……王族がそんな簡単に下町に行って良いですか?……見たとこ護衛もいないみたいですし」

「何を言ってるんですか、貴方が近くにいてくれれば安全でしょう?」

「……あ~、いや、その信頼してくれるのは嬉しいですけど………」

「それじゃあ行きましょう」

「あ、ちょーーー、ミロク、留守番お願い」

「……承りました」


涎を垂らしていた私だが、よくよく考えると彼の身分を考えると危険だと気づく……その事を指摘するが、なんだか納得できるような出来ないような、やっぱり納得できない理屈を語るレオ様、そうこうしてる間に彼は私の手を引っ張って外へ連行、部屋の外に出る直前にミロクに留守番を頼む私、少し不機嫌そうだった気がするが、肯定の意を示すミロク。
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