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教師着任編

48、新人イビリ

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「………どんな汚いことをしたんだ小僧………」

「……………」

………着任早々、先輩教師に因縁をつけられている………そりゃ、基本的に学生に、しかも英雄学院の生徒に教えるとなると貴族や凄腕冒険者の仕事………長年Sランクギルドの下っ端的な奴が今更少し活躍した程度では侮りは消えないだろう……さらに学生からいきなり教師になるなんて前代未聞だからな………先輩としてはキチンと試験をうけ、資格を取ったわけだからな………面白くないだろう………。

「………なんとか言ったらどうだ?」

「……あと二分で済ませてください……授業があるので……」

「ーーーき、貴様ッッッ」

面倒臭いので無言を貫いていたが、中々解放してくれないことに苛立った俺はポツリと本音を溢す……無言の俺をびびっていると勘違いしている先輩教師は額に青筋を浮かべる………。

「ーーーあ、何をしているんですか!!ローガン先生!!」

「ふ、フレデリカ先生……こ、これはですね………」

「…………新任のエクティス先生に絡んでたんですか?……」

「ーーーい、いや、その、それは……」

「ーーいえ、なにぶん新人なものですのでベテランのローガン先生に指導してもらっていたのです」

廊下でヤンキーに絡まれる要領でローガン先生に絡まれていると、学院のマドンナ的存在であるフレデリカ先生に見つかり、因縁をつけていることを速攻で見抜かれ、ひや汗を流しているローガン先生に助け舟を出す俺…。

「さすがはローガン先生、いつも生徒を指導しているおかげか、物覚えの悪い自分でもすんなり理解できました…………」

「そ、そうなんですか?」

「え?、そ、そうです、そ、その通りです!!、いやぁ手のかかるなぁ君は!!!」

「ご迷惑をおかけしました……お互い、このあと授業もあることですし…これ以上、時間を取らせるのは申し訳ないのでここら辺で失礼しますね……」

……ローガン先生の言い訳と曲がったことが大嫌いの正直者のフレデリカ先生の口論を聞くとなると絶対面倒臭いことになると感じた俺はそのまま彼を庇いながら話の落とし所をつける……ローガン先生はやはり乗ってきた……俺は軽く会釈したあとそのままその場を離れる………。

「………初日からこれか……結構疲れるな教師ってのは………」

「ーーーあ、待ってくださいエクティスくーー、いや、エクティス先生!!!」

「ん?なんですかフレデリカ先生?」

俺がその場から離れて一人ぼやいているとフレデリカ先生が後を追ってきた……。


「………さっきの話し、ほんとですか?」

「……何がですか?」

「ローガン先生の件ですよ」

「………ほんとですよ……」

「………優しいんですね……絡んできた相手を気遣うなんて……」

「………そんなことないですよ………」

ローガン先生の件について首を突っ込んでくるが、俺はシラを切る……その事になぜか笑顔を見せるフレデリカ先生……お互いの教室に着くまで適当話し合う………。




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