ガチホモ悪役令嬢に転生する

てんてん

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第二部 ついに始まる学園生活

謎のヒロインちゃん

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「……おかしいですよね?」

部屋の中だと解っていても、つい声を潜めてしまう。

「…うん、確かにおかしい。」

俺がいれた、お茶を飲みながら、マルガレーテ様も頷く。

ヒロインちゃんが現れなかった

二人で、頭をハテナマークでいっぱいにしながら、講堂での入学式を終えて
その後の、学校行事を終えた後、俺の部屋にマルガレーテ様が来てくれた。

「ヒロインと攻略対象の出会いイベントって、入学式の日でしたよね。」

そう問いかけると

「…うん、ゲームの確定イベントで、講堂に向かう途中で 、木に登った猫を助けようとするヒロインと 、出会うのが始まりだったはず。」

しかし、今日ヒロインはおろか猫すらいなかった。

それ以外は、概ねゲームの通りだったのだ

俺達と殿下御一行は同じクラスだったし、後でクラス表で確認したら、ヒロインちゃんはちゃんと入学していて、平民が多いクラスにいた。

でも、イベントは起きなかった
攻略対象とヒロインは、出会いすらしていない。

「…どう考えても、おかしいよね。」

マルガレーテ様が眉を顰める、ここに来ていきなりの予想外のハプニングである。
また少し、ゲームの流れが変わった、予想がつけづらいのはかなり困るのだが、一つ想像がつく事がある。

「…でもこれで、しばらくヒロインちゃんの学園生活は、平和になりますね。」

そう、ゲームではこの出会いで攻略対象に気に入られ、一番好意が上がった相手に、出会う確率が上がるのだ。


そこから、ヒロインちゃんと攻略対象の恋が始まり、そしてその対象それぞれにいる中ボスと戦いも始まる。

関係が深まるに連れて、恋愛フラグは甘く、そして中ボスとの戦いに、死亡フラグが入り始めるんだけど…。

この世界では、出会ってないので始まらない、一人の少女が 、いらん嫉妬に晒されず、平和に学園生活を送れるのは良い事だ

もしも俺が、ヒロインと同じ立場なら、多分同じ事をするだろう、恋愛も大事だがそれよりも命大事。

「…ん?同じ立場??」

…この世界は、ゲームの世界観ではあるが、ゲームと同じでは無い。
選択肢はそれこそ無限だ、俺が皇子との婚約を回避した様に、自分の意思で起こる事態も変えられる。

"先に起こる事を知っていたら"それは容易に出来るだろう

「…マルガレーテ様。」

「…うん、可能性はあるかも。」

二人で同じ考えに行き着いた

「ちょっと観察した方が良いかもね。」

"ヒロイン"も、もしかしたら転生者かもしれない可能性がある。
もちろん、偶然殿下達と出会わなかった可能性も 、あるけど…。

転生者にしても、この世界の人間だとしても、しばらく動向を見ていた方が良いかもしれない。

「…そうだね、ここにきてイレギュラーは少し怖い。」

しばらくヒロインちゃんを、観察しようと決まった。




…んだけど。





「…マルガレーテ様…ヒロインちゃん…見れました?。」

一ヶ月後 、再び俺の部屋

「……ううん…全っ然、エンカウントどころか、視認も出来て無い。」

只今二人で向かい合って、ゲンドウポーズである、ヒロインちゃんの気配遮断が凄すぎる。

確かに学園にはいる、…いるんだがいるはずなんだが、全然目立って無い。

ゲームでお約束の"希少な魔法属性を持つ"特待生なので、注目はされてるんだが

"平民なのに成績が良い"という噂は聞いても、それ程目立っていない。
クラスの方に、何回か見に行って、クラスメイトに聞いたりしたんだけど、いつの間にかいなくなってた。

話かけたクラスメイトも、「さっきまで、いたんですが…。あれ?」って困惑してた

攻略対象達も、それぞれの中ボスとのほほんと過ごしてる。
とても、平民な学園生活です、ハイ

「すみません…俺がクラスまで、行っちゃったせいかも…それで警戒されたのかなぁ。」

「…いや、警戒したとしても撤退し過ぎてる気がする、コレ絶対ゲームの知識あるでしょ。」

と、マルガレーテ様が言い切った

「ゲームの知識がある奴なら"ラスボス"のウィルミナが、自分のクラスに来たらそりゃビビるでしょ。」

ああ~、俺、見た目一発で、身元確認出来ますもんね、合法ロリの弊害がここに来て
出てくるとは。

「向こうも今、情報収集してゲームとの齟齬に悩んでるんじゃないかなぁ。」

うわぁ…人事ながらそれ、めっちゃストレスですやん…。
俺だったら「いっそ殺せぇ!」って荒ぶるヤツですわ。

想像して、うへァって顔する俺に、ふふっと笑いながら

「もう少ししたら、新入生全員のオリエンテーションが、始まる、その時までもう暫く観察しとこう。」

と言った、超良い笑顔で

しかし、その後もヒロインちゃんを見ることは出来なかった…。マジか…。
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