24 / 41
第三部 そして動き始める
彼女と白い子問答する
しおりを挟む「…本当に美味しいモノを食べて、一晩寝れば嫌な事を忘れる事が出来るの?」
会って2度目で、結構難しい質問をされてしまった。うーむ
「皆がそうだとは言えないし、"嫌な事"がどんな事かも解らないけど。」
あくまで、俺の意見として聞いてね?
そう前置きすると、彼女はこくんと頷いた
「怒ったり、憎んだりするのって、かなりエネルギー使うんだよね、しかも楽しくないじゃない?だったら楽しい事をした方が、俺は良いかな。」
「…楽しく無いのはダメな事なの?」
そんな風に聞き返す彼女から、どうして期の子供と、同じ気配を感じた。
でも、もしもそうならちゃんと答えなきゃダメだなと思った。
座って良いかな?と、断って前に座る
「ダメでは無いよ、でも楽しくない事って、続けるのキツいんだ、だから俺は忘れる為に楽しむ方に全力を注いじゃう。」
目の前に現れたポットで、紅茶を入れる
「……楽しい何て、した事無いから、解らないわ。」
カップを割らんばかりに掴む、両手が目に入る、耳元でゴゴゴと、地鳴りの様な音がし始めたが、ふむふむ
「解らない事なら、探せば良いじゃん。
そこでぶった切っちゃうのは損ってもんだよ。」
そう答えると、同時に地鳴りもやんだ
…ああ、この世界はこの子と、繋がっているのか
「……この世界で、何を探せというの。」
確かに見渡す限り、灰色の死の世界だ
でも、この風景が彼女の心の中だとするなら
「君、俺の歌は好きだって言ってくれたじゃない?」
全ては彼女次第と、言うことだ
彼女の顔を見るとぽかんと開けた口が見えた、なんだ口があるんじゃないか
「俺は色んな歌を知ってるから、沢山歌うよ、君が歌いたいなら教える事も出来る。一緒に歌う事もできるよ。」
口があるなら、声も出るだろう?
そう思いながら、彼女に笑いかける
「…今日はいいわ、貴方の歌だけ聞きたい。」
そうか残念、でも急ぐのは良くない
だったら今日は、この歌かな
「それでは、お聞き下さい。」
そう言って、歌ったのは4人の男の子が、死体を探しに行く、映画のタイトルになった歌。
あの歌は俺も、聞いてると何故か泣けてくるんだよな。
「……それは、どんな意味の歌なの?」
そう聞く彼女の声も、少し震えている気がした
「"そばにいてほしい、そばにおいで"って意味の歌だよ。」
「……ここには、誰もいないわ。」
え?!俺の存在は?無視ですかい?!
ちょっとショックなんですけど!と、思っていたら、彼女も気がついたらしく
「…そういえば、貴方がいたわね。」
「あ、思い出してくれて、ありがとうw」
笑いながらお礼を言ったら
「今日はもういいわ!帰って!」
と、癇癪をおこした様な声で、そう言われ目が覚めた。
ゑ?ちょっと待って、また呼ばれるの確定なの?
まぁ、歌教えるよ!とか言っちゃったので良いか。
あと何か俺が作ったものも食べれるみたいだから、今日はお茶受けに良いお菓子を作ろう。
それで、苛つかせてしまったお詫びになれば良い、なんかお供えしてるみたいだが
そう思いながら、鼻歌まじりにキッチンに向かった。
スコーンと、炭酸水で作る分厚いふわふわのパンケーキを作る。
ほほほ、おめめキラキラさせて食べるが良いわ、そんな想像をしながら焼いた後
テーブルに、紅茶とスコーン、パンケーキにクリームと、バター、ジャム
二人分添えて
「食べてね。」
そう言って、自分が食べる間置いておいた
…お供えっぽいけど、何かそうしたい気分だった。
暫くして、部屋に迎えに来てくれた、マルガレーテ様がそれを見て
「何で陰膳そえてるの?」と言われたが
妖精へのお供えです、と言っておいた。
1
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
悪役令嬢は死んで生き返ってついでに中身も入れ替えました
蒼黒せい
恋愛
侯爵令嬢ミリアはその性格の悪さと家の権威散らし、散財から学園内では大層嫌われていた。しかし、突如不治の病にかかった彼女は5年という長い年月苦しみ続け、そして治療の甲斐もなく亡くなってしまう。しかし、直後に彼女は息を吹き返す。病を克服して。
だが、その中身は全くの別人であった。かつて『日本人』として生きていた女性は、異世界という新たな世界で二度目の生を謳歌する… ※同名アカウントでなろう・カクヨムにも投稿しています
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる